住民税はいくらかかる?いつから適用される?決定通知書など基本知識を解説!

住民税とは

住民税とは、市町村民税と道府県民税の総称です。そして住民税には前年の所得金額に課せられる「所得割」と、所得金額とは関係なく定額で課税される「均等割」があり、両者の合算が住民税になります。

所得割は総収入から所得控除を引いたものにかかる

所得割は住民税の大半を占めます。その計算範囲がいつからかというと、前年の1月から12月までの1年間です。計算式は、課税所得金額に道府県民税または市町村民税の税率をかけ、それから税額控除するというものです。式にすると以下のようになります。 所得割額=(前年の総所得金額等-所得控除額)×税率-税額控除額 前年の所得は年末にもらう源泉徴収票のデータが、各住所地の市区町村に送られ、それをもとに算出されます。

均等割とは所得関係なく発生。控除もなし。

均等割とは、所得額の多少とは関係なく均等に課せられる税額です。

住民税の納付対象は?

ではだれが住民税を納付するのでしょうか。

基本は住民全員が対象

住民税はその年に住んでいる自治体に対してすべての人が納付する義務を持っています。それがいつからの事典かというと1月1日です。ただし以下で説明する人は納付が免除になっています。また個人だけでなく、企業なども「法人住民税」を納付していますが、この記事では「個人住民税」について紹介します。

均等割と所得割の両方免除対象①生活保護を受けている場合

障害者、未成年、寡婦で前年の所得が125万円以下の場合は免除です。

均等割と所得割の両方免除対象②所得控除対象者などがいる場合

前年の合計所得が次の2つの金額それぞれ以下だった場合は免除です。 a)扶養控除対象者や扶養親族がいる場合 (控除対象配偶者+扶養親族+1)×35万円+21万円 b)控除対象配偶者や扶養親族がいない場合 35万円

所得割の免除対象①扶養控除対象者や扶養親族がいる

前年度の総所得金額が以下よりも少ない場合免除です。 (控除対象配偶者+扶養親族+1)×35万円+32万円

所得割の免除対象②扶養控除対象者や扶養親族がいないが所得が低い

前年度の総所得金額が35万円以下 ただし注意点は、所得金額が35万円以下とは給与所得控除65万円を差し引いた金額が35万円以下という意味だということです。

住民税の計算方法とは

均等割と所得割のそれぞれの税率と標準税額は原則、以下の通りです。 所得割 市町村民税6%+道府県民税4%=合計10% 均等割 市町村民税3500円~+道府県民税1500円~=合計5000円~ 「~」がついているのは自治体によって異なり、3500円から4400円、都道府県税が1500円から2500円となっているからです。また均等割は段階的に引き上げられています。いつからというと平成26年度より毎年500円引き上げられています。

住民税の所得控除とは

では住民税における所得控除はどのような種類があるのでしょうか。

・雑損控除

災害や盗難などで私的な資産に損害があった場合の控除です。計算式は A (損害金額-保険補填金)-(所得金額×1/10) B 個人支出-5万円 →AとBの金額の多い方

医療費控除

処方薬、市販薬などの医療費を支払った場合の控除です。計算式は A (支払った医療費-保険補填)-(所得金額×5/100) B 10万円 →ABの少ない方。ただし、上限があり控除限度額200万円です。

社会保険料控除

国民健康保険、国民年金、介護保険料などの社会保険料を支払った場合の控除です。額は支払った全額です。

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済法でによる共済契約の掛金、地方公共団体が行う心身障害者扶養共済の掛金などを支払った場合の控除です。額は支払った全額です。

生命保険料控除

生命保険、簡易保険、個人年金保険などの保険料を支払った場合の控除です。額は生命保険、個人年金保険料のそれぞれについて 支払保険料15000円以下:全額 支払保険料15000円超:40000円以下の場合:支払った保険料×1/2+7500円 支払保険料40000円超:70000円以下の場合:支払った保険料×1/4+17500円 支払保険料70000円超:35000円 です。

地震保険料控除

火災保険などに付随する地震保険料を支払った場合の控除です。額は 支払保険料50,000円以下:支払った保険料×1/2 支払保険料50,000円超:25,000円 です。

障害者控除

本人、控除対象配偶者、扶養する人に障害者がいる場合の控除です。額は1名につき26万円です。

寡婦控除

夫と離婚または死別していてその後再婚せず、かつ扶養家族いる場合の控除です。額は26万円です。ただしそこに年収500万円以下の条件が加わった場合は30万円です。

寡夫控除

妻と離婚または死別していてその後再婚せず、年収500万円以下で、同一世帯に年収38万円以下の子供がいる場合の控除です。額は26万円です。

勤労学生控除

所得金額65万円以下の勤労学生に対して26万円の控除です。

配偶者控除

所得金額38万以下の配偶者がいる場合の控除です。額は、 配偶者が70歳未満:33万円 配偶者が70歳以上:38万円 です。

配偶者特別控除

所得金額が38万円を超える配偶者の場合、以下の通りの控除があります。 所得額:380,001円~449,999円 控除額330,000円 所得額:450,000円~499,999円 控除額310,000円 所得額:500,000円~549,999円 控除額260,000円 所得額:550,000円~599,999円 控除額210,000円 所得額:600,000円~649,999円 控除額160,000円 所得額:650,000円~699,999円 控除額110,000円 所得額:700,000円~749,999円 控除額60,000円 所得額:750,000円~759,999円 控除額30,000円 所得額:760,000円以上 控除額0円

扶養控除

所得金額38万円以内で16歳以上の扶養親族がいる場合以下の控除があります。 16歳以上19歳未満および23歳以上70歳未満の扶養者:330,000円 19歳以上23歳未満の扶養者:450,000円 70歳以上の扶養者:380,000円 さらに老人扶養親族が同居している場合:450,000円

基礎控除

すべての納税義務者に一律に33万円の控除があります。

住民税はいつからいつまでで計算される?

計算期間はいつからか

住民税がいつからいつまでの所得で計算されるかというと、1月1日現在の住所地で、前年の1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して課税されます。ですから、仮に1月2日に他の市町村に転居した場合でも、1月1日のたった1日の居住でその居住していた市町村に全額納付します。ただし1月2日以降の居住する市町村から課税されることはありません。

・納付はいつからか

また納付がいつからかというと、前年の年間の所得を基準に翌年の6月から翌々年の5月まで6月、8月、10月、翌々年の1月に納付します。

住民税の決定通知書の見方解説

住民税決定通知書の記載内容

以上説明したように、住民税は所得税に比べて非常にわかりにくいので、自分で計算することはかなりハードルが高いです。そのために納付の基本は住民税決定通知書に基づくことになります。この決定通知書は勤め先から渡されるもので、以下のような内容が記載されています。 給与所得者本人の給与の額面と給与所得金額 項目別所得控除 すでに給与から天引きされている住民税の種類と税額

住民税決定通知書でチェックすべきポイントとは

このようにわかりにくい住民税ですが、しかし住民税決定通知書をもらったらしっかりでチェックする必要があります。なぜならそれは100%正しいかどうかわからないからです。特に所得控除が正しく控除されているかどうかが問題です。そのためには決定通知書の以下のポイントをチェックしましょう。 社会保険料控除 生命保険料控除 地震保険料控除 配偶者控除 扶養控除 基礎控除

適用されるはずの所得控除が考慮されてない場合には

これらのチェックの結果「適用されるはずの控除が適用されていない」場合が発生することがあります。その主な原因は、勤務先が自治体に送る住民税計算の根拠になる「給与支払報告書」や確定申告のデータが、一部の控除が申告漏れで年末調整から外れていたりする場合です。 その場合には、適用されるはずだった生命保険料控除、地震保険料控除、扶養控除、配偶者控除等といった控除項目を自分で計算して、それを確定申告する必要があります。それが受理されれば、払い過ぎた住民税は還付の形で取り返せます。

決定通知書はいつから届く?

そうなると重要なのが住民税決定通知書ですが、これはいつから手元に来るのでしょうか。 給与所得者であれば通常5月の給与の支給時期、あるいは6月の給与の支給時期に勤務先から手渡されます。フリーランスとかマンション経営をしている事業所得者の場合は6月初旬に住民税の税額決定兼納税通知書という書式が市区町村から届きます。

住民税はどのように納付する?

住民税の納付方法には2つあります。

特別徴収

給与所得者は、給与を支払う事業主、会社が12回に分けて給与から天引きします。いつからかというとその年の6月から翌年の5月までです。そして、事業主がそれをとりまとめて住民税として代理で納付します。

普通徴収

事業所得者や公的年金所得者、会社を退職した場合など、給与から住民税が天引きされない人の場合は、通常、毎年6月に、市町村から税額通知書(納付書)が送付されます。ここにいつまでにいくら納付すのか書いてありますので、その期間内に市区町村役場や金融機関などの窓口で支払います。今はインターネットでも納付できます。納期は6月、8月、10月、1月などの年4期ですが、いつから納付できるかの納付月は市区町村によって異なります。

住民税の納付を忘れていたら?いつから罰則?

納付期限を20日過ぎても納められていない場合は、自治体は督促状を送付します。それまでであれば、忘れていた納付書で納付する子が可能です。督促状が届いたらその納付書では納付できませんので、役所に行って手続することになります。 また納付期限の翌日から延滞税が発生します。最初の1ヶ月は課税すべき住民税に対して年7.3%、1ヶ月を過ぎると年14.6%が標準的ですが、これも市町村のによって異なります。ただし収入がなかった、入院していたなどの特別な理由で納付できなかった場合は、延滞税を免除する市町村もありますので相談してみましょう。

まとめ

いかがですか。 今まで知らなかった住民税の秘密がかなり分かったのではないでしょうか。特に会社を退職し、再就職せずに無職でいると、前年の収入で住民税はかかりますから、その額の大きさに驚くことも多いのです。しかしこの仕組みを知っていれば、ある程度の心づもりもできるでしょう。ぜひ以上をしっかり理解して、正しく、賢く納税しましょう。