【公休の意味/有休・年休との違い】公休に給料はつくの?

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公休:企業側があらかじめ定めた休日

公休とは、会社側が労働者に対して定めた休日を意味する休みです。通常は社内規定に明示され、契約においても書類に書かれているものになります。一般的な会社であれば、土日に一斉に休むことが多いでしょう。

また年末年始やお盆など、連続して休業する場合や、国民の祝日なども公休となるケースが多くなります。 客商売の飲食店や警備や運輸など、全体で休みを取るのが難しく、常に誰かが出勤する必要のある業態では、社員をシフトで出勤させて順次休ませることになります。その場合、社員単位で曜日が固定されている場合もあれば、毎月ごとに休む日を調整する場合もあるでしょう。

いずれにしても公休の意味は、社内の規定で決まっている休みということです。

公休を定めた法律

公休は企業が意味なく勝手に決めていいものではなく、根拠となる法律があります。それが労働基準法です。

労働基準法では、1日に8時間まで、週に40時間以上働かせてはいけないという制限が決められています。但し労使間で協定を結べば、月に45時間までは残業をさせてもよいことになっています。
このことから、1日に8時間の出勤であれば、5日で40時間に達するので、週に2日の休みを設けなくてはならなくなってしまいます。1日に7時間弱の労働であれば、6日で40時間に達しますので、週に1日は休日にする必要が出てきます。この休日をどのように取らせるかを、各企業は就業規定に定めて適用させなければなりません。

また別の規定で、「休日は1週間に1日以上、ないし4週間で4日以上与えなければならない」という決まりもあります。1日に5時間労働だからと週に35時間だ、と言って休みを設けないわけには行かないのです。

 

公休による年間の休日日数

「休日は1週間に1日以上、ないし4週間で4日以上与えなければならない」という決まりから、どんなに最低でも、企業は1年間に最低52日の公休を設ける必要があります。また先に書いたように、1日8時間の出勤の場合は、週に2日の休みを設けなくてはなりません。その場合、1年間で最低104日の公休を設ける必要が出てきます。 一般的には、この日数が年間休日の最低ラインとなります。会社が決めた公休がこの数字に近いほど「休みが少ない会社」と言えます。実際に提示された休日数がこれより少ない場合は、社内規定の時点で違法です。

また、書面の数字が足りていても、実際に休めた日数がこれより少ない場合には、その分の割増賃金を貰う権利が発生します。 実際には、年末年始やお盆、国民の祝日などがありますので、それらを合わせて年間での公休日数は120日前後になることが多くなると思われます。

公休休暇の現状と運用

 

公休の決め方や取り方

公休は、基本的には企業が決める休暇のことを意味します。当然、有給休暇と異なり、働く側の方で何か届けを出す必要はありません。通常は土曜、日曜、祝日や国民の休日、年末年始やお盆などが公休日として指定されています。それらは年間であらかじめ公開されていますので、働く側としても計画が立てやすいというメリットがあります。

但し、営業日が不規則だったり年中無休的な業態の場合は、従業員同士でシフトを組みながら勤務となるので、毎月ごとに公休を決めることが一般的です。

公休の繰越はできる?

公休に有効期限はあるでしょうか?

公休の意味は本来は休むべき日で、出勤しても代休を取ることが認められます。しかし忙しすぎたり、人が足りないなどの理由で公休の代休を使い切れないこともあります。 そのような場合、多くの企業において、公休は有給休暇と同様、取得しきれなかった分を翌年に持ち越せることが出来ます。
但し、労働基準法で権利が発生してから2年が有効期限と決められていますので、それ以上繰り越すことは出来ません。

また、企業によっては、公休や有給休暇が余った場合に、買い取るという形で給与を支給することもあります。そのあたりの扱いは企業によって異なりますので、雇用契約や労働規約を確認してください。

変形労働時間制

一般的には週に40時間の出勤で週休2日、年間で104日というのが公休の最低ラインとなります。
しかし例外を認められている業種もあります。それは公共性の高いバス、鉄道、航空などの交通機関、人命に関わる救急病棟や消防署などです。また24時間営業をしているコンビニや警備も、労働基準法をそのまま適用するのが難しい面があります。これらの場合、明確な定時というものがなく、深夜を含めた交代制の勤務シフトで回すことになります。

これらの場合に適用されるのが「変形労働時間制」です。変形労働時間制では、1年間の公休日数が104日よりも少なくなることが認められます。それでも「休日は1週間に1日以上、ないし4週間で4日以上与えなければならない」という規定から、どんなに最低でも52日の公休を設ける必要があります。

指定公休

一般の企業でも何らかの事情があって、現実的に年間104日の公休を設けることが困難な場合もあります。それでも書類上は104日としなければならないため、そのままでは違法状態になってしまいます。
その時に使われるのが指定公休という制度です。

例えば実際に休める休日が90日の会社の場合、14日ほど年間の公休が足りなくなってしまいます。そこでその14日をあらかじめ「休日出勤」という形にしておき、実際に出勤した際に割増料金を支払うという方法です。 但しこれは強制力を伴いませんので、もし休んだとしても罰則は作れません。また単なる休日を過ごしたものとして、賃金や手当が発生することもありません。これら、公休として設定しておきつつ、休日出勤をするように指定された休日を指定公休と言います。指定公休は、バス、鉄道、タクシーなどの交通機関の業種などで多く採用されています。

公休に給料はつく?

ここまで見てきて分かるように、公休は有給とは異なり、休んでいる間に賃金の発生しない休みです。ですから「公休に給料はつくか?」と聞かれれば、「つかない」が答えとなります。

ただし、公休の日に出勤をすると、休日出勤としての割増料金を受取ることが出来ます。通常、残業や休日出勤をすると普段の25%増しの賃金を受け取ることができます。しかし公休とされる日に出勤した場合は、それより多い35%増しの賃金を受け取ることができます。

有給との違い

 

指定公休と有給休暇との違い

賃金に関する考え方は、基本的に働いた分だけお金を受け取るというものであり、働いていなければ給料は発生しません。その例外が有給休暇で、働かなくても働いていたと見なされ、給料が発生します。

一方、公休は会社が決めた休みですから、その日に給料が発生するということはありません。 時給計算の労働だと違いが分かりやすいのですが、月給計算の勤務だと日数に関係なく賃金が一定ですので、あまり実感することはないかもしれません。

但し有給休暇を使い切ると、後は欠勤扱いになって給料から引かれることになります。

有給休暇は自由に決められ、公休はあらかじめ決まっている

有給休暇は、フルタイムで雇用されている全ての労働者に認められている権利で、休んでもその日に働いた分の給料が保障されます。 日数は労働基準法によって定められており、試用期間を含めて半年の間に勤務するべき日数の8割の出勤をした場合、年間で10日の有給休暇が付与されます。

その後は雇用期間が1年伸びるごとに、11日、12日、14日、16日、18日、20日と増えていきます。この計算だと入社して7年目に20日となり、その後は毎年20日ずつが付与されます。 それに対し、公休は会社が決めた休みで、休みの間に給料は発生しません。また入社年数に関係なく、全員に同じく適用されます。

有給は事前取得が原則

有給休暇はいつでも取得することができますが、休む時は事前に申告することが原則とされています。突然の病気などで後から有給休暇の消化を適用してくれる会社もありますが、それは会社の対応次第であって、有給を適用することを認めない会社もあり、また、それが法的にも認められています。

有給休暇は、申請をして初めて取得できるものですから、会社に決められた休日である公休とは全く違うものです。 また、紛らわしいものに、工場などで指定される、有給休暇一斉行使日があります。これは操業の関係などで全員が休むにあたり、公休ではなく有給休暇を使って休むものです。見た目は似ていますが、休んでいる間にも賃金が発生し、年間に取得できる休暇が減りますので、公休とは異なります。

公休日に有給休暇を使っていい?

公休日に有給休暇を使うと、労働者側から見れば本来は発生しない給料が発生すると言えますし、雇用側から見れば有給休暇を取得させることができるともいえます。
ですが、公休日に有給休暇を使うことは法的にどうなのでしょうか?

労働基準法では、有給休暇の付与の基準については規定があります。しかし使い方については規定がありません。また就業規則でも、そこまで細かく書かれていないことが多いでしょう。
そのため公休日に有給休暇を使っていいかどうかは、難しい問題です。少なくとも明確に違法であるとは言えませんので、雇用側と労働者側で可否を決めることになるでしょう。

会社選びをする時には、公休などの休暇制度を確認しよう

このところ日本ではブラック企業が流行語にもなり、労働環境の改善が課題となっています。

その多くは、長時間労働や、休みの少なさから来る「働き過ぎ」という問題です。 有給休暇の消化率を上げることも大事ですが、そもそも会社が決めた休日である公休が多ければより無理のない勤務が可能となります。
給料や仕事の内容が大事なことは勿論ですが、これから会社選びをする時には、会社が定めた公休など休暇制度を重視して検討することをおすすめします。