「たおぱんぱ」とは/意味と由来/離婚の原因にもなる?

まず最初にたおぱんぱの言葉としての意味を解説します。

たおぱんぱとはどういう意味か?

たおぱんぱとは2012年ころに初出した、ネットスラングと呼ばれる、インターネットの2chやそのまとめサイトで使われる言葉です。 そのたおぱんぱ、あるいは表記によってはカタカナのタオパンパの意味は「タオル、パンツ、パジャマの3点セット」の頭文字を合わせた略語のことです。しかしただそれだけの意味ではなく、内容的には「自分が風呂に入っている間に、タオル、パンツ、パジャマを脱衣所に用意してくれる妻を求める夫」ということを指しています。 更に転じてそのように、いろいろなものを自分で用意せずに、妻に何でも依存している夫のこともたおぱんぱと称することもあります。たとえば、朝会社に出勤する時に、当日着るスーツ、カッターシャツ、それに合ったネクタイ、靴下などを妻に揃えておいてもらう夫、あるいは揃えることを要求する夫も「たおぱんぱか!」と罵倒されます。 このような用法で、いまは初出した2chやまとめサイトだけではなく、雑誌などのリアルの平面媒体でも使われています。

要はたおぱんぱはマザコン夫

さらにたおぱんぱが2chやまとめサイトなどのネット上で罵倒される、あるいは妻から忌避される理由は、単純に自分のことを自分でしないものぐさ夫、ということでだけではありません。 なぜ夫がそのように自分のことを自分でできないようになったかというと、それは幼少期から独身時代に至るまで、ずっと母親にそのように身の回りのことをすべてしてもらっていた男性だからです。そしてそのような自分のことも、そのような母親のことも、そして両者の関係性も異常だと思っていないことが、要するに「マザコンだ」ということで、否定されているのです。 そしてそれだけではなく、そのような夫は妻と母親が対立した時、あるいは妻が母親に対して不満を述べた時に、大概は母親の側に立って母親を弁護します。妻にとっては、他人の家である夫のところへ嫁いできて、周囲がすべてある種の敵である中、唯一の味方だと思っていた夫が、実は自分の背後にいる敵だった、という意味で、そういう夫のことをエネミー夫、略して「エネ夫」と呼んだりもします。これもネットスラングの1つです。

たおぱんぱの初出はいつごろか

このたおぱんぱという言葉の初出は2012年の2ch、現在では5chのスレッド「【enemy】真のエネミーは義実家ではなく配偶者255【敵】」だと言われています。 このスレッドは、延々と相談者ないし報告者が、自分の夫が妻よりも母親を大事にする、あるいは母親の言いなりになる、あるいは妻に母親と同じ役目を要求する、ということのレポートを行い、投稿者がそれを聞いて離婚を勧めるという内容です。 その中の投稿に、ある夫が自分の妻に、朝は優しく起こし、歯磨きの時に歯ブラシに歯磨き粉を付けてコップに水を入れてあげるなどなどを要求し、妻がそれを拒否すると夫本人だけではなく、その母親までも一緒になってその行為をしない妻のことを、あたかも妻としての欠陥品だというように責めるために、それを嫌って妻が離婚したという内容があるのです。 そして、それに対してほかの投稿者が「たおぱんぱだ」といった部分が、このたおぱんぱがネット上に初出した部分だとされています。 非常にリアルな内容で、かつ「家庭文化研究」的な初出資料として重要なので、少し長いですが引用します。

よくあるマザコン男がエネ夫でした。 姑は私と顔を合わせるたび「女失格」「妻失格」「女として躾けられてない」etc. 母子家庭で育って母親思いというのは分かってた。 少々マザコンなのも仕方ないかなとも。 姑が私にきつくあたるのも、母一人子一人たから仕方ない。 夫は優柔不断だけど優しいし、私にも優しいから母親にも優しいんだろうと思ってたよ。 ある日、姑も呼んで三人一緒に外食してる時 「たあくん(夫のこと)は私だけのたあくんだったのに」 と姑が言った。 正直「たあくん」って(汗)と思ったがスルーした。 すると夫が 「仕方ないよ、僕結婚しちゃったし。妻ちゃんのせいでお母さん独りぼっちだよね」 え?と思った。 「ねえ、妻ちゃん、一度ちゃんと”僕を取っちゃってごめんなさい”ってお母さんに謝ってよ」 いや、ここで真剣に謝るのもシャレにならないし、これって謝るもんなの?と疑問だった。 仕方ないので 「あはは~お義母さん一人息子が独立したら淋しいですよね、淋しい思いさせてすみません」 謝り方が悪かったのか夫が怒りだした。 「全然誠意がない。僕とお母さんを引き離した責任は? それに僕とお母さんを引き離したくせに君は何もしてくれないじゃないか」 私「いやいや、何もって自分のことは自分でしてよ」 姑「聞いたわよ。よくもこの子を放ったらかしにしてくれたわよね」 私「え?放置?」 共働きで食事洗濯は私。 その他は夫の分担のはずだったけど、夫はサボりまくりでほぼ私がしてた。 姑「家事をあなたがするのは当然でしょ。それより朝の仕事をあなたサボってるでしょ?」 夫「そうだよ、一度もしてくれてないんだよ」 夫が新婚一日目から要求してきたのは 朝は必ず優しく起こすこと。寒い時は上着を持ってきてかけておくこと。 歯磨きの時は歯ブラシに歯磨き粉をつけて、コップに水を満たすこと。 顔を洗う時すぐに顔を拭けるようにタオルを持って隣にスタンバイすること。 姑は働きながらもずっと毎日してたそうだ。 もちろんその日着る服も。 朝は忙しいしそのくらい自分でしろと放置してた。 夫はそれから何も言わなくなってたので納得したのかと思ってたら、裏で姑にずっと愚痴ってたらしい。 共働きで稼ぎは同じくらい、通勤時間が長い分私の方が出るのも帰るのも遅い。 その上で家事を全部引き受けてるのにこれ以上まだ言うか?と反論した。 すると姑が 「ちゃんとたあくんのお世話が出来ないのなら返して!たあくん返して。どうしてたあくんを幸せにできないの?」 うえ~と思ったが、この姑のセリフで自分がどれだけマザコンか自覚してくれるかと思ったけど 「もう僕の世話ができないなら夫婦でいる意味ないよ」 と言われたので、別れることにした。 (略) 392 </h3>名無しさん@HOME:2012/03/18(日) 21:50:26.13 0 タオパンパか

いかがですか。たおぱんぱと呼ばれる夫の言動、それに伴う母親の言動がイメージできたのではないでしょうか。ですから単なるものぐさ夫はたおぱんばではなく、そういう風に息子を育て、自分の役割を今度は嫁にさせようとする母親とセットで「たおぱんぱ」が成立するのです。 ただし、同じスレッドのほかの投稿の中に、「CREAで原田宗典が連載していた『いろはに困惑倶楽部』でリアルで読んでました」というものがありますので、社会文化的には原田宗典のエッセーが初出かもしれません。そういう意味では、ネットスラングとしての初出が2012年のこのスレッドだといった方が正確でしょう。いずれにしても2012年ころからネットスラングとして流用され出し、その結果一般用語として定着してきたという流れは事実だと推定されます。 ちなみにこのスレッドのサブタイトルになっている「enemy=エネミー」とは冒頭で記した「エネ夫」のことで、このスレッドの頭にはそのエネ夫の説明が書かれています。たおぱんぱだけが離婚対象ではなく、むしろたおぱんぱを含んだエネ夫が離婚対象だと考えられますので、その説明についても触れておきます。 そこでは「うるさい義両親、うざい義兄弟にその伴侶。ちょっと待ってください、その嫌な義理関係で苦労しているのは誰のせいですか? 真のエネミーはあなたの夫or妻です。」と記載されています。なぜ真のエネミーが夫なのかというと、それは「悪気はない」「良かれと思って」「年寄りのする事だから」という理由をつけて、「自分が親兄弟にいい顔したいために一番大切なはずの伴侶」の味方をしないからなのです、まさに真の敵は背後にいた、ということでそういう、自分の味方だと思っていたら敵の仲間だった、という夫をエネミー夫というわけです。 ただしここに「夫 or 妻」と書かれているように、エネミー化するのは夫だけではなく妻の場合もあります。ただし夫が書く同じような2chのスレッドやまとめサイトがないため、あまりそれらは人口に膾炙していないだけなのです。

離婚される夫のタイプはたおぱんぱのほかに何がある?

このようなたおぱんぱだけが、離婚原因になるわけではありません。たおぱんぱを含んでどのような夫の言動が、妻から離婚を切り出されるのか、ということを見てみましょう。

たおぱんぱ以外の離婚要因ベスト10

1位 朝ごはんを一緒に食べなかった 78pt  2位 共通の友人がいなかった 70pt 3位 朝風呂派だった 68pt 4位 家計管理はすべて妻に任せていた 64pt 5位 結婚するまで実家暮らしだった 60pt 6位 立ちション派 59pt 7位 転職が多い 58pt 8位 家でごはんが用意されていても飲みの誘いは断らない 56pt 9位 味がついているものに調味料を足す 51pt

この中には「たおぱんぱ」そのものを示す答えはありませんが、しかしそのうち 3位 朝風呂派だった 68pt 4位 家計管理はすべて妻に任せていた 64pt 5位 結婚するまで実家暮らしだった 60pt 9位 味がついているものに調味料を足す 51pt が「たおぱんぱ」系の離婚切り出し言動だと言えるでしょう。以下に詳しく解説します。 ・朝風呂はそれを自分で沸かして後始末をすればいいのですが、基本はそれは妻の仕事です。妻は忙しい朝の時間に、夫が独身時代から続けてきたその習慣を維持させるために余計な労力を払っているわけです。その労力を妻にかけている自覚が夫にない点と、その習慣を変えようとしない点が問題なのです。 ・家計管理を妻に任せるのも、これは夫が2人で家庭を維持していこうという姿勢を持っておらず、自分は働く役目、家の管理は妻の役目だと決めてかかっている証しです。家庭の維持に協力する姿勢のないところが問題です。 ・結婚するまで実家暮らしだから離婚されるのではありません。実家暮らしの場合は、ほとんど身の回りの世話は母親がしてくれています。その延長線上で家庭生活に突入し、母親がしてくれていた役割を夫が妻に丸ごと要求する場合が大半なので、それが離婚を切り出される要因になるのです。 ・妻が作る料理の味が気にくわないで味を足すということは、新しい家庭の味=妻の味、に慣れようとしないで、前の家庭の味=母親の味を捨てない姿勢の現れです。そこも夫が妻と2人で新しい家庭を築こうという姿勢が見られない部分なので離婚を切り出される要因になってしまうのです。

要はどういう夫が離婚されるのか?

世間のニュースでは不倫や不倫による離婚が大きく取り上げられていますし、まとめサイトにも不倫スレッドがありますが、実態はそのような理由による離婚は少なく、むしろたおぱんぱ的夫と、それに付随する母親に愛想をつかした妻が離婚を切り出す、というパターンの方が圧倒的に多いということがお分かりでしょうか。 その「たおぱんぱ的」ということをここで整理すると要は以下のような夫になります。 ・子供のころからの生活習慣を妻との共同生活バージョンに変えようとしない ・母親がしてくれたことを妻にも要求する ・妻を母親の代替だと無意識のうちに考えている ・妻と母親が敵対関係になった時に母親に味方をする。あるいは母親を擁護する(エネミー化)

たおぱんぱ夫にならないための処方箋5つ

ではこのようなたおぱんぱを理由に離婚を切り出されないために、夫はどのような点に気を付けたらよいのでしょうか。ここではその処方箋を5つ紹介します。

1 妻との新生活を一緒に作り上げる

最大の処方箋は、妻と結婚したら、実家暮らしの時の生活習慣はすべてご破算にして、新しく妻と共同で家庭のルールを築くということです。ですから母親がしてくれていたことや、実家で習慣にしていた行動、味覚などの生活文化のことはすべて忘れましょう。

2 妻に母性を求めない。対等な女性として考え、接し、扱う

2つめは妻は母親の代替品ではない、ということをしっかりと自覚することです。日常の身の回りの細かな世話から、「自分を無条件に認めてくれる」ような精神的な支えも含めて、母親がしてくれていたことを妻に求めるのは止めましょう。あくまで、お互いに助け合い、支えあって、対等の立場で家庭を維持していく、という意識が必要です。

3 自分のことは自分でする

そして基本は「自分のことは自分でする」の精神です。朝風呂に入りたければ自分でお湯を温め、タオルとパンツを準備し、入った後は掃除をする、ということであれば、妻の負担は減るはずですから、離婚までは切り出されないでしょう。ただしそれによって水道光熱費が上がった場合は、2人で話し合って柔軟に善後策を考えることも重要です。

4 常に妻の味方をする。妻の前で母親を褒めない

男性は誰でもマザコン的な要素を持っています。ほとんどの男性は、生まれて初めて自分を保護してくれる存在が母親だったわけですからある意味それは仕方がありません。 しかしそういうメンタリティを持っていたとしても、それを妻の前で出したり、何かの判断の時にそれを基準にすることはNGです。 ですから、もしも妻と母親が敵対関係になって、論理的に妻が間違っていたとしても、論理を超えて妻の味方をしないと離婚されてしまうでしょう。もちろんそのような妻とは離婚してもよいのであれば、論理に従うこともありでしょう。 そして、極論すれば、妻の前では絶対に母親を褒めないことです。母親を褒める=妻の足りないところを指摘する、という図式に妻はとらえるからです。

5 モラハラをしない

そして、直接的にはたおぱんぱではありませんが、多くの場合たおぱんぱ夫は同時にモラハラも妻に対して行います。そしてそれも妻から離婚を切り出される大きな要因の1つになっています。 以下はまとめサイトによく出てくるモラハラの例です。もしも以下の言動に覚えがあったら、それは確実にモラハラを、意識的にか無意識的にかは別にして行っていますから、絶対にそれを止めるようにしましょう。 ・妻の作った食事が気に入らない時、自分でほかのものを用意して食べる。 ・妻の趣味や特技を否定し、蔑む。 ・「こんなことも分からないのか?」と妻の思考力を否定する。 ・体調が悪くても家事は妻の仕事である以上、無理を押してもするべき。 ・妻が言い訳や反論をすると「そうやって俺を非難するのか?」と問題をすり替える。 ・家の中の不完全な部分を探し「1日家にいて何もできないのか」と嫌味を言う。 ・妻の前でため息を大げさについたり、舌打ちをする。 ・食事の用意に対する妻の努力を理解していない(「簡単に冷やし中華でいいよ」などという)。 ・妻を長時間、説教し、人格を否定する。 ・「誰の稼ぎで食べていけてるんだ」と言う。

たおぱんぱ夫にしないためのポイント5つ

たおぱんぱ夫になってしまう責任はもちろん本人とその母親にあります。しかし妻の方でも夫がそうならないように予防したり、指導することはできるはずです。ですから確定版のたおぱんぱ夫になってしまう前に、鉄は熱いうちに打つつもりで、結婚前、そして結婚直後に夫に対して以下のような教育を行いましょう。 1 自分はあなたの母親になる気はない、ということを結婚前に宣言する。 2 妻の分担している家事以外は、自分のことは自分でやらせる。 3 新しい家庭である以上、習慣とルールもすべて0から作ると宣言する。 4 対等に扱ってくれるようになったら、同じように愛してあげる。 5 いざとなったら鬼嫁になる覚悟を決める。

まとめ

いかがですか。 たおぱんぱの意味がお分かりいただけたでしょうか。これがまとめサイトなどにおいてネットスラングで流通すること自体、このようなマザコン系のエネミー夫がいかに多いかということの証しでしょう。以上の解説を読んで、男性であれば自分が知らないうちにそうなっていないように気を付け、女性であれば夫がそうなる前に矯正するように努力をしてください。