大卒の初任給の平均は?手取り・控除も徹底解説

初任給とは、社会人になって初めて受け取る給料のことです。基本給に加えて、通勤手当や住宅手当などの各種手当を合算した金額を指します。 大学を卒業した人の初任給について、厚生労働省の「平成28年度 賃金構造基本統計調査」をもとに見てみましょう。

大卒の初任給の平均額

厚生労働省の調査によると、大学卒業者の初任給の平均額は20万3,400円です。 毎月同じ金額をもらい、ボーナスはないと仮定して試算すると、年収は244万800円となります。 この調査では6月分の所定内給与額を対象にしているため、1ヶ月分がまるまる反映された金額です。実際に新卒で働き始めた人が4~5月に「初任給」としてもらう金額は、給料日と締め日の関係で満額支払われないこともありますので注意しましょう。

大卒初任給の推移 金額は上昇傾向に

大卒初任給の平均額がどう推移してきたかを見てみると、アップダウンを繰り返してはいるものの、2016年度は20万3,400円で過去10年間の最高額となっています。 これはここ数年の人手不足により、新卒採用においても売り手市場となっている影響が考えられます。2017年4月には有効求人倍率が1.48倍を記録し、バブル期の水準を超えています。初任給を上げることで、1人でも多くの優秀な新卒者を採用したいという企業側の思惑が見て取れます。

初任給はほぼ全額が手取りとなる

初任給が大卒者平均の20万3,400円の場合、手取り金額は19万7,950円。初任給からは控除される項目が少ないので、それ以降よりも手取り額が高くなります。 「手取り額」とは、会社から支給される「額面」給与から、税金や保険料などが「控除」として差し引かれ、実際に手にすることにできる金額のことです。初任給からは、所得税と雇用保険料のみが引かれます。 健康保険料や厚生年金保険料は翌月徴収としている企業が多いため、引かれる金額が大きくなります(一部、初任給からも引かれる企業あり)。また、2年目からは住民税も引かれるので、手取り額は額面の8割程度になります。

学歴や地域で異なる初任給

高卒で事務員になった場合の平均初任給は15万8,199円なのに対して、大卒は19万7,294円と、高卒と大卒で4万円近くも差があります。さらに修士、博士と初任給はアップするため、同じ事務職であっても初任給には大きな差ができるのです。 ただし、日本の新卒採用では、初任給でも高額を出さなければならない修士、博士修了者を「オーバースペックである」と避けることもあるため、学歴が高すぎると就職先を見つけるのが難しくなる傾向もあります。

初任給の平均額、男女で差が出る理由は?

労働基準法では「労働者が女性であること」を理由に賃金差別を行うことは禁止されており、求人票を見ても男女で初任給の違う仕事はありません。 しかし、厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査」における男女の初任給を比較すると、男性は20万5,900円、女性はちょうど20万円と、女性のほうがわずかに低くなっています。これは、女性が比較的給与の低い一般職や事務職に就く傾向にあるためと考えられます。 また、国税庁の「平成27年民間給与実態調査」によると労働者全体の平均年収は男性が約520万円、女性は約276万円と倍近い差がついています。女性は結婚や育児のためにキャリアが途切れたり、アルバイトやパート勤務を選んだりすることが多いため、収入減につながっていると考えられます。

まとめ

大卒の初任給は年々増加傾向にありますが、初任給が高いからといって年収も高くなるとは限りません。また、働く地域や業界、職種によっても平均は異なります。就職活動では初任給の金額を参考程度にとどめ、慎重な企業選びを行いましょう