【考察の書き方】結果と考察の違い、例文などまとめてみた

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「考察」という言葉が頻繁に使われる一方で、「考察」の意味をはき違えている人も少なくないです。 早ければ小学生、中学生から考察の書き方を使いこなす必要が出てきます。大学生以上になると、中学生までに比にならないくらい考察の書き方を使い、レポートや論文、実習結果を報告する必要があります。

この記事では、考察の書き方がわからない方のために、例えを用いていろいろと説明していきますので、「結果」と「考察」の違いをしっかり把握し、「考察」の正しい使い方を覚えてレポート・論文作成時に活かしましょう。

結果、考察、結論の意味

 

●結果
実験をした観察記録などのことです。

●考察
その結果をもとに、どうしてこういう結果になったのだろう、と自分の力で考えたもののことです。特に、その実験がうまくいかなかったとき、期待値とずれていた時などに考察は重要視されます。
一般的に、レポートを評価する教授などが考察を重要視するのは、考察を書くにあたって、個人の観察能力ではなく論理を組み立てる能力が試されるからです。

●結論
これらの結果と考察をもとに、結論が出ます。結果は、目的に対しての単なる答えです。
結論は、結果から、その目的や対象を意識しながら、情報の価値や正確性を書き手が加味して、答えの幅を狭めたものになります。
どんな調査や実験の結果でも、判断する人(書き手)によって、結論に違いが出て当たり前なのです。そこが、書き手の判断力や考え方、つまり考察が反映されるところです。

感想と考察の違い

●感想
そのままの通り、感じとったことや想いたったことを指します。人間的感情を表し、例えば「今日は楽しかったなぁ」というのが感想なのです。

●考察
一方で「考察」とは、考えて察するモノを指します。
例えば「今日は雲が多い、だから雨が降るかもしれない。」というのが考察です。
この2つの違いは何だと思いますか?それは独自の論理的思考があるか、ないかです。

感想は起こった出来事に関して受け取る人間によって左右される感情論に過ぎませんが、考察はどのようにしてその考えに至ったのか論理的に示すことです。
混同しがちですが、意外と全く異なるものなので注意しましょう。

結果の書き方

 

結果の書き方で重要な点は、すべて過去形で書くことです。そして数値には、必ず単位を書き、図や表には、番号と名前を入れ、重要な数式には、番号を入れるのがポイントです。
結果は、結論の根拠です。

※実験や調査、実習から得られたデータや数値などの事実のみを書き、私見などは考察に書きましょう。

考察の書き方

 

考察は結果に対しての、感情なしの考え方を書きます。その書き方における4つのポイントを見ていきましょう。

一般的レベルまたは今までの認識を提示する

考察の書き方において、目的に対して、すでに一般化されている数値や今までの認識を提示するのが大切です。論文やレポートの中では、特定のものやことに対しての記述になることが多いですが、比較対象として先に提示しておくと正確性の立証などに役立てることができます。
同じようなテーマの論文やレポートを書いた人は、ともあれば批判者になりかねません。批判されるリスクを軽減するために、結果を検討・分析する時には、今までの通説も兼ね合わせて進めましょう。
そしてたとえ正しい実験や立証だったとしても、批判が多いと正確性を疑問視されることがあるので、ここは丁寧に慎重に進めましょう。

考察で新しい事実を書かない、また不用意に話を展開しない

考察で考えるべきことは、目的や結果部分にすでに書いてあることでなくてはいけません。なので考察の書き方で重要なのは、結果に基づくことです。
目的と関係のない論議や、結果部分から導きようがない他の問題を提示するなど、不用意に他の話を書かないようにしましょう。

価値のある情報を見出す

結論は、結果から自動的に導き出されるものではありません。結論を導き出す過程で、目的に合った価値のある情報を結果から抽出するセンスが必要です。そのための書き方で重要なのは、どんな人に向けて論文やレポートを書いているか意識することです。

考察は結果をもとにして考えを書く

基本的に考察の書き方は、実験や実習で得た結果をもとにした自分の考えです。

例えば、
「このような現象が起きたのは〇〇と〇〇がこのような反応を起こしたためである。」
「同様の実験を行ったほかの班と比べて私の実験の結果がこのようになったのは〇〇が原因ではないだろうか」

などのことを書けば大丈夫です。 大事なのは原因の追究です。
それを自分で考えて、自分の言葉でまとめて初めて、実験や実習のレポートは評価されるといっても過言ではないでしょう。

考察の書き方に悩んだ時

 

考察の意味や書き方を知ったとしても、書けない時はあります。考察の書き方に悩んだときは、以下の4つのポイントで考察を作成して見ましょう。

結論から考える

自分が導き出したい結論を先に考えて、そこに向けて考察をしていくという方法もあります。

例えば「こうやればできるかも知れない…」という発想と一緒です。 アナタが欲している【結論】とは何なのか今一度考えてみてください。そうすることでその結論を導くための方法がみえてくるのではないでしょうか?その思いついた方法こそが【考察】なんです。 最初からやり方を考える人はいません。「このような結果が欲しい」と目標を立てることで「では、こんな方法でやってみたら出来るのかな?」と考えるモノです。これはまさにレポートにおける考察そのものです。

過去の文献や論文を見てみる

内容をみるのではなく、自分の論議を展開する糸口や考え方を検証するためです。応用できるようなことがあったり、参考にできるフレーズがあったりした場合には、参考文献に必ず記載しましょう。

成功パターンの記述

まずは、どのような場面から考察が生まれたのかを記述しましょう。教科書や過去の論文、過去に実際に行われた検証結果からでも構いません。その検証結果を元に自分自身が試してみたい検証方法の記述を繋げましょう。そうすることでその実験自体に関する信憑性や背景が生まれます。 そして実際の検証方法、検証時間、検証の詳細を記述しましょう。この間は省略することなくできるだけ分かりやすく、そして検証の過程も分かるように記述することがポイントになります。 最後にその検証で得た結果を記述しましょう。数値などの情報や変化、どのような様子が見られたかを記述できればOKです。その検証結果から最初の記述による考察が正しかったのか、失敗したのかを記述しましょう。 今回の書き方は成功パターンなので、検証が正しかった、ということを記述してください。そして、その考察は予想以上に良いことがあればその事も記述してください。

失敗パターンの記述

前半の記述に関しては「成功パターン」と同様の手法で構いません。考察を考える段階では少なくとも結果は想像できていないものであるので、考察の記述の際にはあくまで理論的かつ客観的、時には主観を交えて記述するとよいでしょう。 そして、その考察の記述の通りに実験などのアクションをおこし、結果の記述を行います。 今回の書き方は失敗のパターンなのでどのような結果(失敗)が導かれたのかを詳細に記述しましょう。また、数値などが多すぎたり少なすぎたりなどの場合には数値を更に増減するなどして再び考察を練り直し、レポートをおこすのもOKです。失敗パターンには、何故そのような結果で失敗したのかを明確に記述する事が重要になります。

考察の考え方

 

そもそも書き方以前に考察を考えるときに必要なことは何でしょうか?考察に必要なポイントを3つご紹介します。

どのような検証をするのかを述べる

考察において必要なのは結果です。その結果を導くためのプロセスである検証について述べてみるのが、考察を考える上でおすすめです。 例えば今まで繰り返されていた検証について、その検証でのみしか同じ結果を導けないのかを実験してみるという題目を立てるとします。その新たな検証によって得られる結果は同じでもこの新たな方法で、しかも手短に結果を得ることができるかもしれない、これが考察です。過程を考え、結果を予想しひとつひとつの可能性について考慮してみれば研究も進みやすくなるはずです。

同じ手法でも誤差や精度を確かめる

知りつくされた検証の仕方であってもその検証方法には誤差や精度の確実性が保証できるかどうかを考えてみましょう。誤差が生じた場合にはその誤差を消し去るため、精度を確実にするための方法を考えることも考察にあたります。 人間がすることにはミスが起こりやすいのは周知の事実ですが、そのミスを最小限にするには確実な精度が必要ですよね。その精度を追求するためには保証できるほどのプロセスすなわち検証が必要なんです。その検証方法の精度は結果の精度にもつながります。どのように誤差があるのかなど可能性を検証していき、考察も深めることで確かなレポートを仕上げることができます。

検証値を増減させてみる

何かを検証する際に必要なのはその検体の量と質です。この量と質さえ正しければ同じ結果を得ることができるはずです。では、その確かな結果を手に入れたならば次にその検証値を増減させてみましょう。

「○mlで成功できたならば、×mlではどのような結果になるのだろう。きっと△△という結果になるはずだ。」

コレも考察です。 このようにひとつの検証値を追求することも必要ですが、その検証結果を実用的にするためには様々な検証値で確かな結果を得られることも重要となります。その数値のみでしか得られない、という結果が分かることも増減させてもパーセンテージが同じであれば同じ結果になるなどの結果もとても大切です。どこでその結果が崩れるかなどのパーセンテージも出してみることで実用的なものに近づけることになります。

考察の書き方 例文

 

考察の書き方の例文を実際に見て見ましょう。下記は実験によってでた結果と考察、結論をまとめてあるものです。

水の粘性係数を測定する実験で、実験値が理論値と大きく異なった場合、実験で測定した水の粘性係数は理論値を○○%下回った。
今回の測定では、水が測定器具の管から流れ出してすぐに計測を開始したが、実験時の室温は○○℃だったため、管の温度が元々高く、最初に管を通った水の温度が上昇してしまい、理論値と差が出たものと考えられる。
そこで、室温から管の温度を推測し、水の温度がその温度に上昇したものと仮定して計算したところ実験値と理論値の差は○○%とほぼ同じになった。
よって、実験値と測定値の誤差は管の温度が原因と考えられる。

この書き方の例を解説すると、以下の通りになります。

1. 実験の結果
→ 水の粘性係数を測定する実験で、実験値が理論値と大きく異なった場合、実験で測定した水の粘性係数は理論値を○○%下回った。

2. 結果に対しての考察
→ 今回の測定では、水が測定器具の管から流れ出してすぐに計測を開始したが、実験時の室温は○○℃だったため、管の温度が元々高く、最初に管を通った水の温度が上昇してしまい、理論値と差が出たものと考えられる。

3. 考察に対する再実験(考察の精度をあげるもの)
→ そこで、室温から管の温度を推測し、水の温度がその温度に上昇したものと仮定して計算したところ実験値と理論値の差は○○%とほぼ同じになった。

4. 結果と考察を踏まえた結論
→ よって、実験値と測定値の誤差は管の温度が原因と考えられる。 この書き方の例のように結果、考察、結論をセットで考えることが重要です。

年代別 考察の書き方を見ていきましょう。

 

上記は主に大学生以上が書くであろう考察を想定して書きました。ここからは年代別によっても求められる考察のレベルが異なるため、年代別の考察の書き方について簡単に紹介していきます。

小学生の考察の書き方

まず小学生が考察を必要とする場合には、自由研究などがあります。とはいえ中学生以上とは違い、小学生の段階では、まず自身の興味を持った内容について思いのままに文章を書くというのが重要になるかもしれません。

中学生の考察の書き方

中学生になると、理科などの実験レポートから、自由研究、調理実習まで考察をきちんと理解した上で、書く必要が出てきます。 中学生ではまず、良い内容というのも重要ですが、結果、考察、結論、感想のポイントを理解し、書き方を使い分けできることが重要です。 中学生にも伝わる形で改めてシンプルにまとめると以下の通りになります。

●結果→見てわかること(事実)

●考察→考えられること(感情なし)
*付け加えるなら「考えの根拠」も重要です。

●結論→全体をまとめること。
*目的、実験内容、結果、考察ということを簡潔に書きます。結果や考察の内容は、繰り返しになっても大丈夫です。

●感想→実験をしていて自分が感じたことや思ったこと。
*例えば、予想していた結果が出ず残念だった、この部分は予想通りでって満足だった、次はこうしてみようなどといった作業していて考えた自分の主観的な思いです。考察との違いは感情がるかどうかです。 先にもお伝えしたとおり、なぜ中学生が考察などを授業で取り入れられるかというと、中学生はまとめ方の訓練をし始めたいからです。 なので中学生になると、テーマの選び方も重要ですが、それよりも、「レポートとしてのまとめ方の訓練」という意味合いが強くなってきます。 考察をする機会が増える中学生のうちに、考察する癖、書き方が身につくと将来の役に立つはずです。

高校生の考察の書き方

高校生になると、中学生と違い、社会などの文系のレポートの考察の書き方をすることが増えるかもしれません。論文まではいかなくても、書籍を参考にする場合はあります。

実習生の考察の書き方

学生のうちには、社会実習、教育実習、保育士実習などあったり、社会人としても各現場での実習などが起き、実習のレポートを書く必要が出てきます。 その際、大事になる書き方をご紹介します。 そもそも実習日誌を書く目的とは、実習生の成長や実習内容の把握があります。ただ場合によっては、教育実習や保育実習などはある意味公的な記録として意味づけられることもあります。

基本的には
●実習目的・目標
●実習内容(時間や業務)
●実習に関する考察

など指定の内容通りに書くことが重要です。 指定の内容に漏れがないように書くよう気をつけましょう。

結果と考察の違いを理解し、レポートを書こう

 

結果があり、考察が生まれ、結論が出ます。そして「結果」とは、実験をした観察記録などのことです。そして 「考察」とは、その結果をもとに、どうしてこういう結果になったのだろう、と自分の力で考えたもののことです。 結果と考察の違いを理解し、レポートを書きましょう。