【社会人基礎力とは?】3つの能力と12の要素をわかりやく解説!

(1)研修で身に付けたいコミュニケーション能力

人付き合いの悪い人がおられます。挨拶などのマナーはできているが、人付き合いが苦手な人のことです。雑談の中に入ってこない、飲み会も強制でないと参加しないなどです。このような人を良く見ていますと、コミュニケーション不足な人だとわかります。研修では発言もするのになぜ?と思っていると、「うつ」の診断書を持ってきたという人もいるぐらいです。 どうすればいいのでしょうか。こういう人は人付き合いが苦手なのではなく、「どう付き合うのかがわからない人」なのです。育ってきた環境や家庭などで、人との話し方自体の経験が不十分だったのでしょう。上司や同僚の方が、気長に付きあっていくようにすることでしょう。ビジネスマナー以前の常識であるコミュニケーション能力は重要な要素です。

(2)元気な挨拶も社会人基礎力の一つ

社会人基礎力として、多くの会社で取り組まれているのが「挨拶」です。接客業では、研修で大きな声で元気に挨拶をすることが義務付けられています。出社したときに、元気な声で挨拶をすること(「おはようございます。」)は、社会人基礎力として大切な要素です。挨拶は、人に好印象を与えるだけでなく、自分自身にも気合を入れるという意味でも大きな要素ともいえます。 挨拶はコミュニケーションの始まりです。挨拶をきっかけにして人間関係や会社そのものを活性化していくことも可能です。会社の自己診断の一つに「挨拶」を入れるといいですね。

(3)「人の悪口は言わない」ことも研修で

人の悪口が聞こえてくる会社があります。顧客や取引先の方が、その話を耳にされ、会社の価値が下がったという例もあります。「人の悪口をいわない」ということは、会社でもなかなか研修で取り上げられません。しかし、次のような例もあります。電車内で『うちの課長はトイレで化粧ばかりしているよ。その時間が長いんだから…』こんな会話をしていた社員のすぐ隣にいたのが、取引先の社長だったというのです。 この続きは、ご想像にお任せしますが、個人への影響だけではなく、会社にも大きな影響を与えかねません。「人の悪口は自分に返ってくる」ということは、研修会でももっと取り上げればいいことですし、自己診断などのチェックで意識化させることも大切です。

(4)「時間を守ること」と「約束を守る」ことを診断

時間を守るということは、新人研修でも学ぶ内容ですが、だんだんとルーズになってくるものです。社会人基礎力として、「守る」ことも、人とのコミュニケーションで大切なことです。始業時間を考えて見ましょう。よく、勤務時間が8時として、8時に門をくぐればいいのか、席に着くのが8時なのかが議論されます。(こんなことの議論は時間の無駄なのですが)余裕を持って出社することが、社会人基礎力の要素の一つだと心得てください。 約束を守ることも大切な社会人基礎力の要素です。時間が守れる人は約束もきちんと守ることができるといわれています。管理職の方は、研修で「時間を守ることが社会人基礎力」だと指導すると共に、時間が守れているかをチェックすることで社員を診断するのもいいでしょう。日々の時間に厳しい社員は、取引先や顧客との約束は絶対に守ります。

2.研修で社員の診断で使える社会人基礎力2:社会人としての常識

(1)専門書の勉強だけではない社会人基礎力

採用担当者の方が、AさんかBさんかどちらを採用しようか迷われていることがあります。Aさん、Bさんどちらを採用しましょうか。 Aさん…知識とスキルに関しては、わが社に合っているが、ビジネスマンとしての社会人基礎力ができてないなあ。採用して研修教育するか。 Bさん…社会人基礎力を問うビジネス診断では非常にいい評価だが、知識がもっと必要だ。採用して研修教育するか。 さて、社会人基礎力というものの教育はなかなか難しいものです。というのも育ってきた環境や性格というものが大きく、教育しても変えようがない部分もあるからです。これらは、ビジネスマナーに関して書かれているビジネス本である程度は紹介されていますが、Aさんのように、社会人基礎力がない人は、「どう考えればいいのかわからない」「どう動いていいのかわからない」と言うのです。さらに究極の発言は「本に書いてないのでわからない」ということです。

(2)研修では言葉遣いも

言葉遣いについては、会社にとって、売り上げを左右するたいへん重要な社会人基礎力です。取引先や顧客対応、電話やメール対応、さらには社内でのやり取りにおける言葉遣いでも大切です。次のような例があります。X社ではカスタマーセンターとしてお客様対応をしているのですが、そのカスタマーの社会人基礎力の教育が不十分なため、お客様を激怒させ、会社としても損失が発生し、社内が混乱したというのです。 謙譲語や丁寧語などの言葉遣い、会社として用意しているマニュアルについては研修で理解していたようですが、応用が効かない人を配置していたようです。このことは、電話対応能力だけではなく、「自分も○○会社の一人であるという意識をもたせること」が重要で、時々チェックして診断することも必要です。

(3)常識のずれは診断すべきこと

常識というものは、人によって価値観が違います。特に、社会というものに慣れていない(知らない)新人の方は、自分の常識を持って入社してきます。 ・初めて電話を受けたら「もしもし…」でいいのかな ・初めて名刺をもらったらどう受け取るのかな ・メールは?FAXは? など自分の常識で対応してしまいます。社会人基礎力は、徐々に習得していくものですが、会社によっては即戦力としての対応を期待しています。ですから、できるだけ早い段階で研修を行い、会社独自の診断による評価をすることが重要です。 新人の場合の最低限の常識として、メモを片手に聞くことや、わからないことは自分で判断せず上司に聞くことです。時間に余裕があるのなら、遊びは後回しにして、ビジネスマナー研修(後述)を受験してみてはどうでしょうか。

(4)研修では優先順位の決め方を指導

社会人基礎力として、一番重要な要素は、この優先順位の決め方かもしれません。優先順位をすぐさま判断できないと、次のような混乱状態になることもあります。今日は彼女と18時にコンサートの約束があるとしましょう。4時を過ぎた頃の10分の間にこんなに対応を迫られました。 ・今パソコンに向かって今日中に仕上げなければならない(自分で決めたノルマ)仕事をしている。(あと30分で終わるだろう) ・電話が鳴った。取引先からの仕事依頼だ。添付メールをまとめて上司に報告をしなければならない。 ・上司が「これ、明日一番の会議で使うから、5部ずつコピーしておいて。」と依頼が来た。30枚以上ありそうだ。 中堅の方でも迷ってしまう場面ですが、ここで、優先順位をつけなければなりません。この場面で優先順位をあやまると、会社に大きな迷惑をかけてしまうことになりかねません。優先順位は、「重要性」と「緊急性」で判断するのが社会人基礎力の要素ですが、仕事というものは次から次へとやってきます。 この例のように混乱状態になった場合、どうするかは立場や会社の体質、仕事の重要度によっても違います。ここでは、次のような答えにしておきます。 ・新人の方なら、上司にすべてを話して相談しましょう。 ・中堅の方なら(昇進を狙っている)「外部→上司→自分」という順に仕事をこなしていきましょう。コンサートは遅れてでも行けますから。

3.研修で社員の診断で使える社会人基礎力3:コンプライアンス

(1)「見ている人は見ています」という研修も

会社組織の人間は、社内情報を「外では家族にさえ漏らさない」ということが社会人基礎力の要素の一つです。また、取引先や顧客の出入りの多い会社では、私語や笑い声は慎むことも重要です。例えば次のようなことが起こっています。 「夕飯のときについ、今度の事業について話してしまい、奥さんから情報が近所に広まってしまった…」 「電車内で顧客獲得に向けた話をしてしまった。それを耳にした他社の社員から情報として広まってしまった…」 「電車内で資料に目を通していたところ、隣に偶然、支店の常務(顔は知らなかった)が座っておられ、あくる日に上司から指導された…」 このようなことがあっては会社の信用に関わることなのです。受付での言葉遣いや案内の作法、会社独自のルール、マナーに関することなど、社会人基礎力の要素として大切なことです。

(2)社会人基礎力を測る!机上整理、机の中の検査も

5Sという言い方が会社の中でも一般化してきました。5Sができていると仕事もはかどる、効率的になるということで、多くの会社で実践されています。社会人基礎力の要素の一つが、机上整理と机の中の整理です。これについても会社の研修では、さらっと流され重要視されていないようですが、部署内の全員が、5Sができていれば仕事能率がかなり違ってきます。 まずは、自分から始めましょう。「机上を見れば社会人基礎力ができている」という判断にもなります。また、管理職の方は、「机上点検だけでなく、机の中も検査する」というぐらいの迫力で、職場診断を行い、職場の雰囲気を変えていきましょう。

(3)公私混同については診断も必要

同僚の仲に友人がいる、あるいは、彼女がいるなんてことはありませんか。これは、コンプライアンスの研修でもしっかりと指導されますが、公私混同は絶対にしてはいけないということが社会人基礎力の要素の一つです。上司や管理職の方にも言えることですが、「よくいうことを聞く」「かわいいやつだ」という贔屓も公私混同の一つです。仕事上の関係であることを心して対応していかなければなりません。常にチェックするなどの社員の診断も必要です。

(4)ハラスメント研修は何回でも

ハラスメントは、社会人基礎力の要素の一つとしてコンプライアンス研修で十分指導されることですが、不用意な発言が大きな問題になっている会社もあります。ハラスメントの根絶のためには、研修や実践(ワークショップやロールプレイングという手法)を繰り返して行い続けることが一番効果があります。社員は嫌がるでしょう。「またハラスメント研修か。」と。しかし、会社にとっての重要性を理解させていかなければなりません。

4.研修で社会人基礎力の診断に使えるビジネスマナー検定

社会人基礎力を身に付けているか?その判断は、会社にとってなかなか難しいものです。 そんな中、多くの会社で、社会人基礎力の診断の尺度として利用されているのが「ビジネスマナー検定」です。この検定試験のメリットは、社会人基礎力の勉強をすることになることと、環境や家庭の違う社員に、社会人としての常識として学ばせることができるというところです。 ビジネスマナー検定とは、会社での一般常識的な内容を多く含む内容の検定試験で、ビジネスマンとしての判断力や社会人としてのルール、マナーなど、いろいろな場面での言動が問われます。1級から3級まであり、誰でも受験が可能です。会社としては、検定に合格することを目的にせず、受験のための勉強をすることが大切だとして、取組みを進めるといいでしょう。

5.【社会人基礎力とは?】3つの能力と12の要素をわかりやく解説! まとめ

最初に「うつ」という診断を受けた方を紹介しましたが、ビジネスの世界に入った瞬間から、社会人基礎力の研修や診断を受けるべきだったのでしょう。会社員にとっての社会人基礎力は、ご紹介した3つ以外にもあります。新人の方も、ビジネスの世界に入った瞬間からこの3つの社会人基礎力を身に付けておくことが必要だという意識は持っておく必要はあるでしょう。