【残業代がでない】残業代のルールと計算方法をご紹介。

残業代の事を詳しくご紹介する前に、先ずは“給与”と“給料”の違いについてご紹介していきます。 この記事を見て頂いている方の中には、「“給与”と“給料”の違いって言葉だけじゃないの?」と思っている方も多いと思います。 実は言葉だけの違いでは無いんです。 先ず「給料」ですが、給料とは、残業代や各種手当などを引いたものの事つまり基本給の事です。 では「給与」とは何でしょうか?給与とは「使用人や役員に支払う俸給や給料、賃金、歳費、賞与のほか、これらの性質を有するものをいいます。また、青色専従者給与も、給与所得となります。」 という定義で法律上定められております。 つまり、会社から貰う賃金全てが「給与」になり、「基本給」が「給料」の事になりますので覚えておきましょう。

そもそも残業代にはルールがある!?

先程の説明で「給与」=全ての賃金と「給料」=基本給と言う事についてはご理解頂けたかと思いますのでいよいよ残業代について詳しくご紹介したいと思います。 そもそも残業代にはルールがあり、「どうして残業代が入っていないの?」「残業代が少ないのは何故?」となる前に残業代のルールをご説明します。

ルールその1 残業代とは?

仕事をしている皆さんは、労働基準法によって守られていて、その中の一つに法定労働時間と言うのが定められています。 法定労働時間は一日8時間、一週間で40時間と決まっていて、その法定労働時間を過ぎて働かせてはいけないとなっています。 そこで、労働基準法とは別に会社側と労働者が割増賃金を払う代わりに働きますと言う協定を結ぶことで労働基準法からも残業を認められると言う事になり、これが残業代になります。

ルールその2 残業代の計算方法

残業代の計算方法、皆さんは合っていますでしょうか? 労働基準法で割増賃金の定義が記載されていますのでしっかりと確認していきましょう。 「時間外労働と休日労働については、割増賃金の支払いが必要です。 時間外労働の割増賃金の割増率は2割5分以上(月60時間を超える時間外労働については5割以上(中小企業は適用猶予))、休日労働の割増賃金の割増率は3割5分以上です。」と定められています。 つまり、1時間あたりの通常賃金×時間外労働などの時間数×割増率=割増賃金と言う計算方法になります。 因みに1時間あたりの通常賃金とは (1ヶ月の基本給÷1ヶ月の所定労働時間)で計算されます。 残業代は、給与から計算されるのではなく、給料(つまり基本給)から計算される事も知っておきましょう。

ルールその3 残業代が出ない!?その理由とは

「今日も残業だ…」と言う言葉を社会人として働いている方ならば一度は口にした事はあるのではないでしょうか? でもその残業しっかりと賃金は発生していますか? 「残業代が出ていない?」となる前にその残業は賃金の発生するものなのかをよく理解しましょう。

会社の許可も出ないのに残業

最近は残業を減らそうと会社からの許可が出て始めて残業をしてもOKと言う会社も平均的に増えてきています。 ですので、会社の許可も出ていないのに残業していた場合は残業代が出ない可能性もありますので注意が必要です。

ダラダラと残業

残業代を稼ぐために、通常業務時間はダラダラと仕事をし、時間外になった途端に仕事をするって人も中にはいますよね? その行為を防ぐ為に最近は本当にその残業は必要なのかのチェックも昔と比べて平均的に厳しくなっているのでダラダラと仕事をしていても残業代は認められない可能性があります。 昔の様に残業代も含めて生活費用と言う考え方は今はもう平均的に見て出来なくなっている様です。 これ以外の理由で残業代が出ない時は、違法の可能性があるので会社に聞いてみましょう。

ルールその4 残業代が出ないのは当たり前?

上記で述べた様なケース以外は残業代が出るのですが、「え?こんな時、残業代が出ないのは当たり前じゃないの?」と思っている方は多いのではないでしょうか? 例えば、 ●会社で定時になったらタイムカード等を記入し、その後に仕事をした場合の残業代。 ●自宅で残った仕事をさせられる場合の残業代。 ●残業時間に上限がありそれを超えた場合の残業代。 ●管理職だからと言って残業代が出ない場合の残業代。 などの時は「残業代が出ないのが当たり前」と思っている方も多いと思いますが、実はこれも残業代の未払いとしてあてはまる可能性があるんです。 その他としては、労働時間の端数切捨ての場合の未払い何かも残業代ではないですが、未払いとしてあてはまる場合がありますので一度確認してみては如何でしょうか。

ルールその5 年棒制は残業代が出ない?

最近平均的に増えてきた年棒制の給与形態ですが、年で計算されるから残業代は出ないと思っていませんか?それも間違っています。 最初に説明した様に残業代とは、法定労働時間が一日8時間、一週間で40時間と決まっているのにも関わらず、それ以上の時間働かせる代わりに労働基準法とは別に会社側と労働者が働きますと言う協定を結ぶことで労働基準法からも残業を認められる事になるので、年棒制でもしっかりと残業代は出ます。 年棒制だからと言って残業代は出ないと言う事はありません。

残業代が出ない場合泣き寝入りするしかない?

では、「残業代が出ない場合は請求する事は出来ないの?」と言う疑問が平均的に大きくなってきていますが、請求は出来ますので安心して下さい。 というのも、残業代を支払うのは会社の義務なのでその義務を果たしていない場合は、違法として残業代を請求する事が出来るからです。 払って貰っていない残業代を請求する事は労働者の正当な権利になりますのでしっかりと請求しましょう。

残業代が出ない時の請求方法

では、残業代が出ない時はどこへ相談すれば良いのでしょうか? 平均的に見て、殆どの方が労働基準監督署に連絡するのではないかと思われます。 でも実は、労働基準監督署は積極的に動いてくれると言う事は無いんです。 それと言うのも労働基準監督署は労働基準法に違反している使用者を正すことであり、労働者1人1人の残業代を回収する事では無い為、残業代の未払いに関しては積極的に動いてくれないのが現状です。中には、証拠が色々揃っていて、明らかな違法だと分かったら動いてくれる場合がありますが平均的に見てそのケースはまれになります。 なので、労働基準監督署に動いて貰おうとするならば先ずは、自分で言っても相手にしてくれない場合にやっと重い腰を上げてくれる程度に思っていた方が無難かもしれません。 先ずは、自分で請求が基本になりますので何処へ相談するにしてもしっかりとした証拠が必要になってきます。 残念ながら証拠が無ければ話すら聞いて貰えない事もあるのが現状ですので先ずは証拠集めから始めて下さい。 もう一つは、社会保険労務士です。 社会保険労務士の場合、残業代等の計算をしてくれますので、それを元に自分で会社にしっかりと請求しましょう。 そして一番は、やはり法律のプロである弁護士です。 弁護士に相談すると色々な交渉を弁護士がやってくれるのでもし裁判までなってしまった時等にしっかりと戦う事が出来るのもメリットです。 未払い金がいくらなのか?弁護士費用がいくらなのか?等を計算してどちらが得なのかを見極める必要が出てきますが一番正確と言えそうです。 本来は、ここまでしなくても会社がすんなりと未払いを認めて未払いの残業代を払ってくれれば一番問題がありません。 ですので先ずは会社に聞いてみる事をお勧めします。

残業代が出ない場合の請求はいつまで大丈夫?

さて、ここまで残業代の未払い請求方法を語ってきましたが、残業代はいつまで請求が可能なのでしょうか? 「残業代なんだから払ってくれていない日の分は全部貰えるんじゃないの?」なんて思っているかもしれませんが実は期限があるんです。 何故かと言うと、労働基準法第115条には、 この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他 の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年 間行わない場合においては、時効によって消滅する。と定められているからです。 ですので二年間の分の残業代の請求は出来ると言う事になります。 ですが、請求をすると決めた場合はなるべく早く請求をしないとどんどんと請求できる金額が減っていくと言う事になりますのでその点は注意が必要です。

二年間とはいつから二年なの?

では、先程二年間は請求出来ると言う事がわかりました。 でも、その二年間とはいつから二年なのでしょうか? 「二年以内なら残業代請求なんて働いている時は言いにくいから退職してから二年以内に請求しよう!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は大きな間違いです。 では、二年とはいつから二年なのでしょうか? 実は、給与日から二年なのです。 つまり、25日が給与日だった場合二年後の25日の分までが請求出来ると言うものなんです。 なのでこれを知らないと何万円、もしくは何十万円の損をしてしまう事になってしまいます。

みなし残業代とは?みなし残業を超えた場合の残業代は出ない?

では、最近良く聞くみなし残業とは何でしょうか? みなし残業とは、給与の中に最初からあらかじめ一定時間分の残業代を含ませて計算している制度になります。 では、日本の残業時間で最も多いと言われている平均30時間を例にみてみましょう。 (例)30時間の残業代を含むと給与形態に書いてあったとします。 これは、30時間分の残業代がその給与の中に予め計算して入れてありますよって事になりますので、 例の場合だと、30時間分の残業代は予め給与の中に入っていますと言う事になります。 ですので、会社にとっては、この間の時間は割増料金を払わなくて済むと言うメリットがあります。 「そんなの損だ!」と思う方もいるかもしれませんが、実はこのみなし残業制度は労働者にとってもメリットがあるんです。 それは、例の様な場合、月に残業時間が30時間を超えた場合でも30時間分の残業代は貰えると言う事です。 なので、例の場合、30時間近いと会社にメリットが30時間よりももっと少ない時間だと労働者にメリットがと言う事になり、ケースバイケースでどちらかが得をする制度になっています。 では、これを超えた場合の残業代は出るのでしょうか? 勿論これは出ます。 良く、みなし残業制度を設定していると残業代を払わなくてもいいと勘違いしている会社がありますが、これは間違いです。 みなし残業とは、上記で説明している様に一定時間の間分の給与しか入っていませんので、その時間を超えた場合は勿論支払いの義務が発生し、払わなければそれは義務違反となってしまいます。 ですので、この場合も請求する事が出来ます。

残業代が安い会社とは?

色々な手当てを付けて多く見せているだけで実は基本給はとっても安かったなんて言う会社もいます。 「今月も残業頑張ったなぁ」と給与を貰ってビックリ!「どうしてこんなに少ないの!?」と言う事態を避ける為にも基本給はとっても大事なのでしっかりと確認しましょう。 何故基本給を安くして給与がある様に見せるのかと言うと上で説明した通り、基本給は、残業代や休日出勤等に関わってくるから会社は基本給を上げるのを嫌がります。でもそれだと労働者が働いてくれないので手当てでごまかすのです。

まとめ

出典:pixabay.com

残業代は労働者にとって当たり前の事だと言うのをご理解頂けましたでしょうか? 1.法定労働時間は一日8時間、一週間で40時間と決まっていて、その法定労働時間を過ぎて働かせてはいけないとなっているのでそれ以上働く時は、会社と労働者が契約して働く代わりに多めに給与を支払わなければいけない。 2.自分の過失でなければ残業代は支払われなければいけない義務がある。 3.残業代は払って貰っていない場合請求する事が出来る。 4.請求する事が出来るが給与日から見て2年以内で失効する。 以上4つの事をしっかりと覚えて会社に残業代を払って貰いましょう。