見積もりの断り方(ビジネスマナー)/電話での対応やメールでの返信文例

企業間ビジネスの時、とくに頭を悩ませるのが、各企業や業界間、また取引の国家間で、「さまざまな暗黙のルール」がある見積書関連業務。 たとえば、どんな条項は盛り込まなければならないとか、価格はどのくらいまで明確にしなければならないとか、あるいは価格を盛り込むときは細かく書いてはならないなどなど・・・対企業や対個人向けなど、その相手先との関係性によっても非常に細かなルールがあります。

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今回はそんな中でも、「非常にデリケートで、今後の企業の取引そのもの~一生のビジネスマンとしてのキャリアにもかかわることも少なくない、見積もりの断り方」についてまとめてご紹介します。

目次

■見積もりが必要な時&見積もり書を作成するのはどんなとき?

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見積もり書は通常「見積書」として日本語では表記されます。 どんなシチュエーションで使われているかは、業界や契約時のさまざまな決済の通し方などによっても異なります。 ケースで大きく分けてみると次のようなものがあります。 【その1-1】ごく一般的な見積書。ある程度購買や工事など、契約の具体性がすこし出てきた段階で、購入する本人や、取次を行う人が、販売やサービス提供を行う側に依頼する見積もり。 【その1-2】購入検討の初期段階で、複数に見積もりを依頼し、購入先や交渉先を探るための「相見積もり(あいみつもり、略称 あいみつ)」 【その2】さらにかなり契約の具体性が出てきた時点で行う、契約書の直前の段階の詳細な見積もり。これは、場合によっては、契約書と一体のものとして、法的な証拠物として認められるケースもあります。

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その業界や取引形態にもよりますが、【その1-1】ある程度購買や工事など、契約の具体性がすこし出てきた段階で、購入する本人や、取次を行う人が、販売やサービス提供を行う側に依頼するもの。 また、【その2】さらにかなり契約の具体性が出てきた時点で、細部を詰めて、諸費用や納入条件などを細かく設定。複数条件で幾通かの見積もりを作成させるものなどがあります。

【その1-1】の見積もりでは、かなり大まかな金額での見積もりとなるため、複数社を比較させて、価格やサービス、品質等の上で一番良い条件を出してきたところを探るため、複数社に同じ納入や購買個数他で見積もりをお願いする、【その1-2】「相見積もり(あいみつもり、略称 あいみつ)」というものを行うケースもあります。 業界や商材、生産条件やサービス提供条件、企業などによっては、【その1-1】~【その1-2】の見積もりでは断りはOKだが、【その2】相当の見積もりでは、断りを入れることはNGで、提示された見積書の中からかならず契約しなければならないといった暗黙のルールがあることも!! 断ると以後取引などが広範囲にわたって行われなくなるケースもあり、ビジネスマンとしての人生に大きくかかわってきます。

■見積もりのお断りケースには、どんな場合がある?

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さて、実際にビジネスシーンで見積もりをお断りするケースでは、方法別立場別などでこんな区分に分かれます。

【見積もりの断り方法~媒体】

・電話 ・対面 ・メール ・FAXなど書面で といったケースから、ある程度購買がほぼ決まっているケースで、 ・上司やエンドクライアントと連名の詫び状や謝罪文などを伴う ・・・といったケースまで存在します。

【見積もりの断り方法~立場】

また断る主体としても、 クライアント=その商品やサービスを購入する人として 業者側=その商品やサービスを販売する人として のケースがあります。

【クライアント】 見積もり依頼自体を断る 依頼した見積もりの内容では断る 【見積もり提出側】 見積もりを依頼されたが断る 見積もり回答したが、その条件での依頼を断る

通常見積もりというのは、どこか一か所に対して依頼するのが基本。 ですが価格や納入条件、品質など、あれこれ比較したいときには、相見積もりといって複数のところに見積もり依頼を行います。

この相見積もりと呼ばれるケースでは、ちょっと特殊な断りのこともあります。

【相見積もりには、個別に行うケースと一括見積がある】

一般的に相見積もりといえば、見積もりを依頼する業者には各社名を伏せて、「自らが複数社に見積もりをお願い」すること。 ですが、特殊なスタイルの相見積もりなどもあります。 たとえば価格比較サイトや問屋、複数社の取り扱いがある大型の販売代理店などを通しての相見積もりは、一括見積などと呼ばれます。 それぞれの回答業者同士はどんな業者が回答しているのかを知りません。 そこまではよいのですが、相見積もりをそのサイトや問屋、販売代理店経由で申し込んだ場合は、そこが回答内容をすべてつかんでいることもあります。 また、回答の得られたどこか1社でほぼ、契約することが前提となっている一括見積などもあります。 こういったところはなかなか粘り腰で、断るのも大変なんですよね。

■見積もりお断りの電話/対面トーク/メール/FAXの文章構成のパターンは?

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見積もりというのはあくまでもビジネスの一部分を形成するもの。 形式と実務を兼ねた部分でもあります。 一般的なビジネスのプロトコルに準じて、お断りの時の言葉遣いでは 3段構えで ・相手にまずはお礼 ・お断りの意思表示や、場合によってはその理由 ・今後の取引をにおわせる/全くないだろうことの婉曲的な表示 を欠かせないことが大切。

特に、自社よりも格下の企業や、あまり付き合いの深くないセールスマンや見積もり担当者が相手では、こうしたプロトコルにのっとっていても、しっかりと企業としての判断や意思が伝わっていないケースもあります。

■断りにくい見積もりから、来訪セールスなどに発展して、とにかく断りたいときの方法&メール(FAX)文例

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他にも断りにくい見積もりとしては、「無料見積もりではありますが、企業や住宅を訪問調査するところ」などのケースがあります。 このタイプは見積もりというよりは、見積もり兼セールスのために複数回に分けて足を運んできたりされるタイプ。

企業取引の場合でも、電話でもアポなし来訪でも、担当者の居留守や多忙を多用したり、上司同伴や、お断り専門職のようなベテランを配して、そつなくまとめるのが一般的です。 どうしても本人では断れないときには、本当の上司にお願いするのは時間の無駄。ベテラン事務員や、留守番専門シルバー上司などを立てておくのも良いでしょう。

あまりにしつこく訪ねてこられたり、頻繁にメールや書面などを送られて迷惑というときには、あえてそのセールスや見積もり担当者の企業宛に、メールやFAXで次のような一文を送っておくのも一案です。

===== ××株式会社 ++++様 いつもお世話になっております。 この度のお見積り変更の件につきまして たびたびご案内をいただいておりまして大変恐縮です。 せっかくのところですが、私共では、社内での決済がすでに完了いたしており 今回は、そのご提案には沿いかねます。 何卒、ご了承いただけますようお願い申し上げます。 株式会社++ ××(署名)―― =====

【このメール/FAX文例のポイント】 相手も見積もりをたびたび出して来訪するのは大変な労力。 それについて、まずはしっかりと申し訳ないといった表示をしましょう。 「今回は」すでに案件について手続きが済んでおり、難しい。ですが次のビジネスチャンスにつなぎたいというこちらからの気持ちもにおわせつつ、文面の上ではもう決済が済んでいるから無理=「さっくり&しっかりと断って」おきましょう。

さて、では次からは、もっとも多用される見積もりの断り方・・・あまり付き合いの深くない取引先に対しての場合を中心に~電話や対面、メールやFAXでのそれぞれの見積もり相見積もりのお断り文例を、実例で見ていきましょう。

■見積もりの断り方~依頼された見積もりを電話や対面で断る

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見積もりを依頼されはしたものの、販売先や条件などの想定で、難しいケースなどがあります。

===== いつもお世話になっております。 うちでもいろいろ当たってみたのですが、今回は、※条件がちょっと厳しく、見積もり自体が出せないような状況です。 本当に申し訳ありません。 =====

【この電話/対面文例のポイント】 ※の位置。たとえば先方の条件があまりにかけ離れている場合では 「条件が厳しくて」ですが、搬入方法や日程、生産予定などだけであれば、こうした状況自体も説明しておくとよいでしょう。費用面では、正直にどのくらいかけ離れているのかなどを伝えながら、次のビジネスチャンスにつなげることもできます。 販売先などとして難しいケースでは、しっかりと断りを告げること。また相手先の取引実績などを強化すれば取引先として可能なケースでは、販売店などを通じて最初は違う条件で取引を開始して徐々に取引量を拡大しといった実績が必要なことなどを案内するのも良いでしょう。

書面ではなかなか伝えられないことも、電話や対面では伝えることもできます。こうした取引先が、ゆくゆくは大きなお得意先となるケースも少なくありません。

■見積もりの断り方~依頼された見積もりをメール(FAX)で断る

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さて、メールやFAXの場合は、出したもの自体が記録として残ることもあり、お断りの内容について細かく表示することはあまり望ましくありません。 相手先の企業や個人も状況が変わり、取引先として妥当ではなくなることもあるためです。 こんな文章表現をよく使います。

===== ××株式会社 ++++様 平素より大変お世話になっております。 この度は、お見積りにつきましてご提案いただき 誠にありがとうございます。 社内でも慎重に検討させていただきましたが ※今回は納期や弊社生産体制について調整がつかず 見送らせていただくことになりました。 何卒、ご了承くださいますようお願い申し上げます。 ※※またの機会がございましたら ぜひともよろしくお願い申し上げます。 株式会社++ ××(署名)―― =====

【このメール/FAX文例のポイント】 ※の位置で、何の条件のためNGだったのかをはっきりさせておくことで、次のビジネスについて、依頼者側も条件が出しやすくなります。 たとえば、取引先の与信や審査でNGの場合には、※※の部分などは削除しても良いでしょう。

また、メールやFAXなどで見積もりを申し込んでくるところは、通常恒常的な取引があるところもしくは新規の顧客。 前者への返信では、今回はどういった事情で断るのかを書いたうえで、丁寧な言葉遣いや心遣いを欠かさないことが重要。後者の新規顧客への返信では、相手が今後、ビジネスパートナーとして育てるに値するかしないかによって、中身を書き分けて、あえて期待を持たせないようにするのもポイントです。

■見積もりの断り方~受け取った見積もり結果を電話や対面で断る

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ビジネスシーンで比較的多いのが、受け取った見積もりがどうも条件に合わずに、お断りの返信をするケース。 この表現は、ビジネスマンとしての経験をどれだけ積んでも難しいものです。

===== お世話になっております。 株式会社++の××(個人名)――です。 見積もりについては本当にありがとうございました。 検討させてはもらったんですが、どうしても今回、※この金額では難しいということで、社内で結論が出まして・・・ 本当に申し訳ありません。 たとえば、数量や時期的なもので、うちのほうの条件に近づけそうなケースというのは考えられるでしょうか? =====

【この電話/対面文例のポイント】 電話や対面では、FAXやメールでは相談できないような折衝を行うこともできます。 とくに見積もり書を作成してきた側も、企業や業界によっては「見積もり作成実績が欲しいための社内や業界的見積もり書/実際に契約したいために譲歩した見積もり書」などがさまざま存在します。 「うちとしては本当に買いたかったのに、この金額何?」と思ったときには、こんな風に「断り」という一番のビジネス折衝チャンスを生かしながら、相手の気持ちも動かしながら、条件などをネゴシエーションしておくのもポイントです。

この時に、先方側の話題や実績などについてのネタも挟み込んでおくと

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がっちりとビジネスでもハートをつかめるかもしれません!

■見積もりの断り方~受け取った見積もり結果をメール(FAX)で断る

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恒常的に、あるいはほぼ恒常的に、納入先選定されてきたところに対しての断りは、契約打ち切りあるいは一時的なもののいずれも大変なものです。 誤解があってはいけませんし、たとえば契約を打ち切って関係にひびが入ったものの、何らかの事情でもとの契約先に戻さなければいけないケースというのもままあるからです。

===== ××株式会社 ++++様 平素より大変お世話になっております。 この度は、××工場●月度購買へのお見積りにつきましてご提案いただき 誠にありがとうございます。 貴社ご提案につき社内でも慎重に検討させていただきましたが 今回につきましてはお取引を見送らせていただくことになりました。 納入計画につきましては ××工場周辺エリアの車上での待機時間について昨今指導が増えており 繁忙期ということもあり 運送への対応体制が整っていることを優先とする運びとなりました。 ※誠に不本意ではございますが、弊社の事情につき 何卒、ご理解くださいますようお願い申し上げます。 まずはお詫びかたがた、ご案内を申し上げます。 株式会社++ ××(署名)―― =====

【このメール/FAX文例のポイント】 年末年始など、搬入配送などでは、とくに時間にぴったりと合っていることなどが求められる大工場などは少なくありません。 そのため、通常年間に幾度も発生する購買に見積書を提出してくる企業で、取引実績がいかにあっても、この時期だけは大口取引先近くに、物流用のヤードを備えた運送業者を配した契約などを求められるケースもあります。 季節商品などを生産するところに少なくありませんが、一時的にこの条件が整っていなければ難しいのであればそれを告げること。 特に毎月恒常的に発生していた取引が、丸ごとその短期間だけNGというケースでは、追加の質問や、今後の取引納入時条件などを調整したいケースもあります。また大口での取引はこの時期では無理ですが、数量調整用の小口取引では、間をつないでおきたいといったっケースもあります。 完全に契約を今後縮小していく可能性などがあった場合は、契約規模などによっては説明など求められるケースもあります。このあたりの書き分けも必要なビジネスセンス。 そんなこともあり追加で連絡するかもしれない=「まずはお詫びかたがた、ご案内を申し上げます。」を入れておくのはポイントです。

■見積もりの断り方~受け取った相見積もり結果を電話や対面で断る

===== お世話になっております。 先日見積もりをお願いしておりました、株式会社++の××(個人名)――です。 今回は本当にありがとうございました。 社内でもいろいろと相談してみたのですが、今回については、納期と数量補償などの面で他にお願いすることになってしまいまして・・・ せっかくいろいろご調整をいただいてましたのに、申し訳ありません。 =====

【この電話/対面文例のポイント】 たとえば同じメーカーで同じ金額などにも関わらず、今回断ったところよりも、サービス面で優れているなどのところがあったこと。そしてすでに契約をしていることなどを「他にお願いすることになってしまいまして」「うちのほうでは進んでおりまして」として告げておけば、あまり話が長くならずにスマートにまとまります。 同メーカー品など各社に相見積もりを行っていることを告げており、その業界や企業の売上実績集計時期などにかかわるときには、契約したばかりのものを他社から付け替えれば、さらに有利な条件で、損失分を補填するといったような有利な条件を引き出せるケースまであります。 契約内容や見積内容にもよりますが、大口のケースや、企業としてのネームが生かせるなら、こうしたビジネステクニックも使ってみるのも良いでしょう。(もちろん社内稟議や手続きのやり直しなどは必要なケースも!!)

■見積もりの断り方~受け取った相見積もり結果をメール(FAX)で断る

相見積もりの条件の中でも、たとえば住宅や外構工事、販売エリアなどについて細かな住所設定や用地条件などを伝えたうえで行うものなどがあります。 また、あらかじめしっかりと住所などを伝えて、依頼者の詳細が分かるようにして行うタイプの相見積もりや見積もりもあります。 こういったケースでは、見積もり前に調査に来訪されるものなどもあり、見積もりを行う側も経費や時間をかけているもの。 断りについては、今後の可能性なども残しつつ、断る部分ではしっかりと「お宅ではない」というあたりを伝えておくものです。

===== ××株式会社 ++++様 平素より大変お世話になっております。 この度は、××ハウス建設へのお見積りにつきましてご提案いただき 誠にありがとうございます。 慎重に検討させていただきましたが 今回につきましては他社様でお願いすることになりました。 たとえば、地域での多数の実績やサービス体制など、非常に魅力的な面はあったのですが 私どもの「より自然景観を生かして、スローなスケジュールで建設そのものを一緒に勉強したい」といった希望に、よりマッチする他社様があったためです。 今後の私どもの企業ライフステージにあわせた、細やかなご提案なども含め 最後までどちらにしようか悩んだ××株式会社のレイアウトや ++++様のお人柄など魅力的な部分もあったのですが 大変申し訳ありません。 何卒、ご理解くださいますようお願い申し上げます。 株式会社++ ××(署名)―― =====

【このメール/FAX文例のポイント】 企業の小規模事務所などの建設見積もりについてのお断りメール。 最後まで候補に残っていたほど魅力的な企業は、今後たとえばエクステリアや、改修などの際にお付き合いをお願いすることもあります。 また建設物などでは、ほかの業者さんに建設をお願いしても、その後、土地をしっかりと調査して、その地域に強いところに、メンテナンスなどをお願いできないか相談することもあります。 こういったケースでは、地域などに詳しいその担当者を立てて、顔つなぎをしながら断りを入れておくのがよいでしょう。

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■見積もりの断り方~とくに重要な取引の履歴や、条件があるケースでの見積もりお断りのポイント

とくにこれまで長く付き合いのあった企業や、特殊な条件があったケースでの見積もりでは、相手の気持ちをとくにしっかりとつかんでおく必要があります。

1)これまで長く付き合いのあった企業での見積もりの断り

企業経営上、長く付き合いのあった企業の売り上げは、当会計期や次会計期に向けての資金繰りや営業収益予測などにも密接にかかわってきます。 そんなこともあり、どうしても断らなければならないケースでは、その数量や金額、取引所条件によってはメールやFAXでのお断りはNG。 事情説明などを、金融機関などを交えて行うこともあります。

こういったケースでの見積もりの断りでは、文書で行う場合、こんな言葉(=ビジネス用パワーワード)を用いるのがよいでしょう。 ・平素は並々ならぬご支援を賜りありがとうございます ・日頃は格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございます ・詳細な調査とご提案をいただき、誠にありがとうございました ・まことに恐縮ながら、弊社生産計画との調整がつかず ・今回はーーにつきご要望に沿うことができませんでしたが ・私共の力では、今回はお引き受けが難しい状況です ・ご依頼にお答えすることができませんで、大変申し訳ございません ・機会がございましたら、また是非ご依頼をさせていただきたいと考えております ・今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます ・また別の機会でご提案をお願いさせていただく際には、どうかよろしくお願い申し上げます。

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2)特殊な条件があったケースでの見積もりの断り

たとえば、企業名で報道されている各種事件などがあるケースでは、ほとぼりが冷めるまで一時、その企業との取引を断らなければならないこともあります。 また製造物や配送上などの品質上の要求から、特定案件の条件に合わず、当該契約もしくはその状態がある程度改善されるだろうと考えられるまでの一定期間、取引を断らなければいけない企業の内規によるケースなどもあります。 特殊な条件があったケースでは、販売者側も、資金繰りや販売数などについて、期間的に難しい経営状態にあることも多いもの。設備や体制を増強したりといった必要もあるため、資金が必要なのに得られない=細々とでもいいのでビッグネームや数量による取引見込みや実績が欲しいという時期でもあります。

「1)これまで長く付き合いのあった企業での見積もりの断り」にもあった言葉のほか、こんな言葉がよくつかわれます。 ・報道にございましたように各社の足並みが出そろっている間、私共も同様にお取引を再開するのは難しい状況にございます。ご要望に沿うことができないのは、大変心苦しいのですが・・・ ・私共でも直接的に販売数などにかかわる可能性もあり、今回の場合、お引き受けが難しい状況です。 ・今回は、品質的にも当該案件の条件をカバーすることは難しいと判断されることから ・まずは、お詫びかたがた、ご連絡を差し上げた次第です。 あくまで一時取引ができないこと、普段はお世話になっていること、どうしても要求をのみたいのだが社会的に、あるいは企業の状況でそれが難しいことなどをにおわせる言葉を選びましょう。

■ビジネス上もお得な条件が探れる「相見積もり」ができないときは、どんなケース?

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さて、すでにご紹介している「見積もり」各種の中でも、最初に複数社を比較して、もっともよい条件を引き出す時に使われる「相見積もり」。 ですが、これが使えないケースもあります。

たとえば、相見積もりでも・・・ ・購入する個人や法人の住所などを、細かくそれぞれの販売店を経由して同メーカー側などに伝えるタイプの見積もり ・同一メーカーについて各エリア1代理店形式のケースで、隣接する複数エリアの代理店に見積もりを依頼する ・全く同じ条件、同じメーカーで、あまりに複数の販売店に短期間に大量に見積もりを依頼する ・見積もりそのものの依頼が、原材料発注や購入予約に直結するとき(納期やその他の条件のため) といったケースでは、相見積もりは不可となる、商品や業界、サービスもあります。

また、1エリア1代理店形式で隣接エリアの代理店を含めた相見積もりをお願いするケースでも、主要な納入地に支店があればOKといったメーカーなどのケースもあります。 あくまでその業界や商品、申込先そして状況などなどによって個別に決まってくるということですね。 このあたりは、非常にわかりにくく、身に付きにくいビジネスルールなので、各業界でさまざまな場数を踏まなければならず大変な部分です。

■「相見積もり」で行ってはいけないNGルールとは?

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相見積もりができるケースの業界や商品、状況でも、相見積もり依頼時に、「行ってはいけないNGルール」があります。

・1メーカー同一納品地については見積もりは1回だけと定められているのに、近い住所などをつかって複数依頼すること

ちょっと特殊な搬入や購買形態を伴うケースで、見積もりのための調査が難しいケースなどで、こうした定めがあるものがあります。

・依頼しているその他の相見積もり先企業名を各社間に伝える

業界や商品によっては、相見積もり先を互いに公開するところもありますが、依頼する側が、相見積もりを依頼する各企業に向けて、それぞれの企業名を公開するのはNGというケースもあります。 ですが、たとえば住宅リフォームや建設、特定の季節商品などのケースでは、比較しているブランド名などを互いに公開することで、値引き額が大きくなるケースもあります。 判断が難しいのですが、場合によっては「大まかに比較検討先を公開する」のはOKというあたりでしょうか。 また、「複数社に相見積もりを依頼していること自体を相手の会社名を告げずに伝える」のはOKです。とくに、複数の販売店を経由して同一メーカー品などの見積もりを依頼するときには、各社を競わせて良い条件を引き出す意味でも、また地域在庫の引き合い的にも、伝えてもらった方がよいと考えている業界や商品もあります。 ですがメーカーや商品を絞ったケースでは、細部を伝えていないのにもかかわらずメーカー間や販売店間で、なぜか即時にばれてしまうのは「非常にままある話」でもあります。

・選択しなかった相見積もり先に断りの連絡をしない

商品によっては、見積もり=商品押さえとして、手続きを行ってくれているところもあります。たとえば、住宅などの中には、ただの見積もりの段階で「今回の見積もりの間に、他社様で契約が進んでしまうことも」などといいながら他で契約を行わないよう、手配してくれているケースもあります。 こういったところでは、在庫回転やその管理経費などともかかわるため、相見積もり先には即時に断りの連絡を入れるのが常識。

こうしたNG例にも配慮しながら、適正でお得な条件で、カシコク契約したいものですね。

■見積もりの断り方についての文例いろいろ・・・いかがでしたか?

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いかがでしたか? 見積もりを依頼する側/見積もりを依頼される側、どちらにとっても判断が難しい断り方の文例をいろいろご紹介しました。

何であれ、ビジネスは「相手在って」のもの。 相手の気持ちを立てて、ビジネスパートナーとしてはお互い長くいい関係が保てるように、しっかりとした対応を続けながら付き合いを続けていくのが望ましい姿。 もし今回契約に至らなくても、そのときのことを引き合いに出しつつ、契約してもらう側もありがたいと思えるようなビジネスチャンスを別の機会に演出することも、お互いのリレーションシップの強さを育てていくには大切なポイントです。