【退職金の計算方法】平均・相場・税金かかる?など退職金についてまとめてみた

最近、よく見る記事で定年退職後に必要な貯蓄額というものを見ますよね。記事によっては1億円!というものもあり、なかなか情報が錯綜しているなと思うのですが、定年退職時の金融資産を計算する上で、おおよその退職金について計算できないと計画が大きく狂ってしまいます。 そこで、今回は退職金の計算方法を中心に、退職金のあれこれについて調査した結果を解説したいと思います。

退職金とは!?

まずは、退職金とは何かというものを整理しましょう。退職金は企業に勤務するサラリーマンや国・地方自治体に勤務する公務員が退職する際に支払われるものです。 終身雇用が守られている日本で広く取り入れられている制度で、賃金の後払いという性格もあります。 退職金は法律によって、定められている制度ではないので、退職金が0であっても違法ではありません。また、給与が高い会社には退職金が出ない会社もあるので、注意が必要です。 公務員では、退職手当と呼ばれており、法律や条例でその制度が定められています。

退職金の計算に対する前提知識1(計算の考え方)

さて、退職金がどういうものか分かったところで、実際に退職金の計算に入っていきましょう。ですが、その前に退職金を計算するにあたっての前提知識を整理しておきます。 退職金は、基本的に「勤続年数」と「職能」により算出されます。もちろん、その金額は会社によって異なるので、会社により作成されている退職金の計算テーブルを実際に入手しないと正確な金額は算出できません。 また、定年退職でない場合にも、退職金は支給されます。自己都合ではなく、会社都合のほうが、退職金が多くもらえるケースがあります。

退職金の計算に対する前提知識2(相場・平均)

先ほどは、退職金の計算に対する基本的な考え方を説明しました。それでは、次に退職金の相場(平均)について解説していきたいと思います。 こちらは国が調査・公表している結果があるので、そちらを参照します。今回、参照する資料は、厚生労働省が公表している「平成28年就労条件総合調査 結果の概況」というものです。 この資料によると、全体における退職金の相場(平均)は、1,883万円となっています。1,000人以上の大企業では2,901万円。300~999人の企業では、1,779万円、100~299人の企業では、1,271万円。30~99人の企業では、779万円となっています。 平成23年の全体の平均が2,081万円だったので5年前と比較して、約200万円減少していることが分かります。また、やはり退職金のように、あまり公表されず、かつ従業員にとって、とても大事なものについては、大企業は本当に手厚いと思うような結果でした。

退職金の計算方法1(課税対象額の計算)

さあ、前提知識を備えましたので実際に退職金の計算方法に移っていきたいと思います。1ヵ月の手取りなんかを計算するときに税金(所得税・住民税・社会保険料)の控除を考えると思いますが、退職金についてもそれらを一部考慮する必要があります。 しかし、退職金というものは、退職者にとって今後の人生の重要な資金ですので、国も軽減策を講じてくれています。いわゆる退職金控除と呼ばれるものです。退職金の手取り額を計算する際には、この退職金控除の計算が重要になってきます。 退職金控除は、勤続年数で計算方法が異なります。勤続年数が20年以下の場合は「40万円×勤続年数」、勤続年数が20年を超える場合は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」となります。 つまり、課税の対象となるのは、退職金から上記で計算した控除額を引いて更に2分の1にした金額です。余談ですが、私が以前受けたファイナンシャルプランナーの試験でこの問題を解いた記憶があります。

退職金の計算方法2(手取り金額の算出)

それでは、定年退職した場合の退職金の相場(平均)である、1,883万円で実際に手取り金額を計算してみましょう。(定年のため、22歳から勤務し、60歳で退職したと仮定します。) まず、退職金控除額を計算します。 退職金控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20年)=800万円+70万円×(38年-20年)=2,060万円 そして、課税対象となる金額を計算します。 課税対象額=(1,883万円-2,060万円)÷2=△88.5万円 あれ?マイナスになりましたね。つまり、このケースでは税金を支払わなくていいということがわかりました! 意外と国も優しいところもあるなと思ったのが実感です。それでも、これでは、退職金を最後まで計算したとは言えないので、もう少し、計算してみましょう。 思い切って、退職金の金額を3,000万円まで引き上げてみます。 そうすると、退職金控除額は先ほどと同じですので、課税対象額は次のようになります。 課税対象額=(3,000万円-2,060万円)÷2=470万円 ついに課税される金額となりました。 それでは、退職金の計算を続けていきます。 国税として、所得税および復興特別所得税額が源泉徴収されます。この金額を計算すると、 国税の金額=(470万円×所得税率20%-427,500円)×復興特別所得税率102.1%=52.3万円 (※課税対象額により税率が変わってきますので、実際に計算される際には、退職所得の源泉徴収税額の速算表をご確認下さい。) 更に住民税も課税対象額にかかります。 470万円×住民税率10%=47万円 よって、税金は 国税+住民税=52.3万円+47万円=99.3万円 となり、約100万円かかることがわかりました。 退職金の3,000万円から100万円の税金を引き、手取りとなる金額は2,900万円と算出することができました。

【退職金の計算方法】平均・相場・税金かかる?など退職金についてまとめてみた

いかがでしたでしょうか!?今回、対処金の計算方法を説明するために、「退職金とは」、「退職金の計算における前提知識」、「退職金における課税対象の計算」、「退職機における実際の手取りの計算」までを行ってきました。 おさらいしておくと、退職金は法律で定められているものではなく、各企業にその導入の有無が委ねられています。定年退職における相場(平均)は、平成28年時点では1,883万円となっています。 また、退職金に対しては、税金がかかりますが、退職者にとって虎の子の資産ですので、国や地方自治体もかなり免除してくれています。今回、定年退職における相場(平均)で、引かれる税金を計算したところ、税金はいらずそのまま、全額受け取れることがわかりました。 その金額を3,000万円まで増やしても、引かれる税金は100万円ほどでした。私の感覚では、なかなか引退する人に優しい課税制度になっているのではないかと思いました。 という、感じで今回の記事をまとめさせていただきました。ぜひ、皆さんの老後を計画する際の参考にして頂ければと思います。