【ビジネスメール】「お忙しいところ恐縮ですが」や「何卒」等の敬語表現

ビジネス

仕事でよく使う「お忙しいところ恐縮ですが」という言葉は、主にお願いの意を示す時に使われます。いきなり相手に何かをお願いしてしまった場合、相手にしてみると、こっちは忙しいのに勘弁してくれよ、勝手な事を言うなよ、という気分になってしまう可能性があります。 そこで、そのお願いとセットで「お忙しいところ恐縮ですが」という言葉を入れることで、より柔らかい表現にするのです。そうすると「あなたが忙しいのは分かっています。だからとても申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、その上で、何卒、私のお願いを聞いては頂けませんでしょうか?」という気持ちを、相手に伝えることが出来るようになります。

「お忙しいところ恐縮ですが」の使い方

フレーズとしての「お忙しいところ恐縮ですが」は、主にメールの締めの部分で使われることの多い言葉です。そしてその後に、お願いしたい事の内容や、「何卒よろしくお願いいたします」などの要素が続きます。 相手に何かお願いをするのは、メールの最後の部分になることが多いため、「お忙しいところ恐縮ですが」は、必然的にメールの末尾で使われる事が多くなります。 しかし書き方によっては、メールの冒頭で「お忙しいところ恐縮ですが」を使うこともあります。これはメールの冒頭でお願い事を伝える構成の場合です。お願いの中身が軽かったり、緊急性の高い場合、お願い自体の説明をするより先に、お願いの中身を伝えてしまった方が良い場合もあるからです。

「お忙しいところ恐縮ですが」は、相手に何らかの要求をする時に使う

 

言葉としては「お忙しいところ恐縮ですが」は非常に柔らかい表現なのですが、その実、その後に続くのはお願いごとですから、結局のところ、相手に何かを要求するための言葉になります。

例えば、「お忙しいところ恐縮ですが、何卒こちらのメールにご返信ください」と書いた場合、これはもう「返信しもらわないと困ります」「接対に読んで下さいね」という、事実上の指示・命令となります。

つまり、それだけ強引な事を相手に要求していることになるので、せめて、「お忙しいところ恐縮ですが」というフレーズを付けて、印象が柔らかくなるようにしようというわけです。

「お忙しいところ恐縮ですが」の実践例① 目上の人になら、誰にでも使える

 

仕事をしていると、誰かに何かをお願いすることは日常茶飯事です。そうしたメールを1日に何回も送る事もあるでしょう。その送り先も、社内から取引先まで、幅広い相手になります。 そんな中で「お忙しいところ恐縮ですが」という言葉は、自分より目上の相手であれば、社内や社外、上司や顧客など、相手を選ばず誰にでも使うことが出来ます。「お忙しいところ恐縮ですが何卒!」とさえ付けてしまえば、誰にでもお願いが出来るのですから、実に便利な言葉だと言うことができるでしょう。

但し、安易に使い過ぎると失敗する

このように「お忙しいところ恐縮ですが」というフレーズは使いやすいため、その分、安易に使ってしまう危険性もあります。ちょっと無理目なお願いだけど、「お忙しいところ恐縮ですが」を使えば、何でもやってくれそうだ…、なんて気持ちを持ってしまう可能性があるのです。 実際、メールを受け取った方にしてみると、「お忙しいところ恐縮ですが、〜を何卒お願いいたします」と書かれてしまうと、なんだかやらなくてはいけないような気持ちになってしまいます。それが続くと、あいつは無礼なやつだと、相手を怒らせてしまう可能性もあるのです。 相手にとって納得しにくいお願い事をする場合は、「お忙しいところ恐縮ですが」に頼らず、きちんと礼儀とマナーを持って、丁寧な説明やお願いをするよう、心がけましょう。

「お忙しいところ恐縮ですが」の実践例②相手が実際に忙しいかどうかは関係ない

 

「お忙しいところ恐縮ですが」と言うからには、実際に相手が忙しいかどうか確認しないと失礼に当たる、受け取った人がもしヒマだったら嫌味に聞こえる…なんてことはありませんので安心しましょう。「お忙しいところ」というフレーズはあくまで定型的な文言であり、相手の気持ちに配慮をしたものです。仮に実際の相手が本当はそれほど忙しくなかったとしても問題ありません。

例えば相手が社内の人の場合、明らかに相手が忙しくない状態だと分かってしまう事もありますが、そんなときでもマナーとして「お忙しいところ恐縮ですが何卒…」は付けるようにしましょう。

「お忙しいところ恐縮ですが」の実践例③ 「忙」は忌み言葉だけど使える

 

「お忙しいところ」に入っている「忙」の字には、「亡くなる」という文字が含まれています。これは一般的には縁起の悪い言葉とされ、「忌み言葉」と言って、使わない方が良いとされています。特に、結婚や出産、お見舞いに関する場面では、「忙」は決して使ってはならない言葉のひとつです。 しかしビジネス用途に限っては、この限りではありません。それはビジネスの場合、「お忙しい」という言葉の中に、「仕事が上手くいっているから忙しい」という意味も含まれてくるからです。

ビジネスの場合は寧ろ良い言葉でもある

例えば、社内で昇進した人にお祝いの言葉を掛けるときも、「益々お忙しくなることと存じますが、どうぞご自愛ください」という表現を使ったりします。これも、「昇進によって仕事や責任が増えると思いますが、お体は大事になさってください」という意味からであり、相手に対する配慮として、申し分ない言い方になっています。 このようにビジネスの場合に限っては、「忙しい」という表現を使っても問題はありません。寧ろ使い方さえ間違えなければ、相手を持ち上げるような表現にもなるのです。

「お忙しいところ恐縮ですが」のフレーズは沢山あります

 

「お忙しいところ恐縮ですが」については、他にも様々な表現があります。それらの言葉を変えることで、様々なビジネスの場面で使うことが出来ます。ここでは「お忙しいところ恐縮ですが」を、「お忙しいところ」「恐縮ですが」に分けて、それぞれの言い換え表現を紹介します。

①「お忙しいところ」を言い換える場合

相手が「忙しい時」に、面倒なお願いしてすみません、ということを伝える言葉の言い換えです。

・「ご多用中」恐縮ですが
・「ご多用の中」恐縮ですが
・「ご多用の折」恐縮ですが
・「ご多用のところ」恐縮ですが
・「ご多忙中」恐縮ですが
・「ご多忙の中」恐縮ですが
・「ご多忙の折」恐縮ですが
・「ご多忙のところ」恐縮ですが
・「お忙しい中」恐縮ですが
・「お忙しい折」恐縮ですが

どれも近い意味ですので、お好みの表現を使って頂いて問題ありません。もちろん社外に限らず、社内の上司や先輩宛にも使えます。

「ご多用」や「ご多忙」は殆ど同じ意味

「お忙しいところ」の言い換えとして、「ご多用」や「ご多忙」を紹介しましたが、フレーズを構成する文字が漢字が主となっていることから、表現としては「お忙しいところ」よりも、やや硬めの表現になっています。よりフォーマルなメールや相手に出す時は、「ご多用」や「ご多忙」などを使った方がよいでしょう。 また、強いて言うと、どちらも同じ意味であるなら、ビジネス用途では問題ないとはいえ、敢えて「忙」を使うまでもないという判断で「ご多用」を使った方が、距離のある相手に対しては無難かもしれません。

②「恐縮ですが」を言い換える場合

 

「お忙しいところ恐縮ですが」の後半、「恐縮ですが」も、言い換える事が可能ですので、いくつか紹介させて頂きます。

恐縮には、「ありがたい」という気持ちと「申し訳ない」という気持ちの、2つの意味があります。「お忙しいところ恐縮ですが」は、何かを頼む時に使う言葉ですから、ここではそのうち、「申し訳ない」という気持ちの方が主となります。

そこで、
・お忙しいところ「恐れ入りますが、何卒…」
・お忙しいところ「誠に申し訳ございませんが、何卒…」
・お忙しいところ「大変ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒…」
・お忙しいところ「お手数をお掛けいたしますが、何卒…」

などのように、言い換えることが可能です。

③「恐縮ですが」に続く言葉

「お忙しいところ恐縮ですが」の後には、何かをお願いする言葉が続きます。そのため、およそビジネスに関することなら、どのようなお願いであっても使うことが出来、締めは「何卒よろしくお願いいたします」などがよく使われます。例えば下記のような言葉が繋がります。

・「上記の件につきまして、何卒よろしくお願いいたします」
・「ご対応のほど、何卒よろしくお願いいたします」
・「ご返信を下さいますよう、何卒よろしくお願いいたします」

また、「何卒よろしくお願いいたします」以外にも、
・「ご返信を頂きたく存じます」
・「ご返信を頂けましたら幸いです」
・「ご返信を下さいませ」 などで締めることも可能です。

「お忙しいところ恐縮ですが」のシーン別の使い方

 

「お忙しいところ恐縮ですが」というフレーズを使うのは、やはり何と言ってもメールでしょう。相手の担当者に面会をお願いする、資料を送ってもらう、見積もりをお願いする、など、様々な場面が躁的できます。 ここでは目的別に「お忙しいところ恐縮ですが」を使った文例を紹介いたします。

使う場面① 問い合わせのメール

 

最も一般的な、相手企業に何らかの問い合わせをするケースです。

件名:貴社サービスに関する問い合わせ

本文:
株式会社◯◯ ◯◯部 
ご担当者様

突然の連絡、大変失礼いたします。
◯◯株式会社◯◯部の◯◯と申します。

貴社のホームページを拝見して、 ご連絡を差し上げました。

現在弊社では、◯◯の導入を検討しており、 貴社で提供されております◯◯のサービスにつきまして、
条件があえばお願いをしたいと考えております。

つきましては、詳しいサービスメニューや料金表につきまして、 お教え頂ければとぞんじます。
お忙しいところ恐縮ですが、ご返信のほど、 何卒よろしくお願い致します。

—————————————————-
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯課 ◯◯

TEL:000-000-000
メールアドレス:xxxxxx@xxxxxx.co.jp

使う場面② 書類の返信をお願いする場合

 

件名:書類送付のお願い

本文:
株式会社◯◯ ◯◯部 ◯◯課
◯◯様

お世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯です。

この度は◯◯にお申し込みを頂き、誠にありがとうございます。
つきましては、早速ではございますが、 添付の書類に必要事項をご記入いただき、
こちらまでご返送くださいますでしょうか。

お忙しいところ恐縮ですが、◯月◯日までにご到着で頂きたく、
何卒よろしくお願い致します。

—————————————————-
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯課 ◯◯

TEL:000-000-000
メールアドレス:xxxxxx@xxxxxx.co.jp

使う場面③ 社内に送るメール

 

相手が社内の人間でも「お忙しいところ恐縮ですが」は使えます。

件名:次回の◯◯◯◯会議につきまして

本文:
◯◯部 ◯◯課 ◯◯部長

お疲れ様です。
◯◯部の◯◯です。

開催日が未定となっていた次回の会議ですが、
先ほど◯◯課長と相談し、いくつか候補を出しました。

◯月◯日 ◯時〜◯時
◯月◯日 ◯時〜◯時
◯月◯日 ◯時〜◯時
◯月◯日 ◯時〜◯時
◯月◯日 ◯時〜◯時

お忙しいところ恐縮ですが、 上記でご都合の良い日時はありますでしょうか?
ご返信のほど、何卒よろしくお願い致します。

—————————————————-
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯課 ◯◯

TEL:000-000-000
メールアドレス:xxxxxx@xxxxxx.co.jp

「お忙しいところ恐縮ですが」や「何卒」等の敬語表現のまとめ

 

以上、「お忙しいところ恐縮ですが」について様々な角度から解説をしてきましたが、いかがだったでしょうか?このフレーズはメールを中心に、毎日使う定番の言葉として、お願い事に添えるだけで文面を柔らかくする、使い勝手の良い言葉です。特に社内の人に、メールの返信をお願いする時などに使うと、マナーのあるやつとして認められることでしょう。