【行政書士試験の難易度】偏差値、勉強時間など徹底調査!

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行政書士の主な仕事とは?

行政書士とは、個人や法人などの顧客からの依頼を受け、官公署に提出する書類の作成、および申請を代行する人のことです。「代書屋」などと呼ばれたりもします。

その業務は、単純な書類作成業務、また複雑なコンサルティング業務まで幅広いです。
行政書士が作成する書類は「許可認可(許認可)」等に関するものが多く、なんとその数は1万種類を超えるとも言われます。
例えば下記のような手続きに関する書類作成を行います。

・内容証明郵便
・相続手続き
・自動車関連の手続き
・産業廃棄物許可関連手続き
・会社設立時の手続き
・飲食店などの開業手続き

行政書士のやりがいとは?

行政書士の仕事のやりがいは、主に3つあります。

1つ目はシンプルに、人の役に立てることです。
別名「街の法律家」とも言われ、個人や法人が実施する行政手続きの書類作成や相談を行うことで、「国民の権利を守るため」に働いています。
「許認可書類」の作成では、「これから会社や事業を始める」という新たなスタートを切ろうとしている場合が多く、その局面において許認可がおりるまで現場の人たちを支援することになります。許認可がおりた暁にはお客さんからとても感謝されるため、大きなやりがいを感じるでしょう。

2つ目は、自分の努力次第では独立・開業などで事業を立ち上げることができます。
もちろん、国家資格だけ取得をしても経験や実績がなければ、お客さんは簡単に集まりはしません。
しかしある程度経験を積んで、お客さんからの信頼を勝ち取れば、多くの仕事に関わっていくことができます。
例えば、行政書士以外に自分の得意分野があると強いかもしれません。語学が堪能な人なら海外や外国人関係の分野で強みを持てます。 行政書士の扱える業務は数千から数万種類あるといわれ、非常に数多く、まだまだ未開拓の分野もあり可能性は無限大といわれています。自分の得意分野で業務をしていくことが可能な仕事と言えるでしょう。

3つ目は、いつどの時点からでも始めることができ、なおかつ長く働き続けることができる職業だということです。
行政書士の国家資格を取るための試験については、受験資格は特にありません。
年齢や学歴などで制限されていないため、合格さえすれば誰でも行政書士として仕事をすることができます。
例えば結婚や出産・育児などでキャリアが途絶えてしまった女性などにも、過去のキャリアやブランクは関係なく仕事を始めることができるのが魅力です。

行政書士になるには?試験方法やその難易度とは?

世の中に必要とされ、且ついつから誰でも始められる仕事が行政書士だということがお分かりいただけたかと思います。では、そんな素敵な仕事の行政書士ですが、どうやったらなれるのでしょうか?また試験の難易度はどの程度のものなのでしょうか?

行政書士試験の方法や難易度① なるための一般的な方法

行政書士になるためにはどうしたらいいか?最もシンプルな方法は、行政書士の国家試験に合格し、国家資格を取得すればよいのです。
しかし他にも行政書士になる方法があります。以下の2つです。

①弁護士・弁理士などの法律専門職の資格を取得
②公務員として行政事務に20年以上(高校卒業者は17年)従事

このどちらかを満たしていれば、行政書士の資格を取得することができます。
しかしながら、他の法律専門職の資格は試験の難易度が非常に高いです。
行政書士試験よりも難易度が高いため、それに対応してさらに勉強をしなければならないでしょう。
また、行政での事務経験も17年から20年以上と長い時間がかかるため、資格取得にかかる期間という点での難易度が高いと言えるでしょう。
近い未来で行政書士として仕事がしたいというビジョンのある人には、行政書士の国家試験を受験し合格することが1番の近道と言えるでしょう。

行政書士試験の方法や難易度② 国家試験の難易度はどのくらい?

行政書士になるには国家試験を受験し、合格するのが1番手っ取り早そうです。
では、肝心の国家試験の難易度は一体どの程度なのでしょうか?

法律系専門職の資格というと、行政書士の他にも弁護士・弁理士・司法書士など様々な種類があります。
一般的にこれらの資格は非常に難易度が高いことで知られており、試験のための学習もかなりの労力と時間を費やすことで知られています。

では行政書士はどうか?というと、先ほどご紹介した法律専門職との比較では出題範囲が限られているために学習には取り組みやすそうです。
ただ、あくまで他の法律専門職と比較した場合の話です。学習内容自体が、普段あまり耳にしなかったり目にしないような難しい法律を取り扱いますので、やはり十分に勉強時間や準備なしに合格できるような難易度の低さではありません。

行政書士試験の方法や難易度③ 国家試験の合格率はどのくらい?

それでは気になる実際の行政書士国家試験の合格率はどのくらいのなのでしょうか?
年度別の試験の合格率を見ると、過去5回で下記のようになっています。

【行政書士国家試験 合格率】
平成29年度  15.7%
平成28年度  9.95%
平成27年度  13.12%
平成26年度  8.27%
平成25年度  10.10%

毎年10%前後で推移しているようです。
つまり、受験者数の約1割程度しか合格できていないのですね。この合格率の低さの理由として、受験者の大半を構成しているのが忙しい社会人が多いことが影響しているのではないかと言われています。忙しい仕事の合間を縫っての、学習時間が足りていないのではないかということです。
実は行政書士の国家試験は合格基準が明確に公表されている試験です。
相対評価ではなく、絶対評価で合否が決まるため、その基準さえクリアすれば他の受験者の合否の状況に関わらず合格することができます。
仕事と試験勉強の両立が難しいくらいに、行政書士の国家試験は難易度が高いようです。

行政書士試験の方法や難易度④ 他の資格と比較した行政書士の偏差値は?

行政書士の国家資格は取得する難易度の高い資格だということは散々お伝えしてきました。では他の資格と比較した際の難易度、つまり偏差値は一体どの程度のものなのでしょうか?
他の資格や試験の難易度を偏差値に置き換えて比較したのが、下記のとおりとなります。

【偏差値75~80前後】
司法試験、裁判所事務官Ⅰ種、弁理士、公認会計士、国家公務員総合職

【偏差値70台前半】
司法書士、税理士(5科目)、裁判所事務官Ⅱ種

【偏差値60台後半】
日商簿記1級、MBA、中小企業診断士、証券アナリスト、地方公務員(上級)、 国家公務員一般職(大卒)、医師試験、一級建築士、社会保険労務士

【偏差値60台前半】
行政書士、国家公務員一般職(高卒)、歯科医師試験

【偏差値50台後半】
市役所(上級)、教員採用試験、宅建、2級建築士

行政書士の国家試験は偏差値で言うと60台前半にあたるようです。
偏差値60ってどの程度?と思われる方もいるかもしれません。
大学受験で言い換えると、偏差値62程度の大学と言われているのが次の大学です。

【国立大学】
北海道大学 総合入試理系
大阪大学 医学部保険学科
神戸大学 理学部
広島大学 法学部
九州大学 医学部保険学科
鹿児島大学 歯学部

【私立大学】
青山学院大学 経済学部
中央大学 経済学部
法政大学 経済学部
同志社大学 文化情報学部
立命館大学 法学部
関西学院大学 法学部

旧帝大をはじめとした国立大学の理系学部や、GMARCH、関関同立などの大学受験と同程度の偏差値のようです。
また行政書士の国家試験は市役所の上級や教員採用試験の偏差値よりも上位に位置しています。
以上のことから、行政書士の国家試験の偏差値は「低い」とは言えるものではなく、それなりの難易度があり試験勉強にはしっかり時間をかけた準備が必要とされることがお分かりいただけたかと思います。

独学でも大丈夫?行政書士の国家試験に向けた学習方法とは?

 

かなりきちんと学習時間をとって対策や準備をしなければ取得できそうにない難易度の行政書士の資格。ではみんなは一体どのような勉強方法で合格を目指しているのでしょうか?仕事との両立で時間の取れない社会人もいますが、どの程度の時間勉強したら合格できるでしょうか?

難易度の高い行政書士の国家試験に向けた勉強① 独学

難易度の高い行政書士の国家試験ですが、もちろん受験者の中には独学で学習をして合格した人もいます。ここでは独学で勉強をするメリット・デメリットをご紹介します。

独学で勉強するメリット

①自分のペースで勉強ができ、時間の融通が利く
学習の方法として予備校に通う手もあります。その場合は、どうしても予備校のスケジュールに合わせて勉強時間をコントロールしなくてはなりません。
しかし独学の場合は、仕事の合間や隙間時間を縫って、自分で学習計画を立てて進めることができます。 苦手分野が分かっている場合は、繰り返しそこに力を入れることもできますし、逆にさくさく学習が進む人は予備校のペースでは遅いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。仕事や家庭と両立して好きな時間に学習がしたい人にとって、独学は強みとなるでしょう。

②学習にかかる費用が安い
仮に予備校などに通うことにした場合は、入学金や授業料、テキスト代に、下手をすれば予備校までの交通費もかかることになります。通信講座を利用する場合も、最低でも数万円単位では費用がかかるでしょう。 その点、独学であれば自分でテキストを購入するくらいで、気軽に学習をスタートすることができます。最近ではインターネットなどで行政書士の国家試験対策の学習方法や問題の解き方などが公開されていることもあるため、上手に活用しながら学習を進めれば、独学も不可能ではないでしょう。

独学で勉強するデメリット

①思考力が問われる応用力をつけることが難しい
近年の行政書士の国家試験では、法律の知識を問う問題のみならず、法的な理解や思考力を問うような問題が増えている傾向にあります。
そのため、独学で学習を進める場合では、そういった新たに出てきた試験問題の傾向に対する対策が弱くなる可能性があります。
予備校や通信講座の場合、長年行政書士の国家試験に携わり、試験を研究し尽くした人たちがアドバイスをしてくれます。最新の傾向に合わせたノウハウを得ることが、独学ではかなり難しいと思われます。

②辛い時も自分1人で勉強を続ける根気が必要
行政書士の国家試験は簡単に合格できるほど、難易度が低い試験ではないことはお伝えしてきました。
応用力を問われる出題が増えている現状、学習を進める中で行き詰まる可能性もあるでしょう。
独学で学ぶ場合、自分自身を律することができ計画的に学習を進められるタイプの方であれば向いているかもしれません。
しかし、不明点や仕事でうまく学習が進まなかった時のリカバリーを考えられないと、時間ばかりが過ぎてしまい結果が出ないこともあるでしょう。

難易度の高い行政書士の国家試験に向けた勉強② 予備校

資格予備校などに通って勉強をすることで、行政書士の国家試験の学習をしている人も多くいます。難易度が高い資格試験ですので、「絶対に合格したい!」という人は多少費用はかかりますが、予備校に通って学習されることをオススメします。 独学からスタートすると、法律の初心者では出だしが悪くなる可能性もあります。
しかし予備校であれば、講師の方が1から丁寧に教えてくれるため、勉強し出しも順調にスタートすることができます。
また前述したとおり、行政書士の国家試験を研究して知り尽くした人たちが最新のノウハウをもってして教えてくれるので、最新の試験対策を効率よく勉強できる点では予備校などはかなり強いでしょう。

講座の時間も決まっているため、半強制的に学習をする時間が取られることになります。なかなか自分1人では、自分を律して学習することが難しそうだという人は、予備校のスケジュールに合わせて学習時間を取れば、確実に勉強が進むでしょう。
予備校に入る時点での学習状況にもよりますが、行政書士の国家試験を受ける予定の年の2~3月には受講する講座を決めて学習をスタートさせるのが良いでしょう。

行政書士の国家試験に合格するのに必要な勉強時間は?

 

難易度の高い行政書士の国家試験に合格するためには、独学や予備校など様々な勉強方法があることがわかりました。
ではそれぞれの勉強方法で学習を進めるとして、一体どのくらいの時間を費やせば合格可能性の高いレベルまで達するのでしょうか?

行政書士の試験合格に必要な勉強時間① スケジュールはどう立てる?

難易度の高い行政書士の国家試験に臨むためには、どのように学習スケジュールを立てていけばよいのでしょうか?

行政書士の国家試験は、毎年11月の第2日曜日に実施されることが決まっています。そのため、11月から逆算して学習スケジュールを立てていく必要があります。

合格者の話を聞くと、行政書士の国家試験に合格するには過去問をしっかり研究することが肝になってくるようです。
そのため、早い段階で基礎的な知識を身につけ、過去問にしっかり取り組んで研究する時間を取ることが必要になります。
学習する人がどの程度のレベルかにもよりますが、どんなに遅くても試験の3ヵ月前(8月)までには基礎的な知識を身につけ、過去問を研究することで出題の傾向や試験の流れを把握しましょう。
難易度の高い試験の合格可能性を上げることができるでしょう。

行政書士の試験合格に必要な勉強時間② 何時間くらい必要なの?

では行政書士の国家試験に合格するためには、実際どの程度の学習時間が必要となるのでしょうか?

とある通信講座では、標準学習時間として500時間を設定しているようです。
しかしとある大手のスクールの初心者向けのプログラムでは、200~300時間で講義を実施しているようです。

ずいぶん違いますね。
合格者の中には200時間を切って170時間などで合格している人もいるようですが、これはかなりのツワモノです。

初心者や独学でも、250時間程度学習時間を取ることができれば合格可能性を高められるようです。
1日1時間勉強するなら8.3ヵ月、1日2時間なら4.2か月なので、決して途方もない学習時間というわけではありませんね。
難易度の高い試験に臨むわけですから、1日1~2時間の学習時間は妥当と言えば妥当でしょう。
起床後の30分、通勤通学中の30分、就寝前に30分など分散させれば1日1~2時間はあっという間です。

バランスよく勉強できる時間を確保し、無理のない学習スケジュールを立てましょう。

計画的に学習をして、行政書士としての新たなキャリアを手に入れよう

行政書士は難易度の高い国家試験に合格しなければ、資格の取得ができません。
普段は触れないような法律に関する勉強をしなければならないため、相当な時間と労力を費やすでしょう。
でも、その難易度や勉強の苦労に見合っただけの新しいキャリアを切り開ける可能性を持った資格とも言えます。
計画的に学習し、合格することができれば誰にでもチャンスがある仕事です。
キャリアチェンジや、再就職を考えている人たちは、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか?