【控除対象配偶者とは?】控除金額や対象の配偶者を分かりやすく解説!

さて、結婚の晩年化、少子高齢化については、日本は先進国の中でもかなり進んでいることは明白です。 その中でも、結婚をし、子供を育てている人たちがいるのも事実です。 これまで以上に、それらの情報が横のつながりで手に入りにくくなっていることから、これから結婚されるようなカップルは相談相手がおらずネットで調べているというような話もチラホラ聞きます。 この記事では、そんな皆さんのお役に立てるよう有用な情報を提供していきたいと思います。

控除対象配偶者とは何か?

今回の話は、「控除対象配偶者」です。「控除対象配偶者」については皆さんご存知でしょうか!? 「配偶者控除」というように呼ぶほうが一般的かもしれませんが、いわゆる結婚した奥様の収入がある金額以下なら旦那様の税額(金額)負担を軽減しますよというものです。 これは、養う家族がいる人のほうが独り身の人より経済的に苦しいということを考慮した税制です。

控除対象配偶者の定義

それでは、実際に「控除対象配偶者」とは何かを見ていきましょう。 まず、「控除対象配偶者」とは「配偶者控除」という税制の中の用語のことです。 順番に説明していきます。「配偶者控除」とは、「納税者に控除対象配偶者がいる場合に適用される所得控除のことをいいます。」 そして、「控除対象配偶者」については、次のような定義があります。 「控除対象配偶者」とは、その年の年末(12月31日)時点で、以下の4つの要件をすべて満たす人のことです。 1.法的な配偶者であること。(内縁の夫・妻は対象外です。) 2.夫婦が生計を一にすること。 3.1年を通した合計所得金額が38万円以下であること。 4.青色申告者の事業専従者として給与をもらっていないこと。または白色申告者の事業専従者でないこと。 ちなみに、税制改正により平成30年分以降から、納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除が適用されなくなります。

控除対象配偶者の要件「1.法的な配偶者であること」について

先ほど、説明した「控除対象配偶者」の要件について、もう少し詳しく話していきます。 「控除対象配偶者」として認定されるには、民法が定める配偶者である必要があります。これは、婚姻届けを役所に提出し、法的に夫婦でないと認められないとされています。 つまり、長年一緒に暮らしていて事実婚状態であっても、両者がお互いを夫婦として認めていたとしても民法が定める夫婦に該当しなければ「控除対象配偶者」とは認められないということです。 民法上の「配偶者」とは、民法第739条で規定されており、市町村村役場に婚姻届出を提出し受理された者のことをいいます。つまり、婚姻届出を提出していない内縁関係の夫婦であれば、お互い法律上は「独身」扱いとなります。 相手が他の異性と婚姻届出を提出することを止めることはできません。もし、二人の間に子供ができ出産したとしても、法律上は父親がいないことになります。 ただし、認知により親子関係を発生させることは可能です。いかがでしたでしょうか、民法が規定する配偶者について理解いただけたかと思います。

控除対象配偶者の要件「2.夫婦が生計を一にすること」について

「夫婦が生計を一にする」とはどういうことでしょうか? 「生計を一にする」とは、よく財布を一つにする、財布をまとめる、などと言いますが、確かに夫婦が二人ともある程度の金額を稼ぐようなケースでは、財布を別々にするなどもあると聞きます。 今流行りのパワーカップルと呼ばれるものですね。この場合、「生計を一にする」からは外れていると言えるでしょう。 では、「生計を一にする」とはどういうことでしょうか。財布(家計)を夫が管理するにしろ、妻が管理するにしろ、財布をまとめていたら、それは生計を一にするということが言えます。 「生計を一にする」の要件に、同居は必ずしも要件とはなっていません。仕事の関係で夫が単身赴任している場合であっても、生活費を夫が妻に送っているよう場合は「生計を一にする」に該当します。

控除対象配偶者の要件「3.1年を通した合計所得金額が38万円以下であること」について

こちらは「給与のみの場合は給与収入が103万円以下」という文言のほうが一般的かもしれません。控除対象配偶者が給与収入以外ない場合は、「給与のみの場合は給与収入が103万円以下」で覚えておいて問題ありません。 控除対象配偶者が事業をやっていたり、副業をやっていたりで給与収入以外を受け取っている場合は、「1年を通した合計所得金額が38万円以下であること」を満たす必要があります。 これは、所得税法上の計算後ですが、給与所得の場合は、103万円から給与所得控除65万円が引かれ38万円という計算になります。つまり、合計所得金額は控除を行った後の配偶者の合計所得金額がいくらになるかということがポイントです。 損失があれば、引くこともできますし、収入の種類によって所得控除が適用されるので、各収入の内容を調べて計算していく必要があります。

控除対象配偶者の要件「4.青色申告者の事業専従者として給与をもらっていないこと。または白色申告者の事業専従者でないこと。」について

さて、最後の要件、「4.青色申告者の事業専従者として給与をもらっていないこと。または白色申告者の事業専従者でないこと。」ですが、なにやら難しそうです。 まずは、「青色事業専従者」の要件を見ていきましょう。 その前に青色申告ですが、過去記事を参考にしながら、説明しましょう。

青色申告は、税務署に青色申告承認申請書を提出し、承認を得る必要があります。青色申告は手続きが複雑な分、青色申告者には優遇制度があります。 ・青色申告特別控除 青色申告を選択すると、青色申告特別控除が受けられます。控除額は65万円と10万円と2種類あります。65万円の控除を受ける場合は、複式簿記で記帳し、損益計算書と貸借対照表を作成しなくてはなりません。 10万円の控除を受ける場合は、単式簿記で記帳し、損益計算書を作成すれば控除が受けられます。 ・赤字の繰り越し 事業で損失が出た場合に、翌年度以降で最長3年間の損失繰越が行えます。 ・親族への給与の経費扱い 青色申告では、専従者給与といって、親族への給与を経費扱いにできます。 ・一括経費の対応 少額減価償却資産の特例といい、青色申告者には、物を買った場合に、30万円未満であれば、合計300万円まで一括で処理することができます。 これは、通常10万円以上の物を買った場合は、償却資産として減価償却の対象となるのですが、それに対する優遇措置となります。 上記のように青色申告者は税制上の優遇を受けることができます。 そして、「青色事業専従者」とは、青色申告者と生計を一にしている配偶者のうち、次の条件を満たしている人のことをいいます。 ・15歳以上 ・青色申告者の事業に専ら従事している人 「白色事業専従者」についても、ほとんど同じです。「白色事業専従者」とは、青色申告者と生計を一にしている配偶者のうち、次の条件を満たしている人のことをいいます。 ・15歳以上 ・白色申告者の事業に専ら従事している人 この15歳以上というのは、親族のうち子供を想定していますので、民法上婚姻関係にある配偶者なら当然クリアされている条件となります。

控除対象配偶者の特典

なぜ、「控除対象配偶者」についてこれほど、取り上げられるかというとそれは「お得」だからですよね。 どのようにお得かというと、「納税者」に「控除対象配偶者」がいると税制優遇を受けられるというものです。年齢により金額が変わってくるのですが、「一般の控除対象配偶者」の場合、控除額は「38万円」、老人控除対象配偶者の場合、控除額は「48万円」となります。 老人控除対象配偶者とは、簡単にいうと70歳以上の老人のことをいいます。老人のほうがよりお金がかかるので税制上10万円さらに優遇するというものです。

平成30年以降の控除対象配偶者の特典

平成30年以降から新しい税制が適用されます。それは何かというと、納税者の所得の金額によって控除する金額を変更しようというものです。簡単にいうと、高額所得者には優遇しないというものです。 その金額ですが、控除を受ける人の合計所得金額が「900万円以下」の場合はこれまでと変わりありません。控除を受ける人の合計所得金額が「900万円超950万円以下」の場合、「控除対象配偶者」は「26万円」、「老人控除対象配偶者」は「32万円」へと変更になります。 また、控除を受ける人の合計所得金額が「950万円超1,000万円以下」の場合、「控除対象配偶者」は「13万円」、「老人控除対象配偶者」は「16万円」へと変更になります。 そして、控除を受ける人の合計所得金額が「1,000万円超」だと配偶者控除を受けられなくなるのです。

【控除対象配偶者とは?】控除金額や対象の配偶者を分かりやすく解説!のまとめ

いかがでしたでしょうか!?控除対象配偶者について、用語の解説や、控除対象配偶者の要件、平成30年から適用される税制改正の内容について分かりやすく解説しました。 是非、これらを理解し家計のやりくりの参考にしてもらえればと思います。