巷でよく聞く〇〇2.0の意味・語源/身近なあれこれをアップデート

なんとなくでは理解しているかもしれませんが、「2.0」とは新しい世代のものを表すために用いられる表現のひとつです。「2.0」があるからといって「1.0」や「3.0」が存在するわけではありません。「従来より根本的に進化した何か」と考えて構いません。もともとは「web2.0」という言葉が世に出たことがきっかけでこうした表現が広く使われるようになりました。
日常生活において革新的な目的や過程を掲げたものや、商業的なキャッチコピーとしても使われることがあります。「web2.0」は日本発祥ではありませんが「2.0」の表記は国内でも一時はよく使われていました。海外でもこの表記はよく使われるようになりました。

「web2.0」とはなんだったのか

「2.0」の始まりとも言える「web2.0」ですが、そもそもこの言葉の意味とはなんだったのでしょうか。「web2.0」はインターネットなどの情報技術が急速に成長を始め、そして専門家でもない一般的な利用者にも普及が進み始めた時期に発表されました。この情報社会においてwebの新しい利用方法を指す言葉なのです。snsをイメージしながら次に説明する定義などを見ていきましょう。また、googleのサービスなども参考にしながら新しいwebについて紹介します。
また、インターネットの普及によってwebサービスも盛んになっています。「web2.0」の考え方のもと、重要な3つの要素を押さえていくことがこれからのwebサービスでは求められるとされています。この3つの要素についても言及していきます。

「web2.0」は情報発信の変化という意味合いが強い

「web2.0」はティム・オライリーという人物から発信されました。ティム・オライリーが当初掲げていた意味とは、「情報の送り手と受け手が固定された一方的な流れから、送り手と受け手が流動化し誰でもが情報を発信できるように変化したweb」というものでした。しかし実際には明確な定義があるわけではありません。
この意味を簡潔に言うと、情報発信が誰でもできるようになった状態のwebであるということです。かつては現在のようにsnsなどもなく、特定の人のみが情報を発信していくのがwebの在り方でした。現在では情報技術の発展などもあり、snsの活用でより柔軟なweb利用ができるようになっています。

ティム・オライリーが提唱した「web2.0」の意味

「web2.0」はティム・オライリーによって提唱されました。彼は日本法人も存在する会社「オライリーメディア」を立ち上げた人物です。web業界に精通しており、この会社でもコンピューター関連の書籍出版やwebサイトの作成など広く業務としてITに関わっています。
「web2.0」についてティム・オライリーは、上で説明したような定義をはじめは言っていましたが後に別の表現で「web2.0」について説明しています。「すべてのデバイスに広がるプラットフォームとしてのネットワーク」、さらにweb2.0アプリケーションについては「ネットワークの持つ長所を最大限に活用するもの」とも言っています。

ティム・オライリーが提唱したこの言葉の意味については、「インターネット上の人を能動的な情報発信者とし、これらを巻き込んでいくための技術やサービス開発の姿勢」と考えることができます。まさにsnsを使ったサービスがこれに近い形式となっています。
「web2.0」において重視されるのは利用者へのサービスです。ここが従来のwebとの大きな違いになります。情報そのものではありません。

「web2.0」から起こった変化

従来の情報社会から「web2.0」になり変わったことにはどのようなものがあるのでしょうか。「web2.0」という言葉がティム・オライリーによって生み出され、それによって社会に変化をもたらしたわけではありません。変化を表す言葉としてティム・オライリーから「web2.0」という言葉が生まれたのです。
「web2.0」では情報の発信者と受け取り手が流動的であるという大きな特徴があります。もっともイメージがしやすいものがsnsです。ブログやsnsが登場することでより身近にwebを感じることができるようになりました。「web2.0」が提唱された当時にはなかったTwitterやFacebookのように世界的に流行しているsnsも現在ではあります。

情報発信が誰でも気軽にできるだけでなく、その規模も広がっています。もともとweb上では国や地域といった物理的な空間による区切りの概念はないため、初めから実現されていましたが、snsによってさらにグローバルなコミュニケーションが簡単に行えるようになったという点では従来型から変化が起こったと言えるでしょう。

マーケティングの世界にも意味ある言葉として影響

従来型のwebから「web2.0」へと変化が起こることで、ビジネス界にも影響が及んでいます。上で説明した、情報発信者の流動化によってsns、その他口コミサイトなども多数立ち上げられることとなりました。そこで商品プロモーションやマーケティング戦略について、もはやwebを利用しない手はありません。ビジネスをするにあたり、活動の手法は当然に変わることとなりました。

また、webサービスの競争で勝つにもその手法は変化を続けています。現代ではこの競争に勝つためには3つの要素が重要だと考えられています。この3つの要素については、後述するプラットフォームがキーワードとなってきます。

webサービスに重要な要素

「web2.0」と言えるにはいくつかの性質にあてはまる必要があります。ひとつはwebがプラットフォームとして機能していることです。ここではOSなどとは関係なく、web上でアプリを動作させる環境のことを意味します。土台のように考えても良いでしょう。
webサービスの競争に勝つための3つの要素としてこのプラットフォームが関係することになります。3つの要素のうち1つは技術的な基盤です。開発が重視されるようになる「web2.0」において独自の技術的なプラットフォームが構築されることで優位に立つことができます。
3つ要素として挙げられるものは他に、コミュニティを広げやすいプラットフォーム、そして課金のシステムの存在があります。
webサービスで競争していくという視点ではこの3つの要素に着目する必要があるとされています。

googleマップが持つ「web2.0」的性質

「web2.0」の性質を説明する上で、googleマップを例を挙げてみます。
地図アプリとしてgoogleの提供する「googleマップ」を使っている人も多くいるのではないでしょうか。「web2.0」では、サービスの核となるデータを持つことで強い立場になるという性質を持っています。
googleマップは今や多くのホームページなどでも組み込まれているため、ここで言う優位性を持っていると考えることができます。そこでさらに、地図情報を核としたサービスを想像した時、googleマップを組み込むことで構築されていればgoogleがより強い立場になることが分かります。

コンピューターソフトウェアにおける「.0」の意味

ソフトウェアではバージョンを表すために、ティム・オライリーが提唱した「web2.0」と似た表記をします。普段からITに関わっている人であればこの表記についてなんだったのかと思うことはないと思いますが、「web2.0」などとの違いを比べながら確認してみましょう。
例えば最初は「1.0」というバージョン番号が与えられ、その後「2.0」「3.0」などとバージョンアップするたびに大きな数字に変わっていきます。「web2.0」のように、単に新しいものを表す言葉として「2.0」などを使っている場合、小数点以下に意味はありません。しかしソフトウェアにおいては小数点以下も必要な情報として付加されます。

小数点以下の数字が変更されるかどうかについては変更内容の程度によります。大きな変更がある場合、メジャーバージョンとして「2.0」「3.0」となります。一方それほど重大な変更でなければマイナーバージョンとして「1.1」「1.2」のように小数点以下の数字が更新されます。
特に小さな変更があった場合には「1.0.1」のようにさらに小数点を用いてこれを表現することになります。「1.01」とはならないことに注意が必要です。
もうひとつ特徴的なのは、必ずしも繰り上がりを満たしてメジャーバージョンが変更されるわけではないということです。つまり、中程度の変更があり「1.1」というバージョンになった場合でも次に大きな変更があれば「2.0」になるということです。「1.9」まで順番に進む必要も、足し算で「2.1」とすることもありません。

このように、コンピューターソフトウェアにおけるバージョンを示す「.0」はティム・オライリーに言う「web2.0」と似た意味を持ちながら、明確に使い方が定まっているという点で異なるものとも言えます。

色んな「2.0」とその意味

ティム・オライリーによって「web2.0」という言葉が広まり、身近にある様々なものについても「2.0」という表記が使われるようになりました。具体的にどのような使われ方がされているのか見てみましょう。

「ビジネス2.0」の意味とwebビジネスについて

「ビジネス2.0」は「web2.0」との関連性も強い考え方です。表記方法だけでなく、webの革新はビジネスにも変化をもたらしています。webとの強い関連性を持ったビジネスでは、3つの要素によって構成されていると考えられます。ひとつはビジネスモデル、もうひとつは情報モデル・最後はテクノロジーです。これらの3つの要素を考えてwebビジネスを構築していきます。こうした3つの要素は従来のweb形態においてもwebビジネスを構成するものとして考えられていましたが、「web2.0」へと変わることでその具体的な中身も変わることとなりました。

「web2.0」で着目される集合知の意味とは

テクノロジーの部分についてはリッチなユーザー体験、そしてデバイスへの依存の無さなどが重要とされます。
そしてビジネスモデルではロングテールに着目すること、情報モデルでは集合知の利用やユーザー参加型であることが重要と考えられるようになっています。集合知の利用とは、Wikipediaのように大多数の人間が書き込むことで集まる知識を利用するということです。webサイトの他、snsなどにも知識は蓄積されていきます。これと対照的なのが一人の専門家によって書かれた専門書などです。

googleから集合知の意味について探る

googleが提供するサービスを参考に、集合知の意味についてもう少し掘り下げてみましょう。googleがここまで一般人にも知られ、多く利用されるようになった理由は「web2.0」らしいシステムが構築できているからです。
googleでは多くのweb上のコンテンツが繋がっています。一方向からの視点ではなく、周囲との共存をはかる中で自分の価値も高めるというweb2.0的サービスができ上がっています。

googleではweb全体にある情報を集合知として利用し、独自の価値を高めているのです。

「ビジネス2.0」と従来型との違い

それではwebビジネスに限らずビジネス全般に関して言える、変革について言及していきます。従来のビジネスでは商品価値よりも売り上げなどが重視される傾向にありました。企業を発展させ、大きくなることが会社としての進むべき方向と考える企業も少なくありませんでした。
「ビジネス2.0」では競争よりも新しい市場の形成などに力が入り、商品価値が重要視される傾向にあります。簡単にまとめると、従来の「ビジネス1.0」では競争で競合他社を出し抜き売り上げを上げることに価値があるとされていましたが、「ビジネス2.0」新しい市場の創造、これまでにない価値を提供することが大事となります。

「副業2.0」の意味について

ビジネスの在り方が変わることと連動し、副業についても従来とは考え方が変化しています。従来は副業をする目的は報酬に重きがありました。しかし「副業2.0」とされるように新しい考え方によれば自身のスキルの向上や新たなコミュニティの形成なども目的とし、より情熱を持って取り組む傾向にあります。
また副業の数自体も増えています。熱意を持って本業とは異なる仕事をしたいと考える人出てきたこと、そして副業を解禁する企業も増えたことなどが関係しています。同時に副業者に対して仕事を発注する企業も増加したため副業の需要も出てきました。

働き方改革の観点から見た「web2.0」の意味

インターネットを活用して仕事を始められることが、副業の増加を後押しする形にもなっています。つまりここでも「web2.0」が関係しています。求人広告などもわざわざ紙媒体で見る必要はなく、すべてインターネットで見ることが可能です。アプリ・snsで応募することもでき、パソコンのある環境でなくてもスマホなどがあれば十分これらの目的は達成されます。仕事を取るだけでなく、仕事自体がスマホやパソコンで行うこともできるためますます副業、そして個人事業の増加などが進んでいます。

その他の「2.0」の意味について

「ビジネス2.0」や「副業2.0」などは「web2.0」との関連性もありました。しかし「web2.0」という言葉が生まれてから長い時間が経ち、現在では語源とはまったく関係のない場合においても「〇〇2.0」という言葉が使われるようになっています。
ジャンルを問わず、既存の在り方からアップデートされた場合において広く使われるようになっています。

「web2.0」から身近にある「2.0」についてのまとめ

表現方法についての「2.0」から、ティム・オライリーが発端となった「web2.0」について紹介しました。「web2.0」は情報通信の一方通行が解消され、誰もが情報発信をする立場にも受け取る立場にもなり得るということを意味します。snsの登場などはwebにおける革新の分かりやすい例と言えるでしょう。そして重要な3つの要素についても紹介しました。この3つの要素とはwebサービスに関するものです。

また「web2.0」によって「2.0」という表記が流行しました。しかし現在では「web2.0」とは関係なく、様々なものに対しても使われるようにもなりました。分野は違えど、「2.0」が示す意味は、従来とは異なる新しい形の実現ということにあるでしょう。