「朱に交われば赤くなる」って良い意味にもなる?意味・反対語・類語・英語表現

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「朱に交われば赤くなる」は、人間は関わる環境(家族や人間関係、住環境含む)に良い意味でも悪い意味でも影響される、という意味のことわざです。 したがって「朱に交われば赤くなる」ということわざは、良い意味に使われる場合がありますが、悪い意味に使われる場合もあります。 例えば高校受験を頑張って、進学校に合格したとしましょう。そしてその後、周囲の人間関係は勉強を頑張る人ばかりになり、高校での成績が良くなったとしますこの場合、この状況を、朱に交われば赤くなるということわざに当てはめると、良い意味での影響を受けたことになります。 ところが、高校受験に失敗して、進学校ではなく地元の不良が集まることで有名な高校に進学したとします。その高校で夜中に街を遊び回るようなグループに所属したとします。その結果、子供が家に帰らなくなり、また勉強もしなくなったとします。この状況を指して、朱に交われば赤くなると言えば、それは悪い意味とも捉えることができます。 このように「朱に交われば赤くなる」、ということわざは、人間が環境に良い意味でも悪い意味でも影響される生き物であることを表しています。

「朱に交われば赤くなる」の反対語

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「朱に交われば赤くなる」の反対語は、「泥中の蓮」です。読み方は「でいちゅうのはす」。汚い環境の中に入ったとしてもそれに影響を受けずに清らかな心を保ち続けることを意味します。 朱に交われば赤くなるは、ある環境の中に入れば、良い意味でも悪い意味でも影響を受けるということわざなので、泥中の蓮がその反対語となるのです。蓮の花といえば、泥の池の中に咲いている姿が印象的ですが、このことわざはまさに蓮そのものを言い表していることわざだといえるでしょう。 朱に交われば赤くなるの反対語としてここまで対称的なことわざは他にはありません。また朱に交われば赤くなるということわざは、反対語を理解することで、より深くその意味を知ることができます。 泥中の蓮は日常会話で使うことがあまりないことわざですが、朱に交われば赤くなるの反対語として覚えておきましょう。

「朱に交われば赤くなる」の類語について

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類語とは、意味が似ている言葉を指しますが、「朱に交われば赤くなる」にも類語となることわざがあります。ではそれはどのような類語なのか、一つずつ見ていきましょう。

【朱に交われば赤くなるの類語】麻中之蓬(まちゅうのよもぎ)

麻中之蓬は、「まちゅうのよもぎ」とも、「まちゅうのほうと」も読めることわざ。その意味は、どれだけ悪いもの、酷いものであったとしても、良い環境に入れば、良い方に正される、というものです。 この言葉は蓬の性質とも関係しています。蓬は通常、まがりくねりながら成長します。しかし真っすぐに成長する植物、例えば麻の中で育てると蓬は真っすぐに成長します。このような蓬の性質から生まれたことわざでもあります。 「朱に交われば赤くなる」は良い意味でも悪い意味でも使われます。しかしこの魔中之蓬は、良い意味に限って使われることわざです。類語ではありますが、全く同じ用途、文脈で使えるわけではないので注意が必要です。

【朱に交われば赤くなるの類語】水は方円の器に随う(みずはほうえんのうつわにしたがう)

水は方円の器に随うは、「みずはほうえんのうつわにしたがう」と読むことわざ。水は円系の器に入れたら、その形になるように、容器の形によってどんな形にでもなることを意味しています。 そしてこれは人間も同じように、人間関係や置かれている環境、住んでいる場所、そういった影響を受けて形を変える(良くも悪くもなる)ことを意味しています。 プロボクサーになりたいと思った場合、どのようなボクシングジムを選ぶでしょうか。ボクササイズなど、エクササイズをメインとしたボクシングジムではないですよね。プロボクサーを目指すなら、プロボクサーを養成する、本気の人が集まったボクシングジムに通いたいと考えるのではないでしょうか。 最初は軽い気持ちで始めたボクシングであったとしても、周囲に一生懸命頑張っている人が沢山いれば、その姿を見て自分もプロボクサーになりたいと思うようになるかもしれません。。朱に交われば赤くなるの類語である「水は方円の器に随う」とは周囲の環境によって心が変化し、気持ちも行動も変わることでもあります。 また成人男性の身体の60パーセントは水であり、新生児に至っては80パーセントが水です。このようなことを考えると、朱に交われば赤くなるの類語である「水は方円の器に随う」は、人間の性質を適切に表現したことわざだといえるでしょう。

【朱に交われば赤くなるの類語】麻に連るる蓬(あさにつるるよもぎ)

麻に連るる蓬は朱に交われば赤くなるの類語であり、「あさにつるるよもぎ」と読むことわざ。前述の通り、蓬は曲がりくねりながら成長する植物です。その植物が真っすぐ伸びる麻の中で育つと、まっすぐに伸びることから生まれたことわざでもあります。 麻に連るる蓬には人間は善良な人と交われば、影響を受けて自然と善良な人になる、という意味があります。 この言葉から、善良な人になりたいと思えば、善良な人の影響を受けるような環境に身を置けばいいことが分かります。逆に不良グループに参加したことで、何らかの犯罪に巻き込まれてしまった、もしくは犯罪の片棒を担ぐことになってしまった、ということはよくある話でもあります。どのような自分になりたいのかを考え、人間関係をつくることは、大切なことだといえるでしょう。

「朱に交われば赤くなる」の同義となる言葉

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朱に交われば赤くなるの類語は先に述べた通りですが、日常でも使えるような同義となる言葉はいくつかあります。では一体どのような同義となる言葉があるのか、一つずつ同義となる言葉を見ていきましょう。

【同義】周囲にいる人の収入で自分の収入が決まる

この言葉は自己啓発セミナーなどでよく使われるフレーズですが、同義となる理由は周囲の収入の影響を述べているからです。この言葉は一見関係なさそうな他人の収入が自分にも影響していることを示しています。これが朱に交われば赤くなる、の同義といえるのは、周囲の環境によって自分が影響を受けている点です。

【同義】成功したければ成功している人のところへ行きなさい

この言葉が同義となる理由は、人間関係の重要性を述べているからです。上手くいく方法を上手くいっていない人に聞いたところで意味はありません。その人がどれだけ名言を教えてくれたとしても、その人はそれが実践できていない人だからです。この言葉は成功したければ、成功している人のところに行けばいいことをシンプルに教えてくれています。周囲の環境の影響についての言葉となるため、朱に交われば赤くなると同義である言葉だといえるでしょう。

【同義】人生を変えたければまずは環境から変えてみよう

この言葉が朱に交われば赤くなると同義となる理由は、環境の重要性を説いているからです。人生を変えたいと思った時に、これまでと全く同じ人間関係や環境では、どれだけ心の中が変化しても本当に変わることはできません。 環境を変えることを訴えていることからも、「人生を変えたければまずは環境から変えてみよう」は「朱に交われば赤くなる」と同義の言葉だといえるでしょう。

朱に交われば赤くなるの英語表現

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グローバル化が進む昨今ではことわざも英語で表現できるに越したことはありません。国際社会で英語は欠かせないスキルでもありますが、朱に交われば赤くなるは英語で表現することもできます。では朱に交われば赤くなるは、英語で表現するとしたらどのような表現できるのでしょうか。順番に見ていきましょう。

【英語】Show me your friends , I’ll show you your future

これは、朱に交われば赤くなると近い意味がある英語表現です。またその意味は「あなたの友達をみれば、あなたの将来が分かります。」となります。こと言葉から英語圏でも周囲の関係が自分自身の生活や将来にまで影響があると伝えられていることが分かります。

【英語】He who touches pitch shall be defiled

この英語表現には、「汚いものに触れるものは、同じように汚れる」という意味が含まれています。この英語表現は、触れるほど近くにあるものが直接本人に影響することを述べている、という点で朱に交われば赤くなると同義だといえるでしょう。

【まとめ】朱に交われば赤くなるは良い意味でも悪い意味でも使えることわざ

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ここまで述べてきたように、「朱に交われば赤くなる」には類語も英語表現もいくつかあります。しかしことわざとしての知名度や、良い意味でも悪い意味でも使える点から考えれば、日常にも取り入れやすいことわざの一つだといえるでしょう。 「水は方円の器に随う」は良い意味でも悪い意味でも使うことができますが、「麻に連るる蓬」や「麻中之蓬」は基本的に良い意味で使うことわざです。 ことわざを使うのであれば「朱に交われば赤くなる」または「水は方円の器に随う」など汎用性があるものを使った方が、使い間違うことは少なくなります。ビジネスシーンでこういったことわざを適格にさりげなく使うことができれば知的な印象を相手に与えることもできます。 また「朱に交われば赤くなる」ということわざは教訓にもなります。その意味を理解して、周囲の環境を見つめ直すことは、人生をより良くするための大切な試みでもあります。もし現在の環境に何らかの不満があるなら、それを恣意的に変えていくことは効果的な方法の一つだといえるでしょう。