【昇給の平均は?】定期的に昇給するのか?昇給率や昇給額について徹底解説

企業の中で「昇給」と呼ばれるものがいくつかあります。その中でも代表的なものをご紹介します

定期昇給って何?毎年あがるの?

定期昇給とは読んで字のごとく「定期的に給料があがります」という制度です。企業では「賃金表(企業によって呼び方は様々)」というものがあり例えば「営業職24歳は基本給○○万」、「経理部35歳は基本給○○万」のように年齢、部署などで企業毎に最初から就業規則という企業のルールブックに明記されているものです。 定期昇給は一般的に「年齢給」と称される事がありますが、社員個人個人で1年に1回(4月の給料からが多い)34歳⇒35歳になったなどの理由で基本給が少し上がるものです。定期昇給は通常、何らかの名目で一定の理由で一定の期日に昇給を約束しているものなので「定期昇給」と呼ばれています。 また、社員全員が一律で給料昇給するため「自動昇給」という言い方をする場合もあります。年齢給に関して昇給額や昇給率も年齢があがれば上がるほど昇給額、昇給率ともに大きくなる企業もあれば年齢が高くなっても昇給額が一定の企業もあります。 一定であったとしても就活中の学生さんからすると入ってみたい企業の一つの指標になるかもしれませんね。

ベースアップとは?定期昇給と何が違う?

定期昇給に対して「ベースアップ」という制度があります。新聞の見出しなどで「製造業、ベアに積極的!!賃上げ率〇%」なんていう昇給率の見出しを見たことがある方もいるかもしれませんね。ベアというのはベースアップの略語です。定期昇給との大きな違いは先ほどの定期昇給は「元々賃金表が決まっていて年齢が上がったなどの理由で毎年決まった日にお給料があがる」とお話しましたが、ベースアップはその賃金表に書いてある基本給を一律あげましょうというものです。 例えば30歳で基本給が25万、31歳で25万5千円と賃金表に書いてあるとすれば、31歳で5千円あがるのが定期昇給で30歳で基本給が25万5千円、31歳で基本給が25万8千円と書き換えるのがベースアップです。最近自動車メーカー大手がベア3000円と記事が出ていましたが、それは賃金表が一律3000円あがりましたよというニュースです。 どちらにしてもうれしいですよね! 定期昇給が「○○円アップ!」と書かれる事に対してベースアップは「昇給率〇〇%」と書かれる事が多いのも特徴です。

平均的な昇給額、昇給率は?

定期昇給っていう制度があることは分かったけど、じゃあ結局昇給額っていくらくらいなの?とか昇給率は?っていう疑問がありますよね? そのあたりを解説していきます。

給料昇給に関して国の見解はどうか?

安部首相が昨年の経済財政諮問会議という閣僚会議の中で「3%の賃上げを期待する」という声明を経済団体向けに発表しました。この中での3%っていうのは年収ベースでという事だと思いますので、月給と賞与を足した年収で昨年度より給料昇給を3%アップを期待するものです。年収400万の人であれば年間12万の昇給という事になりますので、それを実現してくれたらうれしいですね。

2017年の平均昇給額は?

2018年はまだどの新聞、TVのニュースも予想の範囲でしかありませんので、ここでは昨年の話をしたいと思います。2017年度の平均昇給額はおおよそ6332円という見出しが新聞各紙に出ていました。この数字に関しては調査対象が「東商1部および2部上場企業の労働組合員」などで調査対象人数も7000人弱のデータです。 すでに働いているビジネスパーソンからすると「そんなに上がってなかったけど。。。」と疑問を持っている方も多いと思います。この数字に関してはあくまでも「平均」なので定期昇給が1000円の人もいれば10000円の人もいるためだと思います。

昇給額に対して平均昇給率は?また地方毎に平均は変わる?

2017年の平均昇給率はどうだったのかを振り返ってみましょう。一般的に中小企業であれば平均昇給率は1.45%と言われています(基本給が25万なら3600円程上がる計算)。仮に3600円ずつ毎年お給料が上がったとして勤続10年で36000万、勤続15年で54000円上がる計算になりますので15年目であればかなりあがっている印象がありますよね?現在就職活動をしている学生さんはOB訪問などで先輩にこの部分を聞いてみるのも一つかも知れません。聞き方を間違えると「お金で選んでいる」と思われてしまうかも知れませんが、長く働ける会社を探すうえでは重要な項目だと思います。 また、この平均昇給率は全国平均ではありませんので首都圏の平均と地方都市の平均では大きく差が出ているかもしれません。

大手企業の事例は?具体的な企業をご紹介

ここで少し趣向を変えて、実際に大手企業ではどうか?を解説していきます。

定期昇給を廃止した大手企業は??

ここでは今まで解説してきた「定期昇給」の一部廃止を表明している企業についてご説明します。 過去に廃止を表明している大手企業の代表は自動車メーカーのHONDAや日産自動車があげられます。定期昇給を廃止=年齢給(年功序列)を廃止した事になりますので社員個人個人の役職や役割、仕事の成果などを評価して昇給する制度に一部変っています。この場合のメリットは20代でも高い年収を得られる可能性があること、デメリットとしては年齢が上がっていっても会社から期待される成果をあげられないとお給料があがらないというネガティブな一面もあります。 ただ、グローバルに目を向けるとiPhoneで有名なApple社やGoogleの日本法人、日本IBMや日本マイクロソフトなどの外資系IT企業などは古くから定期昇給という考えではなく「成果」によって高い給料をもらっているのでチャレンジしたい学生さんや個人の頑張りを評価してほしい人たちからすると魅力的な制度ですよね。

定期昇給を発表している大手企業は?またその平均は?

定期昇給を廃止した企業に対して今年も定期昇給を発表した大手企業があります。それは自動車メーカーのトヨタ自動車です。トヨタ自動車は3.3%の賃上げを実施する見込みという新聞記事が最近出ていました。3.3%は安部首相が声明を出していた3%を上回る水準ですね。ここまでの交渉ができるのは大手企業で労働組合の組織がきっちりあるからでしょうか?

定期昇給以外の昇給制度は?

これまでは「定期昇給」制度について解説してきましたが、ここではそれ以外の昇給制度の一例をご紹介します。給料昇給に関しては企業毎に様々な制度がありますので、こちらでご紹介する給料昇給に関する内容はあくまで一般例です。

1.査定昇給

査定とは「金額、等級などを調査して決定すること」とあります。つまりは定期昇給のような「毎月一律に昇給します」ではなく、各企業毎や各部署毎にある「評価制度」を基準にして昇給を決める制度です。査定昇給のメリットは「前の年に成果を上げた人は次の年の給料昇給が見込める」という点です。前項で解説した「成果」を評価する制度がこれにあたります。 デメリットとしては上がる人もいれば査定が低い場合は「減給」の可能性もあるというところです。 一般的には営業部など成果が数値で表しやすい部署で使われる事が多いです。

2.昇格昇給

昇格昇給は所属する企業で職位(課長、部長など)以外に等級が設定されている会社で実施されている制度です。よく間違える制度として「昇進」があります。昇進は「課長」が「部長」になるように役職が一段上に上がることで昇格というのは一般社員でも「5級営業職」や「7級一般職」のようにその分野で専門性が高くなってきたとか担当するクライアントが増えた、、などの理由で給料昇給が発生する事があります。 これも1年に1回ですが、一律で全員が上がるわけではないので定期昇給とは言いませんね。一般的には等級が上がれば昇給額や昇給率も上がることが多いです。また、資格試験などは数字が小さい方がレベルが高い(簿記などでは3級より1級の方が高度)ですが、等級に関しては数字が大きい方が一般的には高い等級です。 また1級から3級といった下位に関しては新卒社員や第2新卒の人達が多く分布される階層の為、「定期昇給」があるから3級までは昇格しても給料昇給はありませんという企業も少なからずある事も事実です。

職種別の平均昇給額、平均昇給率は?

ここからは職種別の給料昇給について解説していきます。

公務員の平均昇給額

公務員といえば市役所や区役所の職員、公立学校の先生、警察官、消防士さんなどですよね。大人気ドラマ「相棒」の杉下右京警部も警察官なので「地方公務員」ですね。 さて、公務員のイメージといえば「つぶれない」「安定している」など就活生に人気で公務員試験を受ける為の予備校なんてものもありますよね! 公務員は「地方公務員法」という法律で立場や給料などが規定されていて、「定期昇給」がある職種の一つです。先ほどまでご説明していた「賃金表」は公務員では「棒給表」といい、級や号などで分類されています。 公務員にも色々な職種がありますが、平均4000円程給料昇給します。 一般企業、特に中小企業の昇給率から考えるとやはり魅力的ですよね。

病院、クリニックの平均給料昇給額

高年収の代表にあげられる職種として医師(開業医)などがありますよね。一般的に勤務医と呼ばれているクリニックや総合病院で勤務しているお医者さんと自分でクリニックを開業している開業医では年収も段違いですし、当然「開業医」は昇給という概念はないかも知れませんね。 さて、2015年に「行イン給与勤務条件実態調査」という調査が実施されて その結果は以下のようになりました。 看護師・・・・・・・・昇給額 4,272円 准看護師・・・・・・・昇給額 2,825円 医療技術員(有資格)・・昇給額 4,819円 事務員・・・・・・・・昇給額 4,284円 看護補助員・・・・・・昇給額 3,390円 このデータを見ると冒頭からご説明している「平均昇給額」から考えても医療従事者は平均額周辺に分布していることが分かりますね。夜勤とか介護とか激務とされている看護師さんですが、定期昇給もありますがやりがいなど別の要員が人気の理由なのかも知れません。

ITエンジニアの平均昇給額、平均昇給率は?

みなさんはITエンジニアと聞いてどういう人達をイメージしますか?毎日終電まで残業して土日も働いてプログラムを書いているようなイメージでしょうか?実はITエンジニアには様々な職種があり、一般的にイメージしているプログラムを書く人たちを「PG(プログラマー)」、どんなシステムを作るか検討したりシステムの設計書を書いたりPGさんと一緒にシステムを作り上げていく人を「SE(システムエンジニア)」お客さんとどんなシステムを作るか?それにはどれくらいの人でどんなスキルを持った人が必要か?などシステム構築のプロジェクト全体を統括する立場の人を「PM(プロジェクトマネージャー)」などと言います。 ITエンジニアはその人の役割(PGかSEか)や担当しているシステムの種類、使っている技術などで全く違いますので一律に平均の給料昇給額を出すことは難しいかも知れません。 一つのデータとしてITエンジニアの平均昇給額は8,230円というデータがあります。 前項の医療従事者さんからすると1.5倍くらいの平均額なので「高いなぁ」と思った人も多いかも知れませんが、個人事業主さんなどは昇給がありませんので、これの限りではないかもしれませんね。

アルバイト、派遣社員の平均昇給額

正社員、契約社員の他に「派遣社員」という働き方があります。一般的には派遣会社に登録していると派遣会社の社員さんから「○○という企業で〇〇という仕事がありますが?」と連絡があり、派遣先企業さんで受け入れを了承してくれれば仕事が開始されます。 現在は労働者派遣法という法律で同じ企業で働けるのは原則1年と決まっているので同じ企業で派遣社員としてずっと働く事は難しくなっています。安部政権の方針も「派遣社員を無期雇用(正社員登用)に切り替えよう」と声明をだしていて、働き方改革の一つの目玉にもなっています。 派遣社員の昇給額は一律で説明するのは難しいですが、一般的に時間給で10円~100円程。1ヵ月で換算すると1600円~2500円程でしょうか。ダブルワークや時短勤務など働き方を選べるのが特徴で派遣という働き方を望んでいる人がいることも事実なので今後国会でも色々と議論されていくのでしょうね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ここまで定期昇給についてや昇給率、昇給額。また昇給の種類や職種別の平均昇給額についてご説明してきました。 4月は大体の企業で定期昇給や査定昇給などで一喜一憂しているビジネスパーソンが多い時期です。昇給して喜んでいる人もいれば事情があって減給されている人がいる事も事実です。 現在就活中の学生さんや転職活動中のビジネスパーソンからすると「休日」などと同じく「定期的に昇給するのか?」という部分は比較検討の材料となっている項目かも知れませんね。 就職前や転職活動中にその部分を知る事は難しいですが、失礼のない程度で面接の質問で「定期昇給や査定昇給などの制度はありますか?」と聞くと面接官も答えてくれると思います。