「右往左往」って一人でも使える?言い換え表現は?意味や由来、例文や類語

右に行ったり左に行ったりするという意味です。その情景を思い浮かべていただければ右往左往の本来の意味がお分かりいただけると思います。右往左往のその状況は、人々が「あっちか?こっちか?」「どちらの方がいいのかな?」と迷う様子を表します。そこには、迷うと同時に、あわてる様子も含まれています。

「右往左往」の例文

では、ここからは、「右往左往」を使った例文をご紹介します。 ①会議の中で、上司が今後の売り上げ向上について熱く語っていた。しかし、具体的な指示がわからず、社員みんなが右往左往している。 ②A駅構内には多くの人が電車を待っていた。突然地震が発生し、人々はどちらの方へ避難すればいいのか右往左往して混乱した。 ③大型商業施設でバーゲンセールがあった。多くの人がどのお店の商品がお徳かを見極めるために、右往左往して商品を求めていた。 ④あるアーティストのコンサートでの入館のときに、スタッフの方のマイクが不調で、何をいっているのかがわからず、来場者が右往左往している様子であった。 ⑤友人が作成した地図をもらってみんなでハイキングに出かけた。彼が描いた地図は、大雑把だったので、みんなは分岐点で右往左往して迷うことになってしまった。 ⑥居酒屋で、お客さんからのクレームが発生した。店長が外出中だったので担当した私は、どう対応したらいいのか右往左往してしまった。 ⑦レストランで、複数のお客様が私(スタッフ)を呼んでいます。他のスタッフがいなかったので、私一人しかおらず、右往左往しました。 ⑧一人で道を歩いていると雷が鳴り出した。どこへ避難したらいいか判断がつかず右往左往する始末でした。 ⑨0歳の我が子が熱を出して泣いている。近くの病院は、今日はお休みで、初めての子育てなので「どうしようか」と右往左往している。 ⑩取引先の社長を怒らせてしまった。これから社に戻って上司に報告しなければならないが、どうしたらいいか一人で右往左往している。

「右往左往」は一人の場合にも使えるのか?

このように、「右往左往」は、多くの場面で使用されています。後述でご紹介します類語が、やや一般的に使いにくいのに対して、「右往左往」は非常に使いやすくわかりやすい四字熟語になっています。また、①から⑤でご紹介しました例文では、「大勢の人が右往左往していることにお気づきでしょうか。「右往左往」は、大勢の人がうろたえる時に使うのか、一人の人がうろたえる時に使うのか、どちらが正しいのかという疑問をお持ちの方もおられるでしょう。 「右往左往」を辞書等で調べますと、「大勢の人が行ったり来たりする様子」というように掲載されていることもあります。しかし、今、一般的には大勢でも一人でも「迷っている状態」という場合に使われます。ですから、一人であっても迷っている様子を表した例文(⑥から⑩)のような使い方も正しいと言えます。

「右往左往」の言い換え表現は?

「右往左往」の語源については特にありません。言い換えとしては「うおうざおう」という読み方や「左往右往(さおううおう)」という言い換えをする場合もあるようです。「左右」という言い方をしますが、その影響を受けて「左往右往(さおううおう)」という言い換えをするのでしょう。言い換えをする場合にも意味するところは特に変わりありません。

右往左往の類語は

「右往左往」の類語についてご紹介します。類語に当たるのは以下の3つです。3つとも「右往左往」に似た部分はありますが、微妙に違うことを感じ取っていただければと思います。例文も合わせてご紹介しましょう。

右往左往の類語1:「右顧左眄(うこさべん)」の使い方

四字熟語の中でも難問として出題されている言葉です。その意味は「右を向いたり左を向いたりして迷うこと」を表しています。地下鉄から地上に出て、目的地に行くには右なのか左なのか、周りの様子が同じようでわからないという場合に「右顧左眄」を使います。しかし、そんな場面で、意味があっているにしても「右顧左眄」という言葉を使いますと的外れなことを言っていると思われてしまいます。 「右顧左眄」の例文 「今日の会議では、長時間の話し合いの後、A案とB案について採決を取る段階になった。実際に採決を取る時には、みんながうこうら多数で可決したにもかかわらず、実際に採決が始まると、みんなが右顧左眄して挙手をしないという事態になった。」 「私が今後の人生を考える時に、「自分自身の意思」というものを大切にしていきたいと思う。決して右顧左眄しないように気を付けていこう。」

右往左往の類語2:「周章狼狽(しゅうしょうろうばい)」の使い方

四字熟語において、大学受験でも頻繁に出てくる言葉です。その意味は「あわてふためく」というものです。「狼狽する」という言葉はよく使いますが、そのことをしっかりと表しているのが「周章狼狽」です。地下から交差点に出て、単に迷うのが、「右顧左眄」で、時間がなくていらだってくる(あわてる)状態のことを「周章狼狽」といいます。 「周章狼狽」の例文 「先日私が帰宅して、突然の転勤の話をしたときに、妻は周章狼狽して顔を真っ赤にして驚いていた。」 「警察から「姉が交通事故に遭った」という連絡が入り、私は周章狼狽して急いで病院まで行った。」

右往左往の類語3:「東奔西走(とうほんせいそう)」の使い方

右へ左へ・・・とは違って、東へ西へ・・・という感じで走り回ることです。ただ、「右往左往」との大きな違いは、目的があることです。「迷う」という感じはなく、何かの目的を持って東へ西へ走り回ってがんばるという意味合いがあります。ある物(商品など)を求めて、いろいろなお店を探し回るということです。 「東奔西走」の例文 「営業職に転職した。初めての経験で、まだまだ未熟なところが多く、東奔西走する場面が多い。」 「ギャンブル好きの私は、金融会社からお金を借りる羽目になってしまった。返却期日になったらいつも御金の工面で東奔西走している。」

「右往左往」の対義語としては

「右往左往」の対義語としては、以下でご紹介する「泰然自若」ということになります。うろたえない、あわてないという態度の人に対して「泰然自若」という言葉が使われています。「右往左往」と「泰然自若」は見事に反対の意味合いになっていることがお分かりいただけるでしょう。

「右往左往」の対義語:「泰然自若(たいぜんじじゃく)」の使い方

何かのトラブルなどがあった時にも、どんとかまえてあわてず、落ち着いている様子のことを「泰然自若」といいます。先ほどから例に挙げています「地下から交差点にあがったとき」の様子では、右往左往や右顧左眄する人もいますが、全くあわてずに泰然自若な方もおられるということですね。 「泰然自若」の例文 「地震が発生して大きく揺れた。私の父は、机が倒れるなどの被害が出ているにもかかわらず泰然自若として私たち家族に指示を出している。」 「マンションで非常ベルが鳴った。管理員のAさんは、大きな音でなっているにもかかわらず、泰然自若として行動されている。」 「レストランでスタッフに対してクレームをつけているお客さんがいた。すぐに、店長が来られたが、その対応ぶりを見ていると、泰然自若とした態度だった。」

「右往左往」って一人でも使える?言い換え表現は?意味や由来、例文や類語 まとめ

いかがでしょうか。「右往左往」の使い方、類語や対義語の使い方についてご紹介しました。私たちは普段から右往左往している場面は非常に多いと思います。しかし、コミュニケーションの中では「右に左にたいへんだったのよ。」という言い方をする場面が多いです。言い換え表現でもある「右往左往の類語は」でもご紹介しましたが、非常に意味は近いけれども微妙に違う意味合いがあることもお分かりいただけたでしょう。言い換え表現をうまく使い分けていくことが大切ですね。