「ロマン」の意味・語源/夢とロマン、男のロマン。

日本語では「ロマン」は1つの単語でしかありませんが、実は由来で言えば、ラテン語由来のロマンの意味と、フランス語由来のロマンの意味があります。ここではまずそのロマンの意味の歴史的な変遷をヨーロッパと日本について解説します。

ラテン語のRomanに由来するロマンの意味

欧米で使われている英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語と言った言語の元の言葉はラテン語です、そのラテン語の場合、ロマンは「Roman」になります。このロマンの意味はまさにJapanに対するJapaneseと同じで、単純にローマの形容詞形です。したがって、ロマンの意味を言うのであれば、 ・ローマの ・ローマ帝国の ・ローマ・カトリックの ・ラテン語の ・ローマ字の と言ったものになります。 そのほかロマンが名詞化した意味としては ・フォントのローマン体 という意味もあります。

フランス語のromanに由来するロマンの意味

これが時代を経てフランス語になった場合、ロマンは直訳的には同じく「roman」になります。現代フランス語においてこのロマンが使われたときにはその意味は、「中世フランス文学の1ジャンル」としてのロマン小説という単一のものになります。その詳しいロマンの意味としては、英語やフランス語などのラテン語を起原にする言語の総称を「ロマンス語」と言いますが、その言語で書かれた散文詩や、伝奇的な物語、あるいは小説全般」を指します。つまりこの時のロマンは文学用語としての意味ということになります。

フランス語のromantismeに由来するロマンの意味

このロマンの派生語として、同じくフランス語の「romantisme」、日本語の意味としては「ロマン主義」が、実は日本で使われてる「ロマン」」という言葉の意味の語源になります。 このロマン主義とは、18世紀末から19世紀前半にヨーロッパから発祥した、世界に広がった精神運動のことです。このロマン主義の前は理性と合理主義は主体の古典主義が全盛でした。たとえば「それでも地球は動いている」とガリレオ・ガリレイなどがその時代の典型的な人物です。 この時代には科学は発展してそれでよかったのですが、一方ではそれの反動で感受性や主観を重視した主義も生まれました。それがロマン主義です。ロマン主義は、恋愛賛美、強い民族意識、中世への憧憬などをその意味の根幹にあり、それが政治に端を発し、文芸、美術、音楽、演劇にまで広く及びました。 具体的に政治においては、ロマン主義が勃興した時代は、ブルボン王朝を倒したフランス革命、そしてナポレオンによるフランス帝国の勃興の時期と重なります。この時代には商人を中心にしたブルジョアジーが台頭し、その中から政治に参画する人物がたくさん現れました。 このロマン主義は芸術の分野でより発展しました。 絵画におけるロマン主義の意味は、それまでのバロック調や、ロココ調といった装飾的で官能的な芸術表現に反発し、よりより確固とした荘重な様式をもとめた新古典主義=ロマン主義が提唱されました。この新古典主義として現れたロマン主義のお手本となったのはギリシァの芸術で、代表的な画家にはスペインのゴヤ、フランスのドラクロワアなどがいます。 音楽においてもロマン主義は勃興しました。この前の時代は、バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの音楽理論では機能和声法というものを主体にした確固とした形式でしたが、それに反発した音楽におけるロマン主義は、そこにしなやかさはっきりした音楽的なメリハリを入れ込んで表現されました。代表的な作曲家としてはシューベルト、ショパン、シューマン、リスト、ワーグナーなど、まさにロマンティックで壮大な音楽を紡ぐ作家たちが挙げられます。

英語のromanticに由来するロマンの意味

英語におけるロマンはこのフランス語のromantisme=ロマンティズムの意味を踏襲したromantic=ロマンティックがその意味となっています。つまり、恋愛賛美、強い民族意識、中世への憧憬、夢見がちで可愛い文化形態としての「ロマン主義」です。この言葉がロマンスという言葉に派生しました。

日本における明治期のロマンの意味

日本において最初のロマンという言葉が用いられたのは明治中期です。ヨーロッパのまさにロマン主義の影響を受け、森鴎外の「舞姫」から始まって、樋口一葉の「たけくらべ」、島崎藤村の詩集「若菜集」、国木田独歩の「武蔵野」、徳冨蘆花「不如帰」、泉鏡花「高野聖」、与謝野晶子の「みだれ髪」など、いずれも抒情的あるいは、幻想的で、非科学的な合理性を持った「ロマンティックな」作品が書かれました。ですからこの時代のロマンの意味は、まだ一般用語ではなく、あくまで芸術表現としてのロマンでした。

日本におけるロマンという意味の発展

そのロマンという言葉の意味が、広く一般大衆の生活スタイル全般に及んだのは大正時代です。「大正ロマン」という言葉で総称されるそのロマンの意味は、夏目漱石が「浪漫(ロマン)」という当て字を用いたように、抒情的で、個人意識の重視、新しい時代への理想などをその主体にしていました。 特にこの時代には近郊鉄道の敷設、道路網の整備、自動車や乗り合いバスなどの都交通の整備などによって、一般の勤め人が中心になった都市の整備、発展が見られ、大正ロマンの主役になっていきました。その一般市民の中から投機の成功で「成金」が現れ、サラリーマンの目的として立身出世が重視されました。 金銭的な成功は、同時に社会参加の意欲も生み、「大正デモクラシー」という市民政治運動を招きました。 彼らによってこの時代にはロマン主義の大衆化とも言える、市民が楽しめる文化や芸術が花開きました。たとえば「宝塚少女歌劇」が初演されたり、「女性パーマ」が流行したり、美術団体「二科会」が発足したり、といった具合です。ただし一方ではこの時代に軍備縮小を行った原敬首相お暗殺事件が起こり、ドイツではヒトラーがナチス党首になり、中国では共産党が創立するなど、きな臭い次の台西世界大戦への流れも起こっていました。

「昭和モダン」としてのロマンの意味とは

この大正ロマンの流れは昭和の2.26事件の前まで続きました。それを「昭和モダン」と言います。その時代のロマンの意味は、市民を主体にした、都市での便利な文化生活の謳歌や、自由な恋愛を中心にした個人主義などを示しています。 たとえばこの頃のロマン主義の体現としては、アール・ヌーボーやアール・デコなどの機能と美しさと兼備した様式や、フランスのシャンソンやアメリカのジャズなどの大衆音楽、チャップリン、キートンと言ったコメディアンやグレタ・ガルボ、マレーネ・ディートリヒといった女優の出演する映画などが挙げられます。さらには竹久夢二の美人画や北原白秋、西條八十などのロマンティックで抒情的な詩がヒットし、「改造」「キング」「文藝春秋」と言った一般向けの総合雑誌や、岩波文庫などが発刊され、黄金バット、のらくろと言ったマンガも人気を博し、まさに大衆文化としてのロマンが花盛りとなりました。 女性は服装も和服に日本髪から、洋服に断髪、そこに帽子をかぶる「モダン・ガール(モガ)」が流行しました。消費においても阪急百貨店、三越百貨店、大丸百貨店などが開業し、カフェーが人気となって、人々はライスカレー、オムライス、カツレツなど現在では定番となった洋食メニューを喜んで食べました。 しかしこのような市民を中心にしたロマン主義も、2.26事件、そして第2次世界大戦の勃発によって完全に終息しました。

現在の日本でのロマンの意味

ですから現代におけるロマンの意味は、フランス革命から始まる「ロマン主義」をその中心とする文化の流れとはいったん断絶しています。その代わりに、そのロマン主義のエッセンスである、抒情的で理想的に物事をとらえる傾向と、その結果、夢や冒険に強い憧れを持つ傾向と言った、ロマン主義の文化的背景、歴史的背景とは関係ない意味でロマンという言葉は用いられることがほとんどになっています。 ただし、その夢、冒険、というエッセンスは確かに昭和モダンのころのロマン主義の匂いを彷彿とはさせますから、広い意味では明治期からのロマン主義を踏襲しているといってもいいかもしれません。

今「男のロマン」や「夢とロマン」のロマンにはどういう意味が含まれるのか

では実はそのような歴史のある「ロマン」という言葉、あるいは「夢」「男」と言った言葉を加えてより意味を狭めた「夢とロマン」という言葉の意味は、現代ではそのようにとらえられているのでしょうか。

男のロマンがあるとはどういうものを意味するのか

まず「男のロマン」と何なのでしょうか。おそらく周囲の人に「男のロマンと聞いて何を連想するか」と尋ねたら、以下のようなものが出てくるでしょう。 1つは「金メダル」「サッカー日本代表」「プロ野球選手」「F1レーサー」などのスポーツ関連のもの、2つめは「最強の兵士」「戦艦」「恐竜」「ロボット」「宇宙」「秘密基地」などの戦う姿や見た目がカッコ良かったり神秘的であるもの、3つめは「アウトドア」「晴耕雨読生活」「人生の楽園」と言った非日常的な生活スタイルと言ったもの、4つめは「女教師」「看護師」「「白い水着」「ツインテール」「メイド服」などの女性に対するフェチ趣味系のもの、などです。 このようにおそらく男性が100人いたら100通りの男のロマンがあるのです。ただ共通している意味は、理屈や合理性等を度外視して何歳になっても惹きつけられる一種の世界観がロマンである、ということでしょう。そしてその要素しては「強い」か「カッコイイ」か「エロい」かが、ほぼ大半を網羅する違いありません。それが男の夢とロマンの共通項なのです。 では何故、男が強い、カッコイイ、エロいに惹かれるのでしょうか。それはおそらく、男の生物としての生存競争の本能に由来していると考えられます。 まず「強い」が1番わかりやすいでしょう。男は自分と仲間という群れを生き残らせるために、動物を倒して食物にしたり、敵国の同じく男と耕地を争って戦ったりしなければなりません。そこで勝つに「強い」ことが絶対的に必要なのです。ですから男のロマンの意味には「強い」が入るのです。 同時にその生存競争がひと段落すると、強さに様式美が加わってきます。単に相手を殴り殺せればよかった石器を、「より形を整えたり、実際の戦闘には役に立たないように装飾化したり、という具合です。ここから「カッコイイ」が始まっているのです。そしてそれが派生して、そのものが本来作られた合理的な意味とかけはなれた部分での、装飾的な美的感覚や、更には「戦って食料を得る」という単純な生存を目的にした生き方以外の生き方などが「カッコイイ」と認識されるようになったのです。これがカッコイイがロマンに含まれている、という意味です。 最後の「エロい」は、まさ「種の保存」に直結しています。男は生物としての自分の遺伝子を残すために、女性を捕まえる必要があり、その女性と子供を作る必要があります。しかし誰でもよいわけではなく、「より良い子孫」を作る必要があります。そのためにはより良い女性を捕まえる必要があります。それは最初は単純に「妊娠能力が優れている」「美しい」女性の意味だけでしたが、文化がだんだん成熟してきて、本来の種の保存の重要性が薄れてくると、自分の嗜好としてのエロい女性を求めるようになったのです。これが今のロマンの中にエロさが入っている意味です。

夢とロマンがあるとは何を意味するのか

ここまでで現代のロマンの意味は分かっていただけたでしょうが、ここに並列して「夢」という言葉が加わると、その意味に多少のニュアンスが付加されます。 本来夢という言葉は、将来実現させたいが、その実現性は極めて低い、ということを意味します。それは夢という言葉のもう1つの意味に「はかないこと」「たよりないこと」という要素があることでも明らかです。 ですから「夢とロマン」と言った場合は、本人が意識しているかどうかは別にして、自分で追い求めたいとは思っているが、しかしそれを実現するのは限りなく困難である、というニュアンスや意味が込められているのです。つまり叶わないロマンが夢、という意味なのです。

ロマンがある男性はモテるのか?

ここまっで男の夢、夢とロマンと言った言葉の意味はだいたい分析できました。しかし同時に大切なのは、その「強い」「カッコイイ」「エロイ」ことが目指すもう1つの目的である「モテる」にとって、男の夢や夢とロマンがその程度効果的か、ということです。言葉を変えれば「夢とロマンがある男はモテるのか」ということです。 それについては、Can-cam.jpの調査で、モテる男性のランキングがあるので見てみましょう。それによれば以下のような結果になっています。 1位 全体的な雰囲気 40% 2位 性格 28% 3位 顔・容姿 22% 4位 ステータス 6%  5位 女慣れ 4%   この内容には少しこ補足が必要です。 まず1位の「全体的な雰囲気」に含まれる要素には、 「人当たりが良い雰囲気」 「服装のセンスが爽やか系で女に嫌われない 「話し声や笑い声が爽やか」 「気を遣わせない」 と言ったものがあります。 2位の「性格」は具体的に言えば 「話していて楽しい」 「優しい」 「レディファースト」 ということです。 ここまで読んでお分かりのように、「夢とロマンがある男性が好き」という要素はただの1%も出てきません。よくドラマなどで出てくる、夫や彼氏の夢の実現に向けて必死にサポートする女性などは、この世の中には存在しないか、いても絶滅危惧品種なのです。したがって、「夢とロマン」「や「男のロマン」があることを自分の売りにして、女性からモテようなどということは一切考えないほうがよいでしょう。

夢とロマンを実現させるために必要な5つのこと

しかし仮にそれでモテなくても、男性は夢とロマンを追い求めてしまう本能を持っています。それは遠くネアンデルタール人時代から続くDNAですから、仕方ありません。であれば、ぜひ夢とロマンを実現させましょう。そのために必要なことは以下の要素です。

1 たとえ苦しくても、ピンチをチャンスだと思えること

この意味はピンチが目の前に現れても逃げないで、そのピンチを乗り越えたときに、新しいチャンスをゲットできると考えることです。実際にピンチを克服するということは、問題点を解決するという意味ですから、それができれば1段夢の実現に近づきます。

2 人生はギャンブルであると考え、トライアンドエラーを繰り返す

必ず成功すると分かっていることは少なくとも「夢」ではありません。その意味に当てはまる言葉は「計画」です。ですから夢とロマンは、先ほど書いたように本来的に成功する確率が低いものなのです。したがってそれにチャレンジするということは、絶対に当たる宝くじを買うのではなく、成功確率が五分五分以下のものに取り組みことで、言っていればギャンブルです。 しかしこのギャンブルは1回勝負ではありません。本人がチャレンジする気持ちを失わない限り、何度でも挑戦できるギャンブルです。したがって、トライして失敗したら反省し、改善して再度トライする、ということを繰り返す中で、徐々に夢とロマンの実現に近づくのです。

3 夢とロマンに関係ないことは止める

夢とロマンを実現させている人たちは、生きる目的をその一点にギリギリと絞り込んでいます。ですから、ロマン実現の邪魔になることはすべて切り捨てています。たとえば仕事を辞める、夢と関係ない友人との付き合いをやめる、などです。人間の寿命には限りがあり、1日は24時間しかありませんから、そこまで大きな犠牲を払って取り組まないと、夢とロマンは実現しない、という意味です。

4 自分の成功をまず自分が信じきる

夢とロマンを実現させた男性のもう1つの共通点は、根拠がなくても自分のしていることに自信を持っている点です。なぜか彼らは自分のしていることが必ず実現すると知ってるのです。そしてその実現した姿を強くイメージしているので、多少の困難があってもそれを困難とさえ思わずに乗り越えてしまいます。自分を信じ切る、とはそういう意味です。

5 既成概念にとらわれず、自分で「世界」を作る

Appleの有名なTVCFのコピーに「世界を変えられると思った人間だけが世界を変えられる」というものがあります。これこそまさに「男の夢とロマン」を実現させるための金言でしょう。 つまり、世界は変えられないものだ、という常識や既成概念にとらわれずに、何度もトライを繰り返すことで、いつか世界を作り変えられるのです。その意味でAppelのコピーは非常に夢とロマンの本質的な意味をとらえていると言えます。

現代にあえてロマンの持つ意味を問う?

上で100人いれば100通りのロマンがあると書きましたが、その内容の傾向は明らかに変わってきています。たとえば、20年前に小学生に聞いた「将来なりたい職業」は、パイロット、サッカー選手、野球選手でした。それが今では、公務員、ユーチューバー、サッカー選手です。このように時代ともにロマンの意味も変わってきています。 しかしだからと言って男性にとってロマンを持つ意味や価値はいささかも変わりません。むしろより一層重要になってきていると言ってもよいでしょう。なぜなら、生きにくい時代を生きていくには、金銭的価値や物質的価値に変換できない精神的な価値が必要だからです。 今の時代は、ワーキングプアという言葉が定着し、小林多喜二の「蟹工船」がヒットするように、必死に働けば幸福になれた高度成長期とは全く時代が変わって、必死に働いても幸福になれない時代です。 しかし、その中でも生きていくためには、労働によって得られる金銭的なメリットや物質的なメリット以外の部分に、自分の心のよりどころを置く必要があります。 それが男の夢であり、夢とロマンなのです。それを持っているからこそ、つらくても毎日仕事に行けたり、あるいはそのようなものを捨てて本来の自分のありたい姿に思い切ってチェンジすることができるのです。 ですからこの不確定で先が見えない現代だからこそ、自分の夢とロマンや男のロマンの価値や意味はより一層高まっているのです。

まとめ

いかがでしたか。 現代におけるロマンの意味は、時代の変遷とともに、ずいぶんと本来のところからはかけ離れてしまっています。しかし、その現代なりのロマンはこの時代の男性にとっては、仮にそれを持っていても女性にモテなくても、持ち続け、追いかけ続ける必要があるものなのです。 ですから、上で挙げた5つのことを実践し、自分のロマンをぜひ実現させましょう。