退職金なし!退職金制度がない会社の割合と対処方法を一挙ご紹介!

就職活動や転職活動を行うような年齢になれば、一度は耳にしたことがあるはずの退職金という言葉。退職金とはそもそも、長年企業に勤めた功労をねぎらう意味で支給される、会社規則としての給付制度のことです。 定年まで働き、定年退職をした社員がもらうイメージも強いと思いますが、支給の対象や金額の計算は会社によってさまざま。一年働いただけで貰う権利が発生する規定の会社もありますし、逆に10年以上働いてやっと権利を有することができるという規定会社もあるでしょう。 まずは、退職金制度というものはそれほどかっちりとしたものではなく、企業ごとによってかなりの違いがある、ざっくりとした制度であるということを理解しておきましょう。

4社に1社!意外と多い、退職金なしの企業

そんな中でやはり一番気になるのは、まずもって退職金が出るのか、出ないのか、ということでしょう。厚生労働省が発表した「平成25年就労条件総合調査」によると、退職金制度がない会社の割合は全体の24.5%。約4社に1社が、退職金がないという計算になります。 この値は年々増加傾向にあるようで、5年前に同じ調査をしたときに、退職金制度がなかった企業は16.1%。5年で10%近くも、退職金を出さない、という企業が増えたということになります。 これは近年広がっている日本独自の雇用形態、終身雇用に対する考え方の変化や欧米などによく見られる実力主義での成果報酬制度などが原因として考えられ、今後さらに拡大する可能性があると言えるでしょう。 いずれにしても、退職金が出る、ということはもはや当たり前のことではなくなっている。というのが現状なのです。

企業規模が小さいほど、退職金なしの割合は増える

この就労条件総合調査で出た退職金なしの会社の割合を企業規模別に見ると、従業員1,000人以上の企業で6.4%、300~999人で10.6%、100~299人で18.0%、30~99人で28.0%という数字が出ており、必ずしもそうではないかもしれませんが傾向として、企業規模が小さくなればなるほど、退職金が出ない会社の割合は増えるようです。 またこの調査自体も、従業員数が30人以上の会社を対象に行われたものであるため、出来たばかりのベンチャー企業や、従業員数が少ない家族経営のような会社を含めて考えると、この数値はもっと高く計算される可能性も考えられます。 逆に従業員1000人を超す大企業の中でも、6.4%の会社では退職金がないわけですから、それだけ退職金制度というのは、当たり前にある制度ではないということがわかるでしょう。

退職金はなしでも違法にはならない

冒頭でも簡単には触れましたが、退職金制度というのは労働基準法などの法律によって規定定されているものではありません。その制度を導入するかどうか、退職金を支払うかどうかということに関しては会社側で自由に決めることが可能です。 ですから、少々厳しい言い方をすれば、退職金制度がないこと自体に何の規定違反にもなりませんし、仮に退職金を一切支給しなくても、従業員がそれに対して異議申し立てをすることはできないのです。退職金も、言ってしまえば給与と同じ性質のもの。どのくらいの金額を払うかは、会社側で自由に決めることができるのが実情。 だからこそ退職金に関しては、そもそもあるのかないのか、またあるとしてどのようなルールや計算によって支給されるのか、自分でしっかりと調べておく必要があるのです。

退職金のあるなしは、入社前に見極められる

退職金を払う払わない、ということ自体は法律で規定されているものではありませんが、一方で労働基準法第89条では就業規則において退職金に関することを記載しなくてはいけないと規定されています。 また同じくして、労働基準法第15条では、雇用契約を結ぶタイミングで、事業主は労働者に対して退職金に関する内容(それが適用される範囲や支給される金額の計算方法)を明示することも規定されています。 ですから、今いる会社にちゃんと退職金制度があるのか、ということは簡単に調べることができますし、これから入ろうとする会社で退職金が正しく支払われるのか、ということも事前に情報として入手することは可能というわけです。 もしも仮に、それらに記載があるにも関わらず、いざそのタイミングになった時に、正しく退職金が支払われなかった場合は、完全な規定違反、違法となりますので、改めてチェックをしておいた方が良いでしょう。

退職金がなしの場合に考えられる理由とは

ただ、退職金がないからと言って、必ずしもその会社がダメな会社である。ということではありません。退職金がない分、毎月の給料や賞与、ボーナス等の制度を充実させている会社もありますし、逆に、それこそ正真正銘、待遇や経営状態が良くなくて退職金を出さない(出せない)会社もある。 これは退職金がある。という場合にも考えられることで、退職金が出る分、毎月の給料が同業他社と比べて低い、なんて会社もあるでしょう。しかも退職金というのは、ある意味で給料の後払いみたいな性質を持っていますから、いざ貰うタイミングになった時に、経営不振などで企業が倒産してしまったりすると、予定した金額がもらえなくなってしまう場合もありえます。 こういった実情は、なかなか会社に直接聞くのは気がひけたり、難しい内容になるでしょうから、まずは自分なりに調べてみて、友人が働く他の会社などの情報も集めつつ、相対的に判断していくことが望ましいですね。

退職金なしの会社に入る場合の注意点

ですので、入ろうと思った会社に退職金制度がなかったり、退職金なしの会社に入るしかない状態になった場合には、まずはどういった背景で退職金が出ないのか、ということを自分なりに分析しておくのが良いでしょう。 それこそ、将来転職をしようなんて考えているのであれば、定年後にたくさん退職金がもらえる会社に入っても、その恩恵を受けることは出来ません。だったら退職金がない分、日々の給料やインセンティブ、ボーナスといった制度が充実した会社に入った方が色々とメリットが大きくなるはずです。 退職金のあるなしが、そっくりそのまま良い悪い、ということではありませんので、自分が理想とする働き方や、キャリアの歩み方などと見比べて判断していってください。

退職金がなしの会社に入ってしまったら

そういった自分のキャリア等の考えがないままに、もしも退職金がない会社に入ってしまった場合には、しっかりとライフプランを立てて、老後にかかる資金をしっかり計算し、早めに貯金をしておいた方が良いでしょう。 退職金のようなまとまったお金が貰えず、また仕事で大きく稼ぐことができないという状態になってから色々考えても、事態を好転させることは難しい。 給料やボーナスをしっかり貯金しておくことも大切ですし、場合によっては資産運用なども視野に入れて、働かなくても生活ができる状態。しかも必要最低限の生活というよりは、趣味や旅行といった遊ぶ余裕も少しは残しておけるような生活水準を保つために必要な予算を計算し、用意しておきましょう。

退職金なしがどうしても嫌な場合は、転職するしかない

もしも入社した会社や今いる会社に退職金制度がなく、どうしてもその環境に不安がある場合は、基本的には自分自身が転職して、環境を変える以外の道はありません。 元々退職金制度がなかった会社に、その制度を組み込むのはかなり難しいものです。先ほども説明したように、退職金があることで給料やボーナスなどの金額に影響が出たり、逆にそれらに影響なく退職金制度だけを追加する、なんてことになると会社側の負担ばかりが大きくなる。 そんなリスクのある行為というのは事業主としては絶対に避けたいところでしょうし、それこそ社員一人の働きかけでどうこうできるレベルの問題でもないということが想像できると思います。 退職金が出る会社に入り直すのであれば早いに越したことはありませんから、もしも今の環境に不満や不安を抱えているのであれば、自ら転職して動いてしまうのが、最も早く、効果的な方法と言えますね。

まとめ 退職金なしの意味をしっかり理解し、自分なりの正しい対応を

退職金なしの会社は、全体の4分の1程度。皆さんが想像するよりもかなり高い割合だと思います。傾向として、小さな会社であればあるほど、その割合が増えてはきますが、退職金制度が無いこと自体が悪いということではありません。 退職金の制度がない会社には大きく分けて2つの種類があり、単に経営状態や待遇が悪くて退職金が出ない場合と、退職金が出ない代わりに給料や賞与が多めに支払われるようになっている場合があります。 自分の働き方とマッチしているのであれば、どちらの会社に入っても問題はありません。ただ、退職金がない場合には、貯金をしっかりして老後の生活資金を確保する、ライフプランを作ってみて老後の生活が破綻しないかどうか、しっかり計算するようにしておきましょう。