【オクタコアとは】クアッドコアとの違いなど

オクタコアの「オクタ」とは「八つの」という意味で、「オクタコア」を直訳すると「八つのコア」という意味となります。 「コア」とは、すなわち「核」とか「芯」といったような意味で、パソコンやスマホにおけるcpuでの「コア」とは、cpu内部にある機器の主要な処理能力部分を指します。

クアッドコアとオクタコアの違いとは?

クアッドコアの「クアッド」とは「四つの」という意味で、クアッドコアとオクタコアの違いとは、単純に「四つのコア」か、または「八つのコア」かの違い、ということになります。 このコア部分は、パソコンやスマホでのcpuの作業分散の理由から多いほど機器の性能が上がるとされていて、これら、オクタコアを含む、デュアルコア、クアッドコアなど、複数のコアを総称して「マルチコア」と呼ばれており、マルチコアを搭載するcpuを「マルチコアプロセッサ」などと呼称します。

呼び名と数字の整理

「クアッド」「オクタ」などの呼び名を数字に当てはめて整理すると、下記のようになります。 シングル:1 デュアル:2 トリプル:3 クアッド:4 ペンタ:5 ヘキサ:6 セプタ:7 オクタ:8 ノナ:9 デカ:10

マルチコア以前の方式とは?

もともと初期のコンピューターにはシングルコアのcpuが搭載されていました。 コンピューターのcpuは、クロック数を上げることで処理性能を向上することが出来ましたが、反面でcpu自体が発熱したり、電力を多く消費したりと、いくつかの問題がありました。 このように、そもそもひとつのcpuによる処理能力には限界があり、時代と共にコンピューターによる作業が細分化し、作業量が増えたことから、この点を解消するため「マルチプロセッサ」という方式が登場しました。

「マルチプロセッサ」方式とは

「マルチプロセッサ」とは、コンピューターにcpuそのものを複数搭載して、内部の作業を複数のcpuにて分担して行うものを指します。 複数のcpuは、コンピューター内の全作業を等しい割合で分担する場合と、ひとつのcpuをメインとして、その他cpuをバックアップ的に稼働させる場合があります。 マルチプロセッサ方式では物理的なcpuが複数存在することから、それらを搭載するためのスペースの確保や、故障時、メンテナンス時の作業量も、ひとつのcpuを搭載する場合に比べ増えることとなります。 また、複数のcpu同士がコンピューター内で競合しないような仕組みを作る必要もあり、それらの点が問題視されていました。

オクタコアを含む「マルチコア」という概念の登場

その後、「マルチプロセッサ」にある複数のcpuを論理的に実現する「マルチコア」という概念が登場することとなります。 初期に登場したのは「デュアルコア」と呼ばれるもので、これは、のちのクアッドコア、オクタコアにつながる「二つのコア」を論理的に持つcpuです。 初期には二つだったcpuが、その後クアッドコアで四つ、オクタコアでは八つにまで発展しました。

「マルチコア」方式(オクタコア、クアッドコア等)の概要とは

オクタコアやクアッドコア、またそれ以前のデュアルコアを含むマルチコア方式のcpuは、cpuそのものが一つでありながら、内部にて論理的に複数のコアを持つ、という点に特徴があります。 オクタコア、クアッドコア等は見た目には一つのcpuと同じであるため、前述のマルチプロセッサの方式にあった、いくつかの問題点が解消されます。

「マルチコア」方式(オクタコア、クアッドコア等)の特徴とは(1):省スペース、省メンテナンス

cpuが物理的に一つであるため、それを搭載するスペースも必然的に一つ分となり、マルチプロセッサに比べ、設置やメンテナンス等の作業が軽減されます。 cpu自体のサイズはシングルコアのcpuに比べ大きめとなりますが、物理的に複数のcpuを搭載することを考えると、これは大きな効率化につながります。

「マルチコア」方式(オクタコア、クアッドコア等)の特徴とは(2):処理の高速化

複数のコアは、あくまで論理的に分けられているだけなので、コア間のやりとりは物理的なcpu間のやり取りに比べ高速です。 同時進行で、複数の処理を高速に、複数のコアによって実現できることが一番の利点ともいえるでしょう。

「マルチコア」方式(オクタコア、クアッドコア等)の特徴とは(3):省電力

物理的なcpuを一つしか搭載していないため、消費電力もシングルコアのcpuに近く、複数のcpuを物理的に搭載する場合に比べると明確に少ない電力での運用が可能となります。 消費電力は発熱量にもつながるため、ファンや通気などのさまざまな手段によって機器内部の発熱を軽減する必要のあるコンピュータにおいて、これは大きな利点であると言えます。

スマホ用オクタコアcpuの一覧

現在、スマホ用のcpuとして各社からオクタコアcpuがいくつかリリースされています。 代表的なcpuブランドは下記です。 ・Snapdragon ・Exynos ・Kirin ・MediaTek

スマホ用オクタコアcpuのブランド(1):Snapdragon

Snapdragonはアメリカのクアルコムがリリースするスマホ用cpuのブランド名です。 Snapdragonの中では「625シリーズ」「660シリーズ」などがオクタコアを採用しています。 スマホでは、ZenFoneやAQUOSに使用されていると言われています。

スマホ用オクタコアcpuのブランド(2):Exynos

Exynosは韓国のサムスン電子によりリリースされています。 Exynosの中では「Exynos7(Octa)」「Exynos8(Octa)」等がオクタコアを採用しており、スマホでは、同じくサムスン電子の「Galaxy S7」等に搭載されていると言われています。

スマホ用オクタコアcpuのブランド(3):Kirin

Kirinは中国のHiSiliconがリリースするスマホ用cpuのブランド名で、HiSiliconはスマホメーカーとしておなじみのHuaweiの系列となっています。 「Kirin 658」や「Kirin 935」がオクタコアを搭載しており、Huaweiのいくつかのスマホに使用されています。

スマホ用オクタコアcpuのブランド(4):MediaTek

MediaTekは台湾のメーカーで、同社のリリースする「MediaTek Helio P10」や「MediaTek Helio P25」にてオクタコアcpuが採用されています。 スマホでは、一部のXperiaにMediaTekのオクタコアcpuが使用されている、と言われています。

スマホにおけるcpuの現状

上記のように、いくつかのスマホ向けオクタコアcpuがリリースされていながら、現在ではオクタコア以外のcpuを主力として使用するスマホも多く存在しています。 数年前から、「近い将来オクタコア以上のcpuの搭載が主流になる」と言われながらも、現状ではそこまで数が増えていないようですが、これはなぜでしょうか。

スマホにおけるオクタコアcpuの問題点とは(1):消費電力

前述の通り、マルチコアcpuは、物理的にcpuを複数搭載する「マルチプロセッサ」の方式に比べて省電力である、という利点がありました。 反面で、マルチコアcpuに限定して言えば、論理的なコア数が増えるほどに必要となる電力はやはり多くなると言われており、電力消費量の面から考えるとデュアルコアよりもクアッドコア、クアッドコアよりもオクタコアの方が不利であるとされます。 特にスマホにおいては、小さなバッテリーで、いかに効率よく電力を使っていくかが問われるため、cpuによる電力消費は大きな問題となります。 メッセージアプリや、少しのWeb閲覧、音声通話など、限定的な利用が想定される廉価版のスマホに、cpu消費電力の大きいオクタコアのcpuを搭載することはあまり現実的ではなく、利用シーンに合わせてクアッドコアの搭載にとどめる、という判断が採られている、とも言われています。

スマホにおけるオクタコアcpuの問題点とは(2):費用

クアッドコア以前のマルチコアcpuに比べて、オクタコアcpuはより新しい技術であるため、cpuそのものの費用もクアッドコア等と比べて高額となる傾向にあります。 前述のような廉価版のスマホは文字通り低価格がその強みとなるため、オクタコアはそれに見合わず、また利用シーンと照らし合わせて考えると、クアッドコアの性能で必要充分である、と判断されていることが多いようです。

スマホにおけるオクタコアcpuの問題点とは(3):発熱

こちらも消費電力の点と共通する部分が多く、「マルチプロセッサ」の方式に比べると省電力であったマルチコアcpuでも、デュアルコア、クアッドコア、オクタコア、と論理的なコア数が増えるに従って、cpuの作業内容によっては発熱量もわずかながら多くなっていくと言われています。 これが、パソコンであれば大型ファンを搭載したり、機器そのものの通気を見直したりして、熱分散を効率化することが可能ですが、スマホにおいてはファンが無く、外部への通気という概念がほぼないため、熱量の分散は不可能です。 スマホでのさまざまな処理をこなしながら、密閉された機器の中で、いかに機器内部の発熱を抑えて機器を動作させるか、という点を考えると、オクタコアcpuよりも、クアッドコアcpuの方がメリットが大きい、と判断されていることも理解できます。

コア数と性能の関係

ここまで整理したとおり、一般的にコア数が増えることで処理性能も上がる、と考えられがちですが、コア単体の性能によってはそうではないことも起こり得るとされています。 具体的には、コアによっては低スペックなものが存在し、それらをオクタコアとして、八つの並列処理をさせる場合と、コアの中でも高性能なものをクアッドコアとして四つの並列処理をさせる場合では、状況によってはクアッドコアの方が処理性能が高くなることがある、ということを指しています。

オクタコアの必要性と考察

上記を踏まえると、ただ単にオクタコアを導入すれば機器そのものの性能が上るということではなく、用途に応じて、最適な状態で活用することが望ましいと理解できます。 それぞれのコア性能を高くすることで、コア数に比例した処理性能の向上を目指し、かつ、排熱処理が可能なデスクトップPC等でそれらを活用するのが一番望ましい形であると言えるでしょう。 また、スマホにおいては、利用シーンと照らし合わせるとオクタコアを必要としないことも十分にあるため、まずその点での見極めが必要となりそうです。

まとめ

ここまでオクタコアについて、その内容と、クアッドコアを含むその他マルチコアcpuとの違いなどについてまとめました。 数年前には、近い将来オクタコアを越えて、16コア、32コア、などコア数がどんどん大きくなるのではないか、とも予想されたマルチコアcpuですが、上記のようなさまざまな理由から、ニーズに合った性能が模索されているようです。 これからも、今後の展開に注目していきたいです。